“チェリほろ”で胸キュン必至の柏木悠「見せたことがない柏木悠がいると思うので、ぜひ楽しんでください」

2025.05.08 12:00

あざと系年上女性と恋愛経験ゼロの年下男性のハートフルな甘々ラブコメディー「年下童貞(チェリーボーイ)くんに翻弄されてます」(MBSほか毎週木曜深夜0:59～)。性に奔放な主人公・花恋(森香澄)は「自分を大切にした方がいい」と真っ直ぐな性格の帝都(柏木悠)にどこか心を動かされるが、全く花恋のことに興味がないことを知りショックを隠せない。憂さ晴らしに別の男性と会う花恋だが、いつの間にか心の中に帝都がいて…。

今回は、帝都を演じている柏木悠に直撃インタビュー。ラブコメに初挑戦している心境や女性のドキッとする仕草など教えてもらいました！

クールな中にも“ウブ”がある。このあんばいはなかなか難しく、何度も原作を読んで確かめました

――刺激的なタイトルですが初めに聞いたときの感想を教えてください。

正直びっくりしました。でも原作マンガを読むとピュアでかわいいラブコメで、タイプの違う2人が惹かれ合っていく姿は応援したいと思いました。ただ2人はピュア過ぎて笑えてくるんです。面白さもありつつ全力でキュンキュンさせたいです。

――帝都に対して共感できる点はありますか？

中身的には結構違う気がします。帝都は真面目だし、交友関係も広くなく、喜怒哀楽を出すのが苦手なためどこか心を閉ざしているように感じるタイプなので、逆にどう演じようかと思ったぐらいです。でも演じていくうちに帝都の性格が掴めてきて、いい人だなと思うようになりました。心を閉ざしているのも人を傷つけたくないという優しさからくるものだし、場や空気を読まずにズバッと言ってしまう潔さは何かカッコいいし…。帝都は行動全てに意味があるんですよ。尊敬します。

――見た目もいつもと違いますね。

メガネをかけてクールボーイをイメージしています。ただクールな中にも“ウブ”がある。このあんばいはなかなか難しく、何度も原作を読んで確かめました。メガネをかけた寡黙な柏木悠がどう映っているのか…気になるところです。

――コメディーパートもあって驚くほどカッコいいイケメンな帝都も登場しますが…。

コメディーの演技はこれまでほとんど演じたことがなかったですが、感情を100％出し切って思いっ切り振り切って演じています。ただ、帝都と妄想キャラを交互に演じるのは気持ちの切り替えが大変で、切り替えスイッチが壊れてしまうほど(笑)。でもこんなお芝居は初めてなのでワクワクしています。

――初共演の森さんはいかがですか？

テレビで見ていて、あくまでイメージであざといな…って思っていたのですが、すごく優しくて周りに気遣いができる方で。役の表情や仕草などとにかくテクニックがすごいんですよ。ただ僕はスンと吹き飛ばすキャラなので申し訳なさもあるのですが…。そんな日常では味わえないやり取りを間近で見られるのは本当に新鮮でした。

僕は真っすぐにその人と向き合うだけなんです

――ドキっとする女性の仕草はありますか？

髪を結ぶ仕草かな。僕ができないことをサッとやっているところを見ると気になっちゃうというか。このドラマでは、花恋が帝都のバイト先の牛丼屋さんで牛丼を食べるときに髪を結ぶシーンがあるのですが、僕はそのシーンはいなかったので見ることができなかった…。残念でした(笑)。

――逆に年上女性をキュンキュンさせるテクニックはありますか？

そりゃありますよ。え～と…、数え切れないほどある…はず…なんだけど…。う～ん、思いつきません (笑)。逆に知りたいくらい。だから僕は真っすぐにその人と向き合うだけなんです。ただ、翻弄させようと思ってできるわけではないとは分かっていますが、知識として知りたいですよね。計算して人を翻弄できるのはすごいことなので。帝都を通して、こういう行動に人は心が動くんだと学んでいきたいです。ちなみに帝都がメガネを外すシーンで花恋はドキドキするのですが、あざとく見えるようにどう動いたらいいか森さんやスタッフさんに教えてもらいました。なので、メガネを外してキュンキュンさせるテクニックは持っているのかもしれないです(笑)。

――翻弄するのと翻弄されるのどちらがいいですか？

難しいですが、振り回されるより振り回した方が気持ち的にラク？なのかな…、そういう意味では翻弄したいのかな？　やっぱりドキッとはさせたいし。でもまだ分からないです。

――今回、大学院生の役と言うこともあり牛丼屋さんでバイトをするシーンもありますね。

厨房に入って演技をするのは楽しいです。バイトを疑似体験しているというか。バイト経験がないので憧れがあるんです。飲食店やコンビニとかでレジをやってみたいと昔から思っていて。カッコよくないですか？　今でもそういう機会があればやってみたいです。

――現場の雰囲気はいかがですか？　初日にハプニングがあって柏木さんの計算通りに行かなくなったという話を聞いたのですが…。

最初は寡黙な感じで現場にいたんです。役も役だし帝都みたいに寡黙だったらカッコいいと思って。あとちょっと人見知りなところも発動して…。だけど初日、カレーを食べるシーンでパーカーの紐にカレーが付いてしまって衣装が汚れてしまったんです。もう一瞬で真っ青。衣装だったしすぐに土下座をしました(笑)。これで現場の雰囲気はガラリと変わりました。みんなが僕のことをクールボーイと扱わなくなってしまって。こんなハズじゃなかったんですよ。何かおかしいです(笑)。

――残念でしたね。でも現場の雰囲気はいい感じなんですね。

楽しいです。森さんが座長として明るい現場にしてくれているのがありがたいです。どんなことがあっても笑ってくれるから本当に雰囲気がよくなるんですよ。すごく明るい現場です。

――印象的なセリフも多いですが気になっているセリフはありますか？

第1話の「人を人として見ていない人には、心開けませんから」というセリフはグッときました。人の心を開くのって難しいですから。ちなみに僕は、こっちが心を開いていると相手も心を開くと思っているので、基本オープンに接するように心掛けています。そうするとみんな笑顔になるので。とはいえ人見知りなところもありますが(笑)。

――これまでさまざま作品に出演されていますが、ラブコメは初挑戦ですよね。また新たなトビラが開いた感じですか？

ここまでガッツリとした恋愛作品はなかったので、挑戦していると感じています。ただ最初こそ緊張してクールキャラでいこうとしましたが、今はあまり意識することなく演じています。自分だったらできないような体験を、ドラマを通してできるのもお芝居の面白いところ。もう一つの世界線を味わっている感覚ですごくワクワクします。帝都になって知らない世界を思いっ切り楽しみたいです。

――最後に見どころを教えてください。

帝都は花恋を翻弄しているけど、実は帝都も少しずつ翻弄されているし、最初は嫌がっていたのがきっと最後には“デレ”に変わっていく。その気持ちのグラデーションを楽しんで見ていただけたらと思っています。あと見せたことがない柏木悠がいると思うので、そこも楽しんでください！

撮影＝諸井純二／取材・文＝玉置晴子／スタイリスト＝東正晃／ヘア＆メーク＝小原梨奈