「隣の国のグルメイト」より

「孤独のグルメ」の“ソンドク(成功したオタク)”ソン・シギョンが日韓で話題の「隣の国のグルメイト」で松重豊と共演して感じたこと

2025.04.03 07:10
「隣の国のグルメイト」より

現在Netflixで配信中の「隣の国のグルメイト」(毎週木曜午後5:00に新エピソード配信)。ドラマ「孤独のグルメ」主演の松重豊、そして韓国の国民的歌手ソン・シギョンがお互いの国のおいしい店を紹介し合うグルメ旅番組だ。2月末の放送開始から、まずは日本編として松重がおすすめの飲食店をナビゲートしている。

WEBザテレビジョンでは、そんな「隣の国のグルメイト」出演中のソン・シギョンに単独インタビューを行った。韓国では有名歌手である一方、登録者208万人超を誇るYouTubeチャンネルでおいしいお店を紹介するコンテンツを配信する“美食家”としても知られ、「孤独のグルメ」の“ソンドク(成功したオタク)”として聖地巡礼もしているという彼が、松重との再共演への思いや、今回の「隣の国のグルメイト」の見どころ、日韓の食文化の違いに至るまで、流暢(りゅうちょう)な日本語でたっぷり語ってくれた。

“松重豊×ソン・シギョン”が起こすケミストリー

――「隣の国のグルメイト」(韓国では「미친맛집(ミチンマッチップ)」のタイトルで配信中)の放送が始まって、韓国ではどんな反響でしたか?

ソン・シギョン(以下:シギョン):韓国は、とてもいい反応です。初回放送で日本、韓国それぞれNetflix人気ランキング1位になることができました。新しい企画としていい評価ももらっているし、何より松重さんのイメージが韓国で非常に良くて。やっぱり「孤独のグルメ」も大人気です。

――韓国でも「孤独のグルメ」がすごく人気だという話は、けっこう前から日本でも知られていたんですよ。どういうところが韓国の方に好まれたんでしょう?

シギョン:「チャンネルJ」という日本の番組を放送するチャンネルがあるんですけど、そこで「孤独のグルメ」がずーっと流れていたんです。韓国には“ひとり飯”の文化がないんですね。最近はちょっとずつ増えてますが、やっぱり「孤独のグルメ」でひとりで食事をしているっていうのがなんだか韓国人にとっては不思議な感覚でした。韓国人だったら「これ何ですか?」とお店の人に聞くところ、五郎さんは心の中でいろいろ考えて、でもそれは言えずに「…あれください」みたいな。そこが新鮮で面白かったですね。

それに、韓国にも日本の食べ物が好きな人が多いから。トンカツだったり韓国にはない生姜焼きだったり、五郎さんの食べっぷりもすごい。松重さんが韓国のことを好きって言ってくださっているのも嬉しいんです。なにかをお返ししたい、そういう気持ちがあります。

――そんな松重さんと、食通のソン・シギョンさん、という組み合わせがいいですよね。

シギョン:僕も歌手としてのキャリアは結構長いのですが、最近韓国では美味しいものをいつも食べているイメージが強くなりました。「昔は歌手だったけど今は食べる人」と思っている若者も多いみたい(笑)。日本を代表するグルメの松重さんと番組をご一緒するのは嬉しい限りです。韓国のグルメ代表として僕も頑張らないと!

「孤独のグルメ」に出てくるようなお店が好きです

――「隣の国のグルメイト」のいいところは、食事をしながらただ話をするというだけではなく、会話の端々に「お互いの国の食文化の違いまで積極的に話したい、聞きたい」という気持ちがすごく感じられるところだと思うんです。

シギョン:そうですね。日本と韓国って、似ているようで違う、違っているようで似ている。それが面白いです。例えば焼き鳥って僕、お酒を飲む場所というイメージはなかったですが、日本では「焼き鳥にはお酒」でしょう? でも、考えてみたら普通、飲食店で食べるときって(向き合って)こういう感じ。でも焼き鳥屋さんは、2人で横に並んで親しく話せる場所ですよね。松重さんが「お箸もいらないし」とおっしゃっていたけど、そういえばお箸もいらないんだ、と。それを聞いて僕も「もっと焼き鳥を嗜(たしな)もう」っていう気分になったし、日本のカウンター文化がなんかすごくいいなって思いました。

僕はおしゃれで高級なお店より、やっぱり下町で安くて美味しいお店が好きなんです。「孤独のグルメ」に出てくるようなお店がすごく好き。だから自分でもいろいろ探して、聖地巡礼みたいに「孤独のグルメ」に出ていたお店にも足を運んで楽しんでいます。

――「孤独のグルメ」に出てきたお店に行かれているんですか? プライベートでおひとりで。

シギョン:はい。「孤独のグルメ」は大好きで全部見ましたし、番組で紹介されていたお店は30店舗以上は行ったかな。

ちょっといいものでもてなしたい、という気持ちになりますね

――「隣の国のグルメイト」で行くお店はどんなふうに決めているんですか?

シギョン:これが、面白くて。たとえば今回、日本編でおいしいものを食べて、僕はじゃあ韓国編でどこを案内すればいいかな? ちょっといいものでおもてなしをしたいなという、そういう気持ちになります。勝負ではないですけどね。韓国編も収録しましたけど、韓国料理を食べながら松重さんも「日本に行ったらあそこに行かないと」「あれを食べさせたいな」とおっしゃってくださっていて。今度は僕が日本のお店に来て食べながら、「次、韓国ではあの店に行きたいな」となる。お互い“相思相愛”な関係みたいで楽しいです。やはり、松重さんに「美味しい!」言って喜んでもらえると「やった!」って嬉しくなります。

――相手の国の料理を味わって、それじゃあこちらはどんな料理でもてなそうか、というその交互に影響される感じがいいですね。

シギョン:そうなんです。焼き鳥を食べて、じゃあ韓国で“鶏”って言ったら何だろう、チキンかな、とか。でも、松重さんがお酒を飲まれないので、そこも考えながら料理やお店を考えるのが楽しいです。ちなみに韓国ではチキンとメクチュ(韓国語でビールの意味)の組み合わせを“チメク”と言います。

――今おっしゃったその“チキンとメクチュ(ビール)”は、日本だとやっぱり“焼き鳥とビール”ですね。

シギョン:そう。人間って例えるのが好きだから、これは日本だと何だろう、韓国だとこれは何だろうってなるでしょ。それも面白い。たとえば僕も、韓国でチャジャン麺(ミョン)っていう庶民的な食べ物がありますが、韓国のチャジャン麺って日本の何だろう?って気になって、中華そばかな、いやいやちょっと違うなって…。結局、“焼きそば”かなって思いました。みんながだいたい好きだし、食べ方や料理方法もたくさんあるし。韓国のチャジャン麺は、今では庶民的な食べ物になっているけど、昔は卒業式や晴れの日には家族で外食してチャジャン麺を食べるっていうのが定番だったんです。「隣の国のグルメイト」では、そういう食の歴史の話もたくさんしたいです。

韓国には“一人にさせない文化”がある

――現代では韓国でも“ひとり飯”が一般的になってきているんですか?

シギョン:いやぁ、今もひとりではあんまり行かないですね。一概に「韓国はこうです」とは言えないんですけど、食堂もほとんどが2人前からだし。お酒はさらにもっと、ひとりでは行かないですね。ワインがグラスで飲めるお店というのも日本ほど多くないですし、韓国はみんなで飲んで、乾杯する文化ですね。

たぶん韓国は“ひとりにさせない文化”だと思います。昔から、同じものを一緒に飲んで仲良くなる、という感覚が強いです。一緒に飲みたい、ひとりで飲ませたくないっていう感覚がありますね。そこは日本とちょっと違うところかもしれません。

松重さんはデザートも本当に美味しそうに食べるんです

――今回松重さんとお会いになったのが、「孤独のグルメ Season7」(2018年)にゲストで出られて以来だったんですか?

シギョン:そうですね。1回だけラジオに声だけ出演させていただきました。いつか僕のYouTubeにもご出演していただきたいなと思っていたところ、今回Netflixのお話をいただいて、とても嬉しかったですね。「劇映画 孤独のグルメ」の韓国での公開タイミングでもありましたし。

――チーズケーキとかプリンとか、スイーツの回はいかがでしたか?

シギョン:チーズケーキもプリンもすごくおいしかったですけど、松重さんは甘いものがお好きだから、本当に美味しそうに食べるんです。食べることを楽しんでいて「この時間がたまらない!」みたいな。

僕、昔デザートの勉強もしてて、製菓の資格を持っているんです。そのとき聞いたのが、文化的におしゃれなものってほとんどが実用性のないものだと。だって、ご飯と味噌汁さえあれば人間は生きていける。だけどわざわざ砂糖を溶かして過熱して、デザートのおしゃれな文化を楽しむわけじゃないですか。 クッパは生きるのに必要だけど、デザートはいわばちょっと高級なもので「娯楽」的なものですよね。映画とか音楽も、もしかしたらそうかもしれない。松重さんも、俳優だし演出家だし写真とか音楽にも詳しい芸術家だから、そういうクリエイティブ性の高いものがお好きなのかなということも感じました。何より、生き方が“おしゃれ”だなって。

日本の皆さんには韓国編がもっと面白いと思います

――これまで放送された中で、松重さんとの関係が深まったエピソードはどの回ですか?

シギョン:日本の中華料理屋さんの回(3月27日配信)ですね。松重さんが福岡から上京して、お芝居をしながらアルバイトをしていたっていう中華料理屋さんに行きました。その当時のお話から現在に至るまで、そんな話も伺えて、どんどん松重さんとの関係性や会話も深まってきて嬉しいケミストリーが起きています。韓国には、お肉なんかを野菜で巻いて食べる「サム(쌈)」の文化があるんですが、いつか僕が巻いたサムを松重さんに食べてもらうのが目標です。

――4月3日(木)放送回から韓国編が始まりますが、今後はどんな展開をお考えですか?

シギョン:松重さんに食べていただきたい料理はたくさんあります。プデチゲとか、カルグクスとか、サムゲタンもタッカンマリも食べてほしいし、松重さんがチヂミの専門店も行ったことないっておっしゃっていたし。だから「今度どこにしようかな」っていう悩みもあるし、これからがもっと楽しみですね。日本の皆さんには、韓国編がもっと面白く感じるんじゃないかと思います。

◆文=酒寄美智子

■ソン・シギョン(SUNG SI KYUNG)

1979年4月17日生まれ、A型。アルバム・セールスは計200万枚以上、“バラードの皇帝” “鼓膜彼氏”の異名をもつ、韓国を代表するトップシンガー・ソングライター。近年は歌手活動のみにとどまらずMC、タレント、208万人のフォロワーを持つYouTuber、などエンターテイナーとして多岐に渡る活動を行う。日本では2023年にキングレコードに移籍後、アルバム「こんなに君を」を発売。2024年末コンサートも大成功におさめる。2025年は日本での活動をさらに本格的に始動させる。現在、松重豊と日韓のおいしい店を訪ね歩く「隣の国のグルメイト」(Neflixにて配信中)に出演中。愛酒家としても知られ、自身が企画・開発に携わったプレミアム生マッコリ「璄濁酒(ギョンダクシュ)12度」は韓国発売1周年を迎え、今年2月~日本でもQoo10で正式販売がスタートしている。

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