人を喰らえず追放されたドラゴン…ある日拒否反応が起きない人間と出会う話に「これが運命の出会いってやつ」の声【BL漫画】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『メランコリックシュガーテイル』(新書館刊)を紹介する。作者の戸崎映さんが、4月3日に「甘S酔っぱらいに気に入られちゃう尻尾よわよわドラゴンの話」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、3.7万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、戸崎映さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

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竜人族なのに人を喰らえないドラゴンが出会った相手

人間を喰らう竜人族のキュースケは父を継ぐ次期種族長として期待されていた。ところが、人間を喰らった時に強い拒否反応が起きてしまい、人喰いができない竜人として一族を追放されることになってしまう。しかし、父から“20歳の誕生日までに人間界で人を喰らえば追放は撤回する”という最後の機会を与えられ、現在キュースケは人間の街で暮らしていた。

期限となる20歳になるまで残り3カ月。人間界で食事を配達する仕事に就いていたキュースケは、ある日置き配指定の配達先で注文した客・ミヤマと出会う。彼は酒に酔っているようすで、置き配指定のため顔を合わせないと思い竜人の姿のままだったキュースケの身体を見て興味津々に。角や尻尾について“幻覚だろう”と答えたキュースケだったが、結局ミヤマに部屋へと連れ込まれてしまう。

その後部屋の中で暴れたキュースケは、感情に応じて体液の味が変わることから“口の中が苦くなってきた”とこぼす。それを聞いたミヤマは、口の中を切ったのかと気にしてキュースケの口を開き舌に触れた。人間を舐めると拒否反応が起きるため抵抗するキュースケだったが、舌にミヤマの指が触れても拒否反応が起きないことに気づき…。

この思わぬ出会いと思わぬ気付きを描いた物語の始まりを読んだ人たちからは、「オールパーフェクト」「かわいすぎて爆発した」「これが運命の出会いってやつ」「幸せになってくれ」など、多くのコメントが寄せられている。

発想を拡張して描かれた愛らしい物語

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

人外キャラが孤独から救われるシチュエーションが好きなので人外受けのお話を作ろうと思いました。キュースケの体質は「涙の味は感情によって変化する」という話を拡張して、感情に応じて涙や唾液の味が変化する設定をつけたら面白くなりそうと思って作りました。

――本作では、竜人族の身体に興味を示したミヤマや翻弄されるキュースケの表情が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

太いしっぽでしょうか。最初は悪魔っ子みたいな魔物キャラも考えていたのですが、しっぽ太かったらかわいいかもと思いドラゴンキャラになりました。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

キュースケがリンジーによって自我を奪われるシーンです。こういうシチュエーションが昔から好きなので、そのシーンを入れられる作品をいつか作りたいと思っていました。今回はファンタジー要素がある作品なので、チャンス！と思って当初から見どころのひとつにしたいと思って組み込んでいました。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

なるべく短くても伝わりやすいセリフで表現できるように心がけています。

――今後の展望や目標をお教えください。

同性同士の関係性を描きたい気持ちがあるので、BLや百合などを中心に描きたいテーマに合わせて選びながら、色々描いていきたいと思っています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

これからも継続して作品をお届けできるようがんばっていきたいと思います。楽しみにしていただけたら幸いです！