

大阪に「ラップバトル禁止」の張り紙、強烈な1文にギョッとするも… 市は「他の場所でスキル磨いて」
大阪府岸和田市に掲出された「ラップバトル禁止」の張り紙が話題に。市は「数人でラップの掛け合いをしている若者達を見かけた」と説明する。
「駐車禁止」や「ポイ捨て禁止」など、世の中には多くの禁止事項が存在する。
以前X上では、あまりに予想外すぎる禁止事項について書かれた張り紙に驚きの声が上がっていたのをご存知だろうか。
予想外すぎる「禁止」の張り紙
今回注目したいのは、Xユーザー・高性能まごの手専用ケースさんが投稿したポスト。「ラップバトル禁止張り紙を見るか」という意味深な1文が綴られた投稿には、「おねがい」と書かれた張り紙の写真が添えられている。
そして、なんとその内容は「この場所でラップバトルはやめてください」というもの。

その下には「ラップバトルをすると、通行の妨げになるだけでなく、近隣住民の騒音迷惑となります。人に苦痛を与える音楽活動はやめましょう」と、詳細な理由が書かれていたのだった。
発見者「ラップバトルは目撃していない」
「ラップバトル禁止」という予想外な張り紙は人々に衝撃を与えており、Xユーザーからは「やっぱ違法マイク使うのかな」「確かに、ラップバトルしている横は通りにくい」といった驚きの声が寄せられていた。
また、ポスト投稿主・高性能まごの手専用ケースさんに話を聞くと、こちらの張り紙は大阪府岸和田市の、とある高架下付近で発見したものと判明。
発見時の感想や現場の様子については、「表現に独特のニュアンスがあり、印象的でユニークに感じられました」「普段はあまり通らない場所なので、実際にラップバトルを目撃したことはありません。ラップバトルのほか、落書きに対する注意喚起の掲示も確認できました。また、監視カメラも設置されていました」とのコメントが得られている。
そこで今回は、件の張り紙にも署名がある岸和田市「水とみどり課」に、詳しい話を聞いてみることに。すると、市が張り紙に込めた意図が、明らかになったのだ。
近隣住民から「ラップバトルが迷惑」と苦情
https://twitter.com/252Cr1mson/status/1903973347022803362
「ラップバトル禁止」の張り紙を掲出した経緯について、水とみどり課の担当者は「数年前、近隣の方々より苦情があったため設置いたしました。当時はラップバトルが流行し始めた頃で、駅前などでは数人でラップの掛け合いをしている若者達をよく見かけた時期でした」と振り返る。
また、張り紙を掲出した場所は高架下の緑道で、人・自転車専用通路となっていることが判明。
こちらを踏まえ、担当者は「幅員が狭いため、利用者・近隣住民より『ラップバトルをしている横を通りづらい』『接触事故の恐れがある』『音がうるさい』などの苦情がございました」「現場を確認すると、ここでラップバトルをした場合、確かにその様な状況になると考えられました。また、周辺の落書きが余計に苦情者の印象を悪くしていると感じられました」と、問題点について説明してくれたのだ。
こうした事情があり、当該場所でのラップバトルを止めてもらうよう、件の張り紙を掲出したワケである。
「人に苦痛を与える音楽活動」の真意
注意喚起の呼びかけは、必然であったと思われる今回のラップバトル騒動。しかし、張り紙にあった「人に苦痛を与える音楽活動」という表現を、強烈な「ディスり」に感じた読者もいるのではないだろうか。
実際、件の張り紙は2023年にもX上で話題となっており、その際には「人に苦痛を与える音楽活動」という下りに注目が集まっていたのだ。
張り紙の内容をめぐり、水とみどり課の担当者は「文面については少し悩みました。ラップをしている方々は、音楽(ラップ)が好きで、友人と練習しているのだろうな...と想像しましたが、その練習が、迷惑(他人にとっての苦痛)になっている事実も分かって頂きたいと思い、このような文面にさせて頂きました」と、説明する。
なお、掲出後には「人に苦痛を与える音楽活動」という文面について、抗議の電話もあったという。
こちらの対応について、担当者は「ラップおよびヒップホップを否定するものではなく、その活動の方法・場所によっては、他人に苦痛を与えてしまう場合がある」という意味であると説明させて頂いたことを記憶しております。わたくし自身も、音楽が好きな身であることも申し上げました」と、振り返っていた。
同市では、決してラップを「人に苦痛を与える音楽」と見做しているワケでなく、TPOを弁えない音楽活動は「人に苦痛を与える」場合があると、注意を呼びかけているのだ。
担当者は「人に迷惑にならない場所で練習し、スキルをアップして頂きたいと思います」「最近では、この場所でラップの苦情は入っておりません。皆さまにご理解、ご協力頂いたものと考えております」ともコメントしている。
執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
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