

「恋愛」への共感と反発『私が愛した地獄』/テレビお久しぶり#145

長らくテレビを見ていなかったライター・城戸さんが、TVerで見た番組を独特な視点で語る連載です。今回は『私が愛した地獄』(テレビ朝日系)をチョイス。
「恋愛」への共感と反発『私が愛した地獄』
ぺえ、平成フラミンゴRIHO、紅しょうが稲田美紀が、「他人から見たら地獄でも本人にとっては忘れられない甘く沼った恋愛」を語るトークバラエティ、『私が愛した地獄』。MCである3人によるトークはもちろん、街頭インタビューや、番組に届いたDMなど、現代を生きる女性のリアルな恋愛模様が映し出されていく。
ずっと気になっていて見てみたかった番組なのだが、やっぱりいいですねえ。こういうのを見ながら、ああだこうだと言い合いがしたい。恋愛そのものは醜く奇妙、人間を恥知らずにさせる悪しき習慣に他ならないが、その多角的な構造から、絶えず共感と反発を提供してくれる優れモノでもある。どころか、油断していると感動までさせられてしまう、とっても恐ろしい存在だ。
さて、番組冒頭の街頭インタビューにて、セフレになってしまった元彼との関係についてマイクに語る女性が登場する。現在はすでに復縁済みで、今は幸せだと笑っているのだが、スタジオの3人は少々懐疑的だ。「彼氏が恋人である自分のために変わってくれるなんてファンタジーだと思ってた」と語るのはぺえ。確かに私もそう思う。人間は常に変わり続ける生き物だが、「人のために変わる」というのは難しい。「悪いところを直す」ことすら、なぜか難しいのだ。恋人には等身大の自分を受け入れてほしい、という身勝手で一方的な欲求が大きな要因ではないかと思うのだが、「互いに飾らない、等身大の関係」が、目指すべき恋愛の形としてそびえたっている現実もある。かくいう私も、互いに気を遣いあう恋愛関係はちょっとカンベン。それならば、あるがままに接することのできる相手を見つけよう、という話になるのだが、人と人が分かり合うのは相当困難。不可能といっても過言じゃないはず。「互いに飾らない、等身大の関係」は、常にどちらかの譲歩によってぐらぐらと成り立っているだけに過ぎず、そのままハラスメントに繋がっても何ら不思議じゃないわけで、やっぱり恋愛はものすごく危ういアソビなのだ。本当に、常々そう思う。相手が何を考えているのかなんて、なんにも分からないのである。
ここらで反発もしてみよう。番組中に、彼氏が元カノのものを大事に保管しているのが許せない、と語る女性が登場する。私が世間一般の”恋愛倫理”と相容れないのはココで、「恋愛」というものが、性愛を含まない一般的な人間関係とは一線を画す特殊なコミュニケーションであることを重々承知のうえで、「新しい恋人ができたから前の恋人のモノは全部捨てよう」という思考の異常性を無視できない。もちろん、「元カノのものは全部捨ててくれ」と主張する気持ちは、共感こそできないものの、よく理解できる。おおよそ大多数の人が、主張するかしないかは別としても、そのように感じていると思う。だから、私が相容れない、というだけの話ではあるのだけど、私はもし結婚して、その相手と新居に住み始めたとしても、元カノとの思い出のツーショットとか全然飾れる。もちろん、「相手が嫌がることはしない」というのが、恋愛に限らずコミュニケーションの最低条件であるから、相手が嫌がることがあまりに容易に想像できる行いをわざわざ取ることはないが、しかし、”元カノとのツーショットを家に飾る”という行為そのものがどう悪いのかは、ちょっと分からない。だって、それが私の歴史だし、良き思い出だからだ。記念に富士山を撮った写真と、意味合いはまったく変わらないのだけど……危ない、これ以上、私の”異常性”が浮き彫りになる前に、さっさと記事を終わろう。ありがとうございました。
■文/城戸
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