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死と隣り合わせの戦場を経験した軍人の悲惨な実話エピソードに「この物語はウクライナ人にとって現実」「読んでて心が痛いけど実話か」の声【作者インタビュー】
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コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、手塚治虫文化賞の最終選考候補作にもなっている『Battle Scar』の1エピソード、『シノビ』を紹介する。作者の蔵本千夜さんが実在するウクライナ軍人ボフダン・シノビ氏に取材して制作した本作を1月9日にX(旧Twitter)へ投稿したところ、4.1万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、蔵本千夜さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
ウクライナ軍人が出会った、同じ作品に憧れる子ども
日本の忍者漫画に強い憧れを持つウクライナの軍人・シノビ。「一人の些細な力でも何かを変えられるはずだ」と信じる正義感の強い彼は、2022年にロシア対ウクライナ戦争におけるハルキウ戦線へ参戦していた。漫画やアニメのバッジなどを身に着けながら、シノビは任務に向かう。
物資輸送の任務についたシノビは、難民避難所となっている郵便局を訪れる。年配の人物や子どもが多く、荒廃した街並みに怯えている人がほとんどだった。その中でお菓子を子どもに配るシノビは、彼と同じ作品が好きな子どもと出会う。「コイツみたいに強くなれよ」と励ましながら、身に着けていたアニメのバッジを子どもに渡し、勇気づける。
沈んでいた子どもが笑顔を浮かべ、「お兄さんありがとう!またね」と手を振ってくれた姿を見ながら帰路につくシノビたち。次に会った時はもっとアニメの話をしようと考えるシノビだったが、背後で砲撃の音が響く。それは、難民避難所を打ち抜いていて…。
この戦争の悲惨さを描いた漫画を読んだ人たちからは、「この物語はウクライナ人にとって現実」「こんなの心が持たない」「読んでて心が痛いけど実話か」「あまりにも辛い…」など、多くのコメントが寄せられている。
暖かな日常と、戦争の残酷さのどちらもを描くことで引き出るもの
――本作はウクライナ戦争の様子が描かれており深く考えさせられる作品でした。ウクライナ戦争をテーマにしたきっかけや理由があればお教えください。
ウクライナ戦争をテーマにして『Battle Scar』を描こうと思ったのは、自分の無力さを実感したことから始まりました。ロシアとウクライナ両方に友人がいる自分にとっては、2022年2月24日から彼らの安否の心配を止めることはできませんでした。しかし、どれだけ心配したとしても、状況を変えることはできません。
そんな中、自分には何ができるのかを考えた末、やはり漫画を描くぐらいしかできない私は、漫画という形で友人たちを取り巻く世界を広く伝えるべく、戦争に巻き込まれた人々の話を描くことにしました。
――本作では、戦争中でもいい思い出を作ろうと大切にしていたバッジを男の子にあげるシーンが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
一見すると戦争の残酷さだけが描かれている作品だと思われますが、皆様に注目してほしいのは、主人公たちの暖かな日常が描かれているところです。オタクであったり、猫を飼ってたり、家庭料理を家族と一緒に作って食べる生活など、そういったところに注目してほしいのです。
どうしてかというと本作は「人を描いた物語」だからです。彼らの日常生活や文化の細部を描くことにこだわって、ただの戦争被害者としてではなく、私たちと変わらない人として描きたかったです。戦争があったとしても彼らは強く生き続ける、そういう人の強さを表現したかったのです。
他には、リアリティを追求するため、軍人らしい身のこなしや制服、武器などを研究して、軍事監修や作品制作に協力してくれるいろんな方々に尋ねながら描いてはチェックを繰り返し、最後にもう一度軍事監修を担当されている方に確認してもらい、不自然なところが無くなるまで修正しました。
また、『シノビ』の作中、砲撃にあった郵便局は実在している場所なんですが、取材した方の戦闘による後遺症とその時期が転戦続きだったため、郵便局の場所がハッキリと思い出せなく、詳しい場所などを突き止めることができませんでした。ところが、私は戦争で起きた悲劇を伝えるためにどうしても実際の建物を描きたかったです。そこでOryxさんという戦略研究をしていた方に協力していただき砲撃された建物を特定してもらいました。そうして被害にあった郵便局を、破壊される前の資料を基に忠実に描くことができました。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
『シノビ』の話の中に、彼が泣きながら銃に着いた返り血を拭いて、色々思い出してるシーンがあります。そのシーンの最後には「21世紀に侵略なんかすんじゃねぇよ...帰れよ」というセリフがあります。そのセリフはまさに、私が『Battle Scar』を描いて、伝えたかった想いです。
――本作は現地の人々に取材をし、その内容を基にしたエピソードですが、実際の様子を描くうえで気をつけていることはありますか?
人間の尊厳を守った上に描くこと、ですね。やはり実在している方々を取材した上で描いた作品なので、一番守らないといけないところは、これは「彼らの話・記憶を伝えるための物語」というところです。誇張せず、見世物としてではなく、彼らの苦痛・悲しみや喜びを忠実に描くことですね。
そのため、彼らの感情を描く時には、とても繊細なところまで気をつけながら描きました。また、取材した方々に「二次傷害」や嫌な思いをさせたくないため、ネームを描き終え、担当編集さんからOKをもらった段階で原稿に取りかかる前に、一度取材した方に見せて、彼らの同意を得てから原稿に進むようにしています。
――今後の展望や目標をお教えください。
引き続きウクライナ戦争に巻き込まれた人々を取材し、これからも彼らの話を描きたいと思っています。ニュースでは詳細に報道されない、彼ら一人ひとりの人間としての話を記録に残したいと思っています。
また、このシリーズ以外で、今度はフィクションになりますが軍事産業を背景に世界を舞台にした、軍事企業の若き跡取り娘とミリタリーコントラクターたちにまつわる話を描きたいと思っています。バトル漫画でいこうと考えていて、今までお会いしてきた軍事業界の友達の話や彼らの面白いエピソードを取り入れたらと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
次回作も取材を基にした作品ですので、悲しい話が多くなってしまうと思います。けれど私の作品でより多くの人に戦争に巻き込まれた人々の想いや真実を広く伝えたいと思っていますので、これからも私の作品にお付き合いしてもらえたら嬉しいです。
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