自分より相手のことを…どんな時でもお互いの事を深く強く想い合う2人の女性が「まさに“魂”で恋してる」と話題に【漫画】

2025.05.14 08:30

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『葉末と露』の短編をまとめた『葉末と露～魂の恋愛～』(ナンバーナイン刊)を紹介する。作者の宝町歌織さんが、4月13日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、4000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、宝町歌織さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

やりとりの中に“魂”が込められた愛情を持つ2人

コロナにかかってしまった葉末は、呼吸をするだけでも苦痛を覚え、寝たいのに眠れないという“生き地獄”に苦しんでいた。同居している恋人・露に病気をうつさないよう、部屋を閉め切りながら病状が回復するまで耐える。そんな時間は徐々に葉末の心を苛み、寂しさが募り露に会いたいという気持ちが強まっていった。

すると、葉末の携帯に露からのメッセージが届く。食事ができたので扉の前に置いてくれたことと、具合を気にして部屋を覗いて良いかと尋ねる露。彼女からのメッセージを読んだ葉末は、「うつったらしんどいよ。やめとき」と、食事のお礼とともに露に返信する。

自分が苦しいにも関わらず彼女を案じる返信に、“可哀想…”と涙を滲ませる露。その後2匹の猫がキスをするスタンプを送りその返答を見た葉末は携帯を抱き締め、露の作ってくれた食事を食べて安眠することができるのだった…。

この深い愛情が伝わる漫画を読んだ人たちからは、「まさに“魂”で恋してる」「どっちも健気に思い合ってて好き」「ひた向きな恋愛で素敵」「いつまでも笑顔でいてほしい」など、多くのコメントが寄せられている。

互いに深い愛情を向け合う2人が描く物語

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

最初の方だけで、今はキャラクターは独り歩きしておりますが元々はクレヨンしんちゃんの登場人物に小山むさえちゃんというかわいいキャラクターがいまして「むさえちゃんと私でシェアハウスをしたらウザ絡みをしちゃうだろうな」という、夢女子妄想を漫画にしてみたのが本作の始まりでございます。

――本作では、まさに“魂の恋愛”という言葉を体現するように愛し合う2人が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

普段はキャラクターをかわいく、斜め上健気に、なるべくコメディ要素あるオチになる様に心掛けております。しかしシリアスで繊細な話になりますと細かいメリハリをどうするかで悩むこともありますので、その辺りを注目して頂けると嬉しいです。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

～魂の恋愛～のまとめにも上げております『泣き上戸』にて、酔っぱらった露が葉末に寄りかかり「終わりが寂しいなら初めから出会わなきゃよかったなんて…幸せを知ってからそんなの寂し過ぎるよね。」というセリフがあります。

露の言っている事は、遠回しに『残される側の発想』なんですね。葉末の最期を見届ける覚悟がある上での言葉ですので…健気で切なくたくましく、頭を撫でてあげたくなりますね。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

普段はSNSでページを開いたりなど、拡大しなくても気軽に読める漫画を意識して描いております。あとはなるべく否定的な発言は避けるようにもしております、読者様にとってソレが大切なモノかもしれませんからね……単純に誰かに怒られたくないという気持ちもあります

――今後の展望や目標をお教えください。

正直に言いますと、まずは電子書籍配信でお世話になっており、心の恩人様でございますナンバーナイン様から3巻と4巻の配信発売に…あわよくば単行本化の話を頂いたり…またあわよくばアニメ化あるいはテレビドラマ化のお話を頂いたり…(笑)。作品がより多くの方々に届く嬉しい情報を頂けるような夢のような夢を心の片隅に置きながら、行けるところまで地道に頑張ります！

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

漫画というのは「描く人」がいて「読んでくださる方」がいて、初めて成り立つモノだと個人的に思っております。ですので皆さまいつも『葉末と露』を読んでくださりありがとうございます。なるべく長く、そして気軽に作品を愛して頂けますと幸せでございます。これからもどうぞよろしくお願い致します。