「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」場面写真

<パラレル夫婦>ドラマPが語る“俳優・伊野尾慧”への期待、「本当にかっこいい」伊原六花のストイックな姿

2025.04.30 06:00
「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」場面写真

Hey! Say! JUMP・伊野尾慧と伊原六花がW主演を務めるドラマ 火ドラ★イレブン「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」(毎週火曜夜11:00-11:30、カンテレ・フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)が放送中。本作は事故で死別したはずの夫婦・幹太(伊野尾)となつめ(伊原)が「1日3分、部屋の中だけで再会できる」という“制約だらけの奇跡”に振り回されながらも、「お互いの死の真相」と「不倫の真相」を追う夫婦再生ラブ&ミステリー。この度、WEBザテレビジョンではプロデューサーの田中耕司氏にインタビューを実施し、制作のきっかけやキャストの起用理由、今後の見どころなどの話を聞いた。

「パラレル夫婦」放送後の反響と制作のきっかけ

――4月1日に放送がスタートし、4月29日には第5話が放送されました。放送が始まって、視聴者からの反響をどのように感じていますか。

今作は「幹太が亡くなった世界」と「なつめが亡くなった世界」の2つがあり、その2つの世界が1日3分、部屋の中でだけ重なり合うオリジナルの物語です。「夫婦それぞれの世界がある」という設定が受け入れてもらえるか、理解してもらえるかというところが当初不安でした。放送後の感想を見ていると、そこがきちんと伝わっているようでしたのですごくホッとしています。それどころか、「別々の世界で同じ時間、同じ場所で事故に遭った」という設定に「面白すぎる」という意見を見た時には本当にうれしかったです。

――本作の制作に至ったきっかけについて教えてください。

「1日3分だけ、部屋の中でしか会えない」という設定を考えついたのが始まりでした。他の作品とは違う「この作品ならではのものを作りたい」と考えている中、この設定は今までになかったんじゃないかと思い、さらにそれぞれの世界では死んでいて…というふうに肉付けをしていきました。普通の恋愛モノや夫婦モノを描くのではなく、「見たことがない制約をつけたい」という思いがありました。

――夫婦を描くというのも当初からあった構想ですか?

最初の段階では、同棲という設定だったんです。結婚を考えた2人が、結婚する直前にこういう状況になってしまい…と考えていたんですけど、結びつきの深い夫婦にした方が今後の展開的にも納得感が出てくると思い、脚本作りの段階で夫婦という設定に変えました。

実際に脚本に落とし込むときには、今作は複数の脚本家と作っているので、脚本家一人一人に、まず「幹太が亡くなった世界」と「なつめが亡くなった世界」の2つがあって…という説明から入るのですが、映像になる前の段階で、言葉だけでイメージを共有するのは難しかったです。

2つの世界を描く作品ならではの苦労

――2つの世界を描くという点で、演出面で苦労した部分や工夫した部分はどんなところですか。

両方の世界に存在しないとおかしいものや、片側の世界にしかないものがあるので、その調整は気を付けています。気を付けていても現場で間違えてしまうことがあるので、そのたびに撮り直すのは大変でした。例えば、作中で大事なアイテムの「ホワイトボード」に何が書いてあるのかというのは途中からそれぞれの世界で分かれるのですが、何度か間違えてしまい、撮影し直したこともありました。

今回、メインの監督は「ロス:タイム:ライフ」(2008年、フジテレビ系)や「素敵な選TAXI」(2014年、フジテレビ系)を手掛けた筧昌也監督にお願いしています。SFやファンタジーが得意な方で、どんどんいろんなことをひらめいて作品に反映してくれるので、世界観が広がってとてもありがたいなと感謝しています。監督も私も細かいしこだわりが強いので、脚本打合せや編集で議論が長時間に及ぶことが何度もありましたが、少なくとも私は楽しくて仕方ないです(笑)。

2つの世界がつながる“ミックス”の表現も、パッと現れてパッと消えるだけだと情緒が無くて機械的になってしまうので、よく見ていただくと「消える」という表現だけでも3パターンあります。その辺りにも注目してください。

新鮮味のある「俳優・伊野尾慧」の姿に期待

――W主演の伊野尾慧さん、伊原六花さんの起用理由について教えてください。

幹太は、すごくまっすぐで、純粋で、妻を溺愛してしまうキャラクター。亡くなった妻が急に現れたらもっと他に気にすることがあると思いますが、一度なつめに不倫疑惑を抱いたら不倫のことばかり考えてしまうくらいまっすぐな性格です。そういうまっすぐさを表現できるのが伊野尾さんだと思いました。

伊野尾さんが出演している作品は「家政夫のミタゾノ」(2025年ほか、テレビ朝日系)や「ダ・カーポしませんか?」(2023年、テレビ東京系)などを見ていて、コミカルな役や純粋な役、コメディー系が得意な印象を受けました。ただ、本作も同じような感じでやると“いつもの伊野尾慧”になってしまうので、ドラマ好きの視聴者にとって“新鮮味”という点では物足りないんじゃないかなという危惧もありました。なので、今回はクランクインする前から「いつもの伊野尾慧じゃなくて、俳優・伊野尾慧を出していきませんか?」とご本人と話してきました。「伊野尾くんってこういう表現もできるんだ」と皆さんに思っていただけるようなシーンを増やしたいと思っていますし、そうなったらドラマにとってもご本人にとっても武器になるんじゃないかなという思いがあります。

伊原さんのことは、登美丘高校ダンス部時代からすごいなーと思っていました。当時はあどけない感じの印象でしたが、年齢を重ねるごとに綺麗になっている印象がありますし、見た目だけじゃなくてお芝居も素敵で。「マイ・セカンド・アオハル」(2023年、TBS系)や「肝臓を奪われた妻」(2024年、日本テレビ系)を見ていて、この2~3年の急成長ぶりがすごいなーと思っていました。ありがたいことに今回ご一緒できましたが、その表現力や瞬発力は想像以上でした。

伊原さん自身は、ダンス部でキャプテンをしていたこともあるからか、めちゃくちゃストイック。お芝居も、ものすごく研究してトライして…というサイクルを繰り返しているんだろうなと思います。そうじゃないとこんなに短い期間で力がつくことなんてあり得ないと思いますし、自分の力をつけることに全力を注いでいるところが本当にかっこいいです。

――そんな伊野尾さんと伊原さんの相性は、プロデューサーから見ていかがですか?

伊野尾さんと伊原さんって真逆な部分も多いんですよね。恋愛感や結婚感とかも含めて真逆。最初は違いすぎてヤバいかも…と思ったんです。本読みで2回会ったとき、2回とも2人はほとんど喋らなくて目も合わせてなかったので。もしかしたら相性悪いのかな…これから苦労しそうだな…と思っていたら、ただの人見知りだったので安心しました。

今では、伊原さんが振りとかパスをあげて、伊野尾くんはそれをうれしそうに打ち返すように会話をしている印象です。夫婦とかこういう「人と人」の組み合わせって、やっぱり違ってもいいんだ、違うからこそ結びつきの強さが生まれるんだなと改めて思いました。

――ほかのキャストの皆さんの様子や、撮影現場の雰囲気はいかがでしょうか?

幹太となつめが働いていた会社は、楽しい雰囲気にしたいという狙いがありました。どっちかが亡くなっている世界の話なので、「あいつがいたらな…」みたいな感じでどうしても雰囲気が暗くなってしまうので、ドラマとして“楽しい場所”が必要だなと。そこで、“そもそも明るい人”に入ってもらおうと思い、松倉海斗さん、八嶋智人さん、齊藤なぎささん、岐洲匠さんをキャスティングしたら、根明な人集めすぎたな、と思うくらい現場の雰囲気も明るくなりました。カメラが回っている時はもちろん、回ってない時も変わらず明るく、控室でも笑い声がうるさいくらい大盛り上がりで、明るさを狙ったキャスティングとしては大成功でした。

SNSにも注力!Instagramで再生回数350万回超えの動画も

――ドラマ公式のSNSでも仲の良い姿をたくさんアップされていて、SNSに力を入れている印象を受けますが、こだわっていることはありますか?

実はSNSチームのメンバーは、ドラマのSNSを初めて担当する人たちなんです。ずっとSNSをやっている人にお願いするということもできますが、そういうところに触れてこなかった人たちが担当することでしか出せない企画や見せ方もあるなと感じています。おじさんの私では絶対思いつかないような動画もいっぱい作ってくれていてありがたいです。「究極の2択チャレンジ」の動画は、Instagramだけで再生回数が350万回を超えていて、キャストの仲の良さもすごく出ているし、ドラマの認知も広まってうれしいです。

――伊野尾さんも「パラレル夫婦」のことをよくInstagramにアップしている印象があります。

そうですよね。こんなに前向きで、タッグを組むような感じでやってくれるとは思っていなかったです。「やれること全部やります!」みたいな感じで、こちらから頼んだわけではないのに自ら積極的にやってくれるし、疲れてるはずなのに現場でもいつも明るく振る舞ってくれていて、とても“いい男”だなと思っています。

自分がいない世界の妻を守る幹太に注目

――これまでに放送されたシーンの中で、田中プロデューサーが特に印象に残っているシーンを教えてください。

第1話、相手が死んで悲しみにくれて帰った夜にその相手が現れる“ミックス”のシーンが印象に残っています。泣きながら抱き合って「なんでいるの?」というところもありつつ、その流れでなつめがそこにあるはずのない割れた自分のスマホに気付いて、割れていない自分の世界のスマホもあり、スマホが2つある状態になる。その表現は、台本を見た時に面白いなと感じていましたし、このドラマならではだなと思いました。普通だったら、幽霊なのかとか、何でこんなことが起きているのかとかだけでそのシーンは終わると思うんですけど、不倫疑惑のきっかけになったスマホに2人とも意識が行くところが、この世界観を作った狙いが表現されていてすごく好きなシーンです。

――第3話では不倫疑惑が解消されて、ここからは事故の真相の方に話が向かっていくと思います。今後の見所を教えてください。

ドラマの設定を思いついた後に一番描きたいなと思ったものは、実はここからなんです。お互いが別々の世界で、同じ時間、同じ場所で事故に遭ってる。このありえない事態に対して主人公たちが、世界が2つあることを利用して犯人を導き出し、犯人を2人で捕まえるという展開がやりたくて。主人公たちは2つの世界に分かれてしまったけど、分かれてしまったことにより戦う方法が生まれている。面白いストーリーになっていると思うので、一緒に楽しんでもらえたらうれしいです。

――伊野尾さんのファンに向けて、幹太のこんな姿に期待してほしいという部分があればぜひ教えてください。

第4話でなつめが犯人に襲われて、なつめはもう「家から出るな」と言われて出られなくなります。その代わりに幹太がケガを負いながら命懸けで犯人を捕まえようと動き、向こうの世界のなつめを守ろうと奮闘します。これ、“自分がいない世界”の妻を守ることになるんです。世界が分かれていても分かれていなくても、好きだからこそ守りたいという幹太の愛を感じることができると思います。元々幹太はなつめを溺愛しているので、それに拍車がかかって、自分の命を懸けてでもなつめのためになることをやって守ります!というような姿が見れると思うので、それを楽しみに見てほしいです。

※Hey! Say! JUMPの「a」はセンチュリーゴシック体が正式表記

◆取材・文=水沢あすみ

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