『はなれないよ』が話題

事故で死んだ親友が幽霊に…徐々に感じる小さな違和感に「心理ホラー百合の名作」の声【ホラー漫画】

2025.03.26 12:00
『はなれないよ』が話題

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、一迅プラスにて読み切り掲載された巻舌ひっちさんの作品『はなれないよ』をピックアップ。

巻舌ひっちさんが1月23日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、多くの「いいね」や反響、コメントが寄せられた。本記事では、巻舌ひっちさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

幽霊になった親友に感じる違和感とは

主人公の香奈枝は、大好きだった親友・奈央を2カ月前に飼い猫のレミィを助けようとして交通事故で亡くしていた。しかし、死んだはずの奈央は、生前同様の姿で香奈枝の前に現れる。学校に遅刻しそうな時には起こしてくれたり、退屈な授業中に先生の後ろに立って香奈枝を笑わせてくれたりしていた。

普段通りの日々を送っていた二人だったが、奈央が香奈枝を大事にするあまり、香奈枝を傷つけるものに対して強い敵意を向けていることに徐々に違和感を感じる香奈枝。

ある晩、スマホで子猫の写真を見ている二人。その猫がレミィに似ていると香奈枝が言い、レミィh事故後しばらく元気がなかったが今は元気であることを奈央に伝える。「よかったね」と言う香奈枝に、奈央は「香奈枝はよかったと思ってるんだ?」と言い…。

作品を読んだ読者からは、「序盤のほのぼのとした雰囲気からどんどん不穏になっていき、それが恐怖に変わっていく過程が素晴らしかった」「忘れられない百合ホラー漫画」など、反響の声が多く寄せられている。

作者・巻舌ひっちさん『「できるだけ怖く不気味に」を意識して…』

――『はなれないよ』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。

私がもともと怪談や都市伝説などのホラーが好きだったので、その系統で百合ものを何か描けないかというところから、今回のお話を描く運びとなりました。

――今作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

怖さの表現については「できるだけ怖く不気味に」を意識して描きました。例えば奈央が豹変した時の表情なんかは、最初はもっと普通というか可愛かったのですが、担当さんからのアドバイスもありもっとホラーテイストを強めに出して、元の顔立ちを崩して描くように頑張っています。普段の明るい奈央の表情と不穏な雰囲気の奈央の表情のギャップなどは注目して見て頂けたら嬉しいです。

――今作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

母親が香奈枝を見送ったあとのシーンからラストまでが個人的に気に入っています。当初のプロット段階からオチ自体は変わっていないのですが、実はベランダのシーンはなくて、もっとあっさりとしていました。もう一捻り入れるつもりでベランダの影のシーンを足したのですが、いい形で後味の悪さとホラー度が増したのではないかと思っており、満足しています。

――巻舌ひっちさんが漫画を描く際に大切にしていることや、作画の際にこだわっていることなどがあればお教えください。

大切、というか気をつけていることとしてはできるだけ読みやすいコマ割りと配置を考えて描いています。セリフの配置などは視線の移り方を意識してできるだけ自然に流れて読めるようにしているつもりです。あとはキャラクターの表情の見せ方などですね。今回のお話で言えば逆に表情の隠し方や見切れ方には少しこだわりました。

――巻舌ひっちさんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。

今まで今作含め二作読み切りを描かせて頂いたので、次作はもう少し長めの話やチャレンジした事ないジャンルの話など描かせて頂けたら嬉しいな、と思っています。

――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

「はなれないよ」を読んで頂いた読者の皆様、ありがとうございました!本作が少しでも皆様に楽しんで頂けたなら嬉しい限りです。

今後も皆様に楽しんでいただける作品をお届けできるよう頑張りますので、またどこかでお目にかかることがあれば、その時はどうぞよろしくお願いいたします!

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