“素直になりたい”不器用エリート…ある日狐になって大胆な行動に出る話が「これからどうなっちゃうの」と話題に【BL漫画】

2025.05.23 18:40

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、レーベル「コミックマージナル」の漫画、『お前が可愛いからいけない！』(双葉社刊)を紹介する。作者の高嶋しゃけさんが、4月14日に「嫌いな同僚がキツネになって求愛してきたリーマンBL」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、8000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、高嶋しゃけさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

きっかけを得て動き出す2人の物語

会社員の佐々木真弘は、同期のエースであり社員寮も同じである相澤塁に嫉妬している。能力も人柄も含めて勝てる要素がないうえに、なぜか佐々木にばかりつっかかってくるため相澤に対し、嫉妬心などのネガティブな印象が強まっていた。

一方で、相澤は佐々木との初対面の時から“めっちゃタイプ”と思うほど好意を寄せている。しかし緊張から冷たい態度を取ってしまい、2人の間には深い溝が。そのため相澤は神社で“もっと素直に、そして両思いになれたら…”と願うほど、変わりたいと考えていた。

そんなある日の夜、相澤は先輩からもらった高級ヒレ肉を佐々木に見せる。“自分にもくれるのか”と佐々木が目を輝かせると、突然相澤は突然膝をついて倒れこんでしまった。すると次の瞬間相澤から狐の耳と尻尾が生え、驚く佐々木を抱き締め…。

この素直になれない2人の変化を読んだ人たちからは、「ご利益がありすぎる」「素直になれてよかったね」「すれ違いコンビ好き過ぎ」「これからどうなっちゃうの」など、多くのコメントが寄せられている。

強い一貫性を持つキャラクターたちの魅力

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

デビュー作で獣人設定のキャラクターが出てくるお話を作ったのですが、その流れで引き続きもふもふ要素を入れたくてお話を考えた気がします。前作は獣人がいる世界観でしたが、今回は”突発的にケモ化してしまう”という違いがあって担当さんと色々話し合って本作の形になりました。(ケモ化もいろんな動物案がありました)。

――本作では、素直になりたくてもなれない相澤に狐の耳や尾が生え、本心を告げるようすが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

ケモ化してしまうというある意味で『きっかけ』を得た相澤がちゃんと自分自身で佐々木に向き合っていく成長(？)過程に注目していただけたらと思います。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

今までしっとりとした関係性のカップリングを描くことが多かったので2人がわちゃわちゃと揉めているシーンは基本的にお気に入りです。描いていてとても楽しかったです！

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

キャラクターの言動行動がチグハグにならないためにも設定や人柄の解釈一致度、一貫性は大事にしていきたいです。

――高嶋しゃけさんの作品は、かわいらしさと美しさが同居しているように感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか？

意識しているところは目元や眉、唇などのキャラクターの表情ですが大きいコマでの顔アップは毎回本当に苦戦しています…。

――今後の展望や目標をお教えください。

漫画を描くことが好きなのでジャンルにこだわらず幅広く描いていくことが目標です。その上でどんな漫画にも自分らしさみたいなものが表現できたらいいなと思います。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

ここまで読んで下さってありがとうございました！発売中の『お前が可愛いからいけない！』は、日常の中に起きた不思議な出来事をキャラクターの感情とともに一緒に追って楽しんでいただけたら嬉しいです。けも耳、もふもふ好きな方にも楽しんでいただけるかと思います！