初デートの相手は、最上級の“モラハラ男” 「俺より稼ぐな」発言にドン引き

ものまね芸人・こいでまほがリアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力！　婚活ダイアリー』。

今や、恋愛や結婚生活で深刻な話題としてよく使われる"モラハラ"という言葉。そもそもモラハラってどんなのだっけ？　と感じることが多い。

あの人モラ男っぽいー！　など友人同士のおしゃべりのなかで適当に発すことがある言葉。今回、モラハラ疑惑の男性とマッチングし、ある発言にまた説教することに...。

★これまでのエピソードはコチラ！

2割高橋一生とラッキーマッチング

マッチングアプリを開き、外見だけで選んでダメ元でいいねを送るということをたまにやっていました。ラッキーパンチがあるかもしれない。そのくらい肩の力を抜いてるほうが、まさかの承認をもらえたりするものです。そんななか、イケメンとマッチングしました。しかも2割高橋一生。

ただ、2割高橋一生とはいえ、プロフィール写真は自分の顔のドアップ。しかも顔を少し右に傾けていて、自分をかっこいいと思っているのが漏れている。ですが、ありがたくデートさせていただくこととなりました。

池袋で待ち合わせ。お店はアプリが選んでくれているものの、池袋を指定した覚えはありませんでした。登場した彼は写真通り。そして「なんで池袋なんですか？」と言われました。私も池袋を希望した覚えはないのですが...と明るく言うと「池袋なんてさ、来るもんじゃないですよ、芸能人でしょ」。

なるほど、芸人だと認識していたからこそのラッキーマッチングだったか。芸能の人と会ってみたいというイケメンとマッチングできることがラッキーともとれますが、結局、いい出会いになるかどうかでいうと、データ的に微妙なことが多い。

そのデータは当たっていました。すでに彼からなにかしらの圧を感じる。一言一言が冷たいというか...。

俺より稼ぐな？

会話は当たり障りなく進んでいたように思えましたが、2割高橋一生から聞き捨てならないセリフが飛び出してきました。「友達が最近離婚したんすけど...やっぱ、あれっすね、奥さんのほうが稼いでたからだなって」。ん？　奥さんのほうが稼いでるとなにか問題でも？　私はシンプルに疑問でした。

彼になぜそう思うか聞いてみると「いや、男ってそういうもんですよ、自分より稼ぐ女なんて嫌ですよ」。はい、この人無理。と、私の脳からハッキリと聞こえました。今までも200人以上と会っていればヤバい人はもちろんいました。ですが、ここまでハッキリと無理と聞こえてきたのは久しぶりでした。

でも、私は大人。彼もわざわざ池袋まで来てくれてる。ディスカッションのほうにもっていこう。「じゃあ、たとえば私がめっちゃブレイクして稼いだら嫌なんですか？」「うーん、男ってそういうもんなんですよ、まぁ、嫌ですね、女は家庭に入ってほしいし」...ディスカッション終了。

最悪の発言

私は、ちょっとお手洗い...とトイレに行き、この人はモラハラか？　いや価値観の違いか？　境目が気になり、スマホで「モラハラ」と検索しました。正直モラハラの意味を実際ちゃんとわかっていない。調べると＜道徳や倫理に反する言動や態度で相手に精神的苦痛を与える行為を指します。物理的な暴力ではなく、無視や暴言、威圧的な態度など、精神的な暴力で相手を追い詰めるのが特徴です＞と書かれています。そこまでじゃなくても、精神的苦痛があるのは決定だと感じました。

精神的苦痛を感じたデートは終了し、駅まで一緒に歩くこととなりましたが、圧倒的な居心地の悪さ。ですが、この彼、もしかしたら“男らしい”だけなのかもしれない。言い方はあれだけど、男は稼いで女を養うという元々備わっている本能でそう言っただけだと、視点を変えてみようとした途端、とんでもないことを彼は言い出しました。

「見てください、まほさん、ヤバくないですかーあれ。あんなふうになったら終わりっすよねー」。路上生活者を弄る発言をしてきました。言葉を失いました。その場でキレてめちゃくちゃ説教しようと思ったのですが、その気力もない...。私が適当にイケメンラッキーマッチングをしたからだ。

長文説教

その後、もう連絡は来ないと思っていたのに、LINEがきました。「今日も芸人と飲んでる？」「今度は上野でいい？」という内容。芸人と飲んでる？　これはミーハー心で上野は自分の家が近いから。なんだか、彼から出てくる全てが嫌な気持ちにしかならない。これ以上関わるのはお互いに良くない。ここで出てしまいました。私の癖である"LINEで長文説教"が。こう叩きつけてしまいました。

「あなたの発言から、価値観が違うと感じました。それは仕方ないことかもしれませんが、帰り際の路上生活者への発言、普通にドン引きしました。あんなのなにも面白くないですし、あれを面白いと思っているなら、本気で生き方を考え直すべきです。自分の核をすごく下げる発言であり、恥じるべきだと思います。さようなら」。はい送信。

また言い過ぎましたが、少しは縁があって会った彼。わかってくれる日が来るかもしれない。さすがに今回はこんなことになりましたが、やっぱり基本的には容姿で選ぶマッチングアプリのデメリットな部分だと思います。

覚悟していれば、なんてことはないと個人的には思います。ですが、こんなことばかりではないのです。やっと、何回も会っても嫌な気分にならない人に出会えました！　なんと展覧会デートまで。今度は、容姿は全くタイプじゃないけど...続く！

◆こいでまほ

太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。