好きな気持ちを隠す後輩と、そのことに気づいてからかう先輩の話に「青春してるな…」「もう付き合っちゃいなさいよ」の声【作者インタビュー】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「マンガUP！」に掲載中の漫画『きみって私のこと好きなんでしょ？』(スクウェア・エニックス刊)の1エピソード、『憧れの先輩に好きバレしてた話』を紹介する。本作は、人気ライトノベル『きみって私のこと好きなんでしょ？』(GA文庫刊、著者：望公太さん、イラストレーター：日向あずりさん)シリーズのコミカライズ作品だ。作画の蓖楼イチさんが、1月4日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、3000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、蓖楼イチさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

• 【漫画】自分のことを好きな後輩に“ご褒美”の提案をするあざとい先輩が「あざとかわいい」と話題に
• 死と隣り合わせの“一日一善”　重犯罪者らが命と自由を懸けて挑む話が「先が読めなさすぎる」「簡単そうに見えて実は難しい」と話題に【作者インタビュー】
• 正義感の強い記者、異常なマスコミを変えるため行動に移す話に「熱血さが良い」「見習いたくなるまっすぐさ」の声【作者インタビュー】

ずっと意識してきた意中の先輩からかけられた思わぬ質問

2人しかいない文芸同好会に所属している黒矢総吉と白森霞。白森は学校内の美少女四天王とも呼ばれ、明るく人当たりの良い性格に加え抜群のルックスも持つ。そんな彼女は距離が近いことも多く、彼女の後輩である黒矢はどうしても意識してしまっていた。

そんな中、2人は同好会の活動としてオセロに興じる。同好会に加入した当初はまったく勝てなかったものの、この一年特訓した黒矢は白森に勝利。黒矢に指摘されるまで詰んだオセロ盤をじっと眺めていた白森は悔しがっていたが、その後勝利した黒矢に一つ提案した。

それは「私に勝ったご褒美に何かしてあげよっか？」というもの。この提案を聞いた黒矢は思わずさまざまな想像をしてしまう。真っ赤になった黒矢に白森は「きみって私のこと好きなんでしょ？」と問いかける。オセロでは詰ませた黒矢だが、図星の指摘に…。

この恋愛を描いた漫画を読んだ人たちからは、「青春してるな…」「これは詰まされてる」「先輩があざとかわいい」「もう付き合っちゃいなさいよ」など、多くのコメントが寄せられている。

思わず背中を押してしまいたくなる甘酸っぱい物語

――本作のキャラクターを描くうえで、より魅力的に描くために意識していることはありますか？

読者と目線が合うようなカットを多めに入れること、あとはヒロインの表情や動作を可愛く描くことです。

――人気書籍をマンガ化した本作ですが、マンガ化するうえで気をつけていることはありますか？

望先生の原作が既に素敵な作品でファンの方も沢山いらっしゃったので、コミカライズの際に原作ファンにも楽しんでいただけるように絵の魅せ方や、お話の中の間のとり方などでより魅力をプラスできるように心がけました。話数を重ねる毎により魅力的になるよう努力しました。

――蓖楼イチさんが特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

わー！沢山あるんですけど……選ぶなら11話の後半と最終話(19話)の前半ですかね。黒矢くんが白森先輩への想いを語っていて、それを白森先輩がひっそり聴いている場面がお気に入りです。原作小説1巻の最後がまさにこのようなお話で、白森先輩のいない所で黒矢くんが白森先輩への愛を語る、そしてそれを白森先輩は聞いていて照れる、というのが焦れったくて早く付き合いな！という気持ちにさせられます笑普段は照れくさくて言わないような事をつい口に出しちゃう黒矢くんも、それを聴いて照れまくって赤くなる白森先輩もどちらも可愛らしくて大好きなシーンです。

――主人公の白森先輩が後輩の黒矢くんをからかっている際の表情が非常に印象的でした。印象に残る場面を描くうえで大切にしていることはありますか？

いわゆる見せゴマになるような所は、普段より描き込みを増やしてみたり、光での演出をしてみたりと、読者の目が他のコマより長く留まるような工夫をしていました。キャラクターのセリフや気持ちがわかりやすく伝わるように、微妙な表情の変化に気をつけています。

――漫画は静止画ですが、黒矢くんの気持ちがバレてしまい慌てるシーンなどに躍動感がありました。感情を表現するシーンを描く際に意識していることをお教えください。

1つ前の回答と少し被ってしまうのですが、コマの大きさや微妙な眉毛の角度など、感情から来る些細な表情の変化に気をつけました。漫画は音がないので、声量の違いなどの表現は吹き出しや間のとり方を工夫して演出してます。

――今後の展望や目標をお教えください。

「きみ好き」を通してたくさんの学びがありました！連載中は大変でしたが、その分色んな表情やお話を描けて楽しかったです。ただ今作が初めての連載だった事もあり、もっとこうしたかった、ここをもっと勉強しておけばよかったと思う箇所が正直多かったです。次回作では魅せ方や演出などより成長して、読者の方の感情をもっと揺さぶっていけたらと思います！

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いつも蓖楼イチを応援して頂きありがとうございます！ファンレターやメッセージ等も大切に読み返しております。誰かの元気付けになるように、これからも素敵な作品を届けられるよう頑張ります。まだまだ成長する予定ですので、今後とも応援よろしくお願い致します！