川島明、リアルイベント第二弾開催に「800人と辞書で呑める夢のようなライブ」若手芸人による本編出場をかけたオーディションも初開催＜辞書で呑む＞

2025.02.27 13:00

辞書で見慣れない言葉を探し合い、その意味をみんなで共有。その場で出会った言葉をツマミに語り合う辞書バラエティー番組「川島明の辞書で呑む」。このたび、二度目となるリアルイベント「辞書で呑むTHEライブ2～また有楽町(ここ)で呑みましょう～」と、本編への出場権をかけ若手芸人が争う「辞書で呑むPREライブ～辞書呑人発掘オーディション～」が2月14日に東京・有楽町ヒューリックホールにて開催された。今回は、その模様をレポートする。

本編出演をかけたオーディションを初開催

1枠のみの本戦出場権をかけて開催された「辞書で呑むPREライブ～辞書呑人発掘オーディション～」。“辞書呑人(じしょのみんちゅ)”として、マユリカ・中谷、ナイチンゲールダンス・中野なかるてぃん、エバース・佐々木隆史、紅しょうが・熊元プロレス、ヤーレンズ・出井隼之介、ソマオ・ミートボールが出演し、バトルを繰り広げる。

MCはマヂカルラブリー・村上が、店員はラランド・ニシダが、日本語監修は山本康一氏が務め、今回は原点回帰として「あ」をつまみにお酒を飲んでいく。

まずは、手本として村上からスタートすることになり「皆さん知らないと思う」と言いながら「あゆ」をセレクト。音だけでどういう意味か分かるかと村上が問うと、出井は「浜崎あゆみ。アリーナなどを呼ぶ歌姫」と小ボケを挟みながら回答し、場をあたためる。

正しくは「阿諛(あゆ)」で、人の機嫌を見ながらそれに合わせた言動をすること、へつらうこと、の意とのこと。そして、村上の「若手芸人はみんな阿諛って阿諛って…じゃないですか(笑)」という言葉をきっかけに、中谷による飲みの場でのお金持ちとのやり取りや、紅しょうがによる本物の浜崎あゆみへの阿諛りミス話など、“阿諛りエピソード”でひと盛り上がりを見せた。

ソマオ・ミートボールがギャグを連発

続く佐々木は、わざわざアメリカまで出掛けていきながら小便をしただけで帰ってくるという意味の「アメしょん」をチョイス。「アメしょん以外にも、同じような意味で新しい言葉を作れそう」と話し、「敗者復活戦を勝ち上がって決勝へ行ったのにすぐに負けることを“マユリカ”」と提案し、笑いを誘っていた。

そのほか、「あたりめ」「有りの実」「愛染(あいぜん)明王」「荒夷(あらえびす)」「赤ゲット」「あにはからんや」「倦ねる(あぐねる)」「悪風」「アポロ的」などの言葉たちをつまみにして飲み進めた一同。紅しょうががライブ配信での投げ銭“愛染”トークを明かしたり、ソマオが次々と“あぐねギャグ”を披露したりと、芸人ならではのエピソードトークで会場を盛り上げる。

最後はソマオが総括して「“あ”ギャグ」で締め、お客さんが退出した後、M-1決勝進出方式で本編に出演できる1名が中野なかるてぃんに決定したことが発表された。

今回も800名超えの乾杯から「バレンタインの皆さんの夜をいただいてありがとうございます」

本編は、第一弾に引き続き、会場に集まった800名超えでの乾杯からスタート。川島はリアルイベント第二弾の開催に「うれしい！800人と辞書呑みができるという、夢のようなライブでございます。バレンタインの皆さんの夜をいただいてありがとうございます」と感謝を伝える。

今回のイベントには、MC・川島明と、出演経験のあるマヂカルラブリー・村上、岡崎体育、ラランド・サーヤ、佐久間宣行、井桁弘恵、オーディション勝ち上がり芸人の中野、そして初登場のなすなかにし・中西茂樹が“辞書呑人”として、ラランド・ニシダがヒューリックホールの店員として、山本康一氏、飯間浩明氏が日本語解説として参加。「さ」をテーマに未知の日本語について自由に語り合う。

乾杯後、初っ端から絡み酒をする村上の酔っ払いぶりに、中野は「PREライブのときは真ん中で大回ししてたのに、こんなにザコに…」とそのギャップに驚きをあらわにする。

また、“お”振りの出演となる井桁は「お酒も辞書呑みも好きなので、今日は楽しみにして来ました！」とあいさつするも、川島から「本当ですか？2日くらい前に一緒の仕事だったんですけど、不安で仕方がないって言ってた」と暴露され、「言わないでくださいよ〜！」と照れつつ「どうなるか分からないんで止めてくださいね(笑)」とコメントした。

続いて、初登場の中西は「僕ね、電子辞書なんですよ。控室でニシダが全く一緒のやつを開いてて」と舞台裏を明かす。また、サーヤは今回のテーマが“さ”であることに触れ「今日はさ行でサーヤです。まだ(サーヤは)載ってないですよね(笑)。いつかは載りたいなって」と願望を明かした。

さらに、緑のニットを着用した川島の隣に座り、赤のトレーナー姿で「今日は川島さんと任天堂コーデみたいな…」と切り出したのは、前回のリアルイベントにも参加した岡崎。「この番組も長く出させていただいて、うれしいことがあったんですよ。辞書に何のか分からないソースがつき始めた」と使い込めてきたことへの喜びを語った。

川島明のセレクトをきっかけに“辞書呑み”開始

各々が辞書を開き言葉を探し始めると、川島は最初に「昨非今是(さくひこんぜ)」をチョイス。「境遇、考え方が変わって、昨日悪いと思ったことが今日はよく思われること」と意味を説明し「最近のネットニュースでもこういうことがあるじゃないですか」と投げ掛ける。

サーヤは、これに「あるなぁ」と同意し「逆もありますもんね」とコメント。“昨是今非”と言葉を作り「昨是今非まみれじゃないですか」と話すと、佐久間は「昨是今非は編集が大変なんだよ！」とタイムリーな話題に嘆く。

続いて、井桁は「才走る(さいばしる)」を選び、「自分が出来るように振る舞う、大きく見せる」と意味を説明。「私もやっちゃうな…」と振り返る。

「体型管理とかどうしてるんですか？と聞かれたときに『何もやってないです〜！』とつい言っちゃうんですけど、実際はめっちゃやってます(笑)。ドラマの台本も『ちょこちょこ読んでます』と言っておきながら、がっつりカフェで集中して読み込んでます(笑)」と見栄張りトークを。「皆さんも才走ったことあるんじゃないかな？」と話題を振る。

それに同意したのは佐久間。「何せ、若いときは奇才に思われたかったから。分かりづらい番宣を作って怒られるとか、旅番組の番宣にジャミロクワイをかけるとか(笑)」と当時を回顧しながら「才走るディレクターはいるんです、30歳前後くらいのときに」と経験則を。そこから、カフェや公園での“才走り行動”や、芸人たちの“才走り行動”あるあるへと派生し、盛り上がりを見せた。

“先触れ”トークに花を咲かせる

続いて佐久間は、“身分の高い人が来ることを先に知らせること”を意味する「先触れ(さきぶれ)」を選択。「タレントさんでも、このお付きの人の数はスターだな…とかあるじゃないですか。エレベーターの前で待ってるスタッフの数で『(ビート)たけしさんじゃないか』とか。スターの先触れってある」と話す。

ほか、番組終了の先触れや、事務所退所の先触れ、ブレイク芸人の先触れなど、さまざまな先触れについてのトークに花を咲かせた。

また、サーヤが「これ絶対悪口！」と言いながら紹介したのは「雑魚の魚(とと)交じり」。“小物のくせに大物に混じって一人前らしく振る舞う”を意味すると説明し、海外アーティストのライブに来るインフルエンサーを見てサーヤが感じたエピソードや、中野が“雑魚の魚交じり”を実感した営業先トークなどを繰り広げた。

岡崎の“ミュージシャン三悪”持論に戸惑いも

第二幕では、最初に岡崎が「三悪」をセレクト。「3つの悪いこと。例えば交通だと飲酒運転、無免許運転、スピード違反の3つ。各カテゴリーの悪い3つ」と説明し、「各業界、今日はいろいろなジャンルがあると思うので…芸人三悪、ミュージシャン三悪、モデルさん三悪、テレビ業界三悪などいろいろ聞いていきたいな。今回はテレビ放送がないということで(笑)」と提案する。

まずは岡崎から話すこととなり、“ミュージシャン三悪”については「ギター、ベース、ドラムです」とよどみなく回答。その答えに周囲が困惑する中、「ボーカルの才能に乗っかっただけです。そのくせ、ギターの奴が不倫してバンドに迷惑かけたり、ボーカルが曲書いている間に飲み歩いたり。たまたま才能ある奴と同じクラスだっただけ！」ときっぱり。

続く佐久間は「ジーンズ腰履きディレクター、Macによく分からない関係者パスいっぱい貼っているディレクター、ニットキャップ×ウォレットチェーンディレクター、打ち合わせでタレントに『面白いことやりたいんですよね』って言うタイプのディレクター」と矢継ぎ早に“ディレクター四悪”を。サーヤから「三悪超えちゃってる(笑)」とツッコまれていた。

また、辞書の意味から単語を当てる“ニシダクイズ”も実施。ニシダのサイン入り辞書グッズをかけ、ステージ上と客席とが一体となり盛り上がりを見せた。

ほか、お酒を酌み交わしながら「さ」を語り尽くした一同。最後に、中野によるギャグ3連発と、岡崎による出た言葉を詰め込んだ即興の一曲でさらに会場を盛り上げ、会を締めくくった。

本イベントは、3月8日(土)まで期間限定でアーカイブ配信チケットが発売されている。