友情、恋、憧れ、ポジション争い…高校吹奏楽部を舞台に花開く百合×青春群像劇に「尊すぎる」の声【漫画】

2025.03.06 18:30

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は2025年1月17日に作者の蓬餅さんがX(旧Twitter)に投稿された『両片思いの女同士でお泊まりしたら…』をピックアップ。

本作はLINEマンガで連載していた漫画『百合にはさまる男は死ねばいい！？』の第108話にあたるエピソード。X(旧Twitter)に本作が投稿されたところ、1.4万件もの「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、作者の蓬餅さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

自分の想いが空回りして…

南陵高校吹奏楽部に入部以来ずっとトランペットの1stポジションを勝ち取ってきた片桐千早。そのための努力も人一倍している。しかし相川響が吹奏楽強豪校から転校してくると、あっさり1stポジションを奪われてしまった。

周りからは途中からきた相川が片桐のポジションを奪ったように見えたが、当の片桐は妬むどころか誰よりも相川の才能を認めている。そして才能あふれる相川もまた、人知れず音楽のプレッシャーに悩んでいた。

1stと2nd、2人のトランペット奏者。高校の吹奏楽部で紡ぐ友情と恋、そして苦悩。さまざまな楽器が音色を重ねていくように、それぞれの想いが重なって奏でる青春群像劇には読者から「最高としか言いようがない」「何回読んでもグッとくる！」「アニメ化希望」など大きな反響が続々と寄せられている。

作者・蓬餅さん「好きなものを気負いすぎず好きに描いていきたい」

―― 『百合にはさまる男は死ねばいい！？』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

会社員として働いていた頃、日々の生活と社会全体の空気に馴染めない感覚に強いストレスを感じ、それが創作への衝動として爆発したことがきっかけです。

クオリティよりもまずは描きたいものを表現しようと、2ヶ月に1本ほど短編をSNSに投稿し続けた結果、運良くLINEマンガの編集さんに声をかけていただき、短編の予定だった『百合はさ』を長編として描き続けることができました。

――本作のなかで特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

色々ありますが思い入れがあるのは第134話『片桐千早』です。

そもそも私の制作ペースがギリギリすぎたのが良くないのですが、マンガの舞台になっているコンクール会場ホールへの取材が予定より1週遅れてしまい、ホールでの告白シーンまでにあと1回挟まないといけない状況になり、かなり限界状態の中で描いた回でした。

結果、第135話に繋がる片桐視点の過去回想を交えた良い回にできたと思います。

「相川、私はあなたよりかわいい存在を他に知らない」というモノローグは秀才キャラでなんでも知っているような片桐が、初恋相手にピュアすぎる人生のバグが起きている感じがあり、当時よく描けたなと思います。

――続編である『キスよりも君の音色で目が醒める』は2025年春に連載が再開されるとのことですが、意気込みがあればお教えください。

続編では前作のテーマを受け継ぎながらも、キャラクターの成長・関係の進展・「好き」だけじゃどうにもならない現実・前向きな失恋など、好きなものを気負いすぎず好きに描いていきたいです。

色々描きましたが百合はハッピーな話になるので安心して頂きたいです。

――今後の展望や目標をお教えください。

続編『キスよりも君の音色で目が醒める』の連載も制作しつつ、新たな商業連載にも挑戦したいと考えています。

他社での新作制作も進めており、無事に発表できるよう全力を尽くしたいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

凄いクオリティのゲームで毎週のように新キャラが発表されたり、YouTubeでは面白い人たちが毎日動画を投稿していたり…、マンガ以外の魅力的な楽しいコンテンツが溢れすぎている中で続編を待って頂いているというのは本当にありがたい事なので、その待っていてくれる読者の方々の期待に応えるマンガを描いていきます！

色々遅くて申し訳ないけれど、お待ちいただければ幸いです！