

『波うららかに、めおと日和』など、おすすめ春ドラマ3選…いろんな夫婦や家族が出てくるホームドラマが面白い

他人同士のふたりが夫婦となり、家族を作り、そこから喜劇も悲劇もサスペンスも生まれていく。今期は「夫婦」「家族」がテーマのドラマに、おもしろいものが多い気がします。その中からおすすめの3本をピックアップしました。
『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)
おっとりしたなつ美は、親が決めた相手と、一度も会わずに結婚。お相手の瀧昌は口数が少なく、何を考えているのかわからない。それでも一生懸命に尽くすなつ美を可愛く思えて仕方ないのに、その気持ちをなかなか言葉にできない瀧昌。そんなふたりが、ぎこちなくもゆっくりと心を通わせていく新婚生活。ちょっと手が触れただけでドキドキしている夫婦の清らかさに、私の心のドロドロした澱みが、毎週洗い流されています。
しかし相手を好きになると、会えない苦しさも大きくなる。軍人の瀧昌は、何ヶ月も家を留守にして、新婚なのになかなか一緒にいられない。ずっとがまんしていたのに耐えきれなくなり「さみしい」と泣きじゃくるなつ美の姿に、もらい泣きしてしまいました。
国のために命を捨てる覚悟の瀧昌にも、なつ美のもとに無事に帰りたいという気持ちが芽生えてきた様子。でもこれから戦争は激しくなっていくはずで……ああ、心配。どうかこれからもふたりの結婚生活が長く続きますように。
『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』(TBS)
結婚して「家族」ができれば、「家族のための家事」が増えますよね。仕事で忙しい時など、家事の手を抜きたくても、家族がいたらそうはいかない。思い通りにならない毎日に「どうしてうまくいかないんだろう」「あの人がうらやましい」そんな言葉が頭の中でぐるぐるしてしまう、専業主婦、働きながら子育てしている女性、育児休業中の夫。もがく彼らに、わかるよ、つらいよねー、と、共感しながら見ています。すべて満点で解決するような正解はないかもしれない、でもみんなで考えたら、最適解は見つけられるかもしれない。人と話すって、大事ですね……想像や思い込みじゃなくて、「私はこういうことで困ってます」と声に出す。そして誰かのそんな声を、立ち止まって聞く。お互いを知ろうとする。そんな人でありたいなあと思います。
『夫よ、死んでくれないか』(テレ東)
「結婚も家族もいいものですよね」と言いたいのはやまやまなのですが、現実はいろいろあるもので。愛し合って結婚して、一生幸せに暮らすはずだったのに、なぜかうまくいかない大学からの友人同士の女子三人。
失踪する夫、モラハラ夫、束縛する夫。「死んでくれないか」と思っちゃうのもまあわかる(わかる?)、三者三様の困った結婚生活。夫からの脅迫、突然の妊娠など、次々起こる事件で物語はどんどんスリリングに、そして三人には秘密の過去があるようで。
彼女たちの結婚が最後にどこに着地するか全然わからない。ハラハラドキドキしつつ、映像がとてもキレイなところも大好きです。
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