所ジョージの“うまくいかない”日次から次へトラブルが起きたある日を振り返る＜所さんの世田谷ベース＞

2025.04.06 12:00

所ジョージがMCを務める「所さんの世田谷ベース」(毎週土曜夜10:00-10:55、BSフジ)の第435回「実録！愛でる男。」が4月5日(土)に放送された。所ジョージ的モノの考え方や閃いた遊び、世の中の楽しみ方を発信する同番組。今回はなにもうまく運ばなかったある日のエピソードを披露したほか、オートバイのブレーキレバーを磨き上げるようすなどが見られる。

始まりからオチまでトホホな日

放送が始まると、所はチェーンソーにまつわる過日の苦労話を語り始める。業者が剪定した桜の木をまとめておいたのだが、切ったままの長さでは所の家にある暖炉へ入らない。そこで車庫から簡易的な電動チェーンソーを持ってきて半分にしようとしたが、使い始めて1秒もしないうちに止まってしまう。充電切れだ。

「あんだよ～！」と思いながら改めて車庫へ充電器を探しに行ったという所。だが「いつも充電器は失くさないようにって考えてるから、車庫の近隣に置いてあるわけ。絶対に置いてあるわけ」という充電器が探せど探せど出てこなかった。ほかの機材の充電器やバッテリーは見つかるのだが、それを片づけてもなお目的の充電器は出てこない。

しょうがないと考えて、事務所にもう1つ買ってあった「バックアップ」の充電器を使って作業を再開。「なんであの充電器なかったんだろ」と心にひっかかりながら作業を進めていると、今度は残り4～5本というところでチェーンソーのチェーンが外れてしまった。

「なんなんだよ～。あと4～5本じゃんかよ～！」とがっくり来たが、どうにも手でチェーンをはめ直すことはできない。仕方ないので事務所へまた戻って工具で直し、ようやくカット作業が終了。

そして夕方、「『充電器ねえんだよ～』なんてカミさんに言ったら、『あんた探しモン下手だね～』なんて言われて」「『ないわけないじゃない。もっかい見てくれば』『いや～ないよ～』なんつって」というやり取りを経てもう一度充電器を探しに行くことに。

一度徹底的に探していることもあって「ないもの」と考えながら車庫へ向かった所。しかし不思議なこともあるもので、「ないと思ってドア開けて、パッと見たらそこにあんの」と思いもかけないほど近くにあった充電器を見つけて「『あんじゃんそこに～!!』なんて…」と力ない笑顔を再現した。探しものは“探すのをやめる”と見つかる…というのは、所でも例外ではないようだ。

あふれんばかりの愛がにじむオートバイのハンド・レバー磨き

その後は、「さて、これを磨くかな～」と所が所有しているバイクのハンド・レバーを磨き始める。すでに左側のハンド・レバーは磨いているようで、「このくらいピカピカになっちゃうからね」と楽しそうに取り組んでいく。

最初の段階では、光を反射しない状態のハンド・レバー。220番の紙ヤスリで“傷をつけるように”磨きながら、所は「考えたらあれだよね。なんか毎日磨いてるよね」とスタッフに笑う。言葉通り慣れた手つきでじっくり手磨きを終え、「はい、これでダメになりました」と所。たしかにハンド・レバーは当初より表面がざらついた質感になっている。

続いて360番のヤスリで作業を再開。毎日ヤスリがけやドライリンゴをつくる作業をしているため指がつってしまうと笑いながらも、丹念に磨く姿に妥協はない。その後も600番、1500番、3000番と紙ヤスリの番手を変えながら磨く所。荒い傷が目立っていたハンド・レバーが、段々と輝いていく。

始めからつやつやに加工されたメッキを買えば良いというわけではなく、「“その人が前に出ない限りは意味ない”って思っちゃうんだよ俺はね」と語る所。「やけに光ってますね」とハンド・レバーに注目されたとき、自分で磨いていれば「だって俺が磨いてんだもん」と話が広がる。だが買って取り付けたものだった場合は、「あそこで買ったんだよって話しかできねえじゃん」とバッサリ。所有者の顔が見えるカスタムが大事な味になる、と語るのだった。

そうして磨き続けるなかで、指で触れると“良い感じになってきたか”がわかる…ということから「どんなに人が優れているか」と話し始める所。そうした人の感覚というものはコンピュータ制御には代えられないのだと自論を展開する。手仕事にこだわる所らしい、温もりを感じる言葉だ。

最後には研磨クリームも使用して、細かな手入れと調整で仕上げ。研磨剤をタオルで拭い終えると、そこには「風呂上りみたいになってさ、素晴らしいよ」と笑うほどピカピカに輝くハンド・レバーが。所の手指も鏡のように反射する質感を見て、「いいね～！」と満足げにつぶやく所だった。

くじけない所

買ってくれば一瞬で済むことを、時間も手間もかけて愛着あるひと品に変える所。多くの人が憧れるスローライフの楽しみ方だが、ときにはチェーンソーのエピソードのようにうまくいかないときもある。一度ケチが付くとオチがつくまでずっとすれ違うというのは誰にでもある話だが、なにごとも手際よく進めているように見える所も例外ではない。

そしてそのうえでなお、手仕事にこだわる所。好みの見た目をしたハンド・レバーを買ってくるのではなく、わざわざ手で磨く。見た目には似たような品物があるかもしれないが、カスタム好き同士なら熱く語れるエピソードも生まれた。できあがったのは「ピカピカのハンド・レバー」ではなく、唯一無二の「所ジョージが磨いたハンド・レバー」なのだ。

所が好きなことを好きに語り、好きに展開していく「所さんの世田谷ベース」。次回は4月12日(土)にBSフジにて放送される。また、今回紹介した第435回「実録！愛でる男。」はTVerおよびFODで視聴可能だ。