前世の記憶が戻った2人の高校生…夫婦だった頃の約束を叶えようとする話に「前世への向き合い方が良い」の声【作者インタビュー】

2025.01.24 09:00

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、X(旧Twitter)にて掲載中の『夫婦は前世から』の1エピソード、『前世の奥さんの願いを叶えようと奮闘する男子高校生の話。』を紹介する。『SSカップルは背伸びをしてみたい～進藤くんとさくらちゃんの恋模様～』(マイクロマガジン社刊)の作者として知られる紬音ユユさんが、12月6日にXに本作を投稿したところ、5000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、紬音ユユさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

前世で夫婦だった時の記憶がよみがえる…高校生2人の約束

突然、前世の記憶が戻った2人の高校生、日向菜月と元木修一。昭和の時代に夫婦だった2人は、どうすれば行き場の無い過去の感情を解消できるのかと悩んでいた。その結果、前世でした約束を叶えていこうと修一は提案する。

叶えられなかった約束は思い出せるだけでも数多くある。その中で真っ先に修一が浮かんだものは、戦時中で配給も減ったとき、戦争が終わったら米を作ると語ったことだ。とはいえ、今から米を作れるわけでもない修一は、おにぎりをたくさん買って菜月に渡すことにした。

しかし、菜月からは太るから嫌だと言われてしまい、「やっぱり田植えしてくるわ」と暴走する修一。そんな彼を「たんまり食べればいいんでしょ!?」と菜月は引き止めるのだった。

おにぎりを食べる菜月を見ながら、前世の記憶と混ざり始めてしまうことに気づく修一。「全部叶えた後に感情の整理なんて付くんだろうか」と悩みながらも、修一たちの奮闘は続き…。

この漫画を最後まで読んだ人たちからは、「前世への向き合い方が良い」「同一人物じゃないからこそいい」「今世は今世の思いがあるからなあ」「皆報われてほしい」など、多くのコメントが寄せられている。

現代と前世のどちらも捨てきれない葛藤

――本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

今回のお話は、自分の前世と現代の意識に齟齬が生じている事を自覚していく回になっております。現代に生きる自分を大事にしたい気持ちと、それでも前世を捨てきれない２人のやりとりを見て頂けたらと思います。

――修一が米作りの代わりに、コンビニのおにぎりを沢山買ってきた場面が個人的にお気に入りです。に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

現代では驚くほど簡単に手に入ってしまうお米ですが、それが難しかった時代の約束を形だけでも叶えようとしておにぎりを買ったりする、まだまだ思考が子供の修一が気に入っています。

――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか？

自分が興味を持ったり、良いなと思ったものに関して調べるところからいつもはじまります。どんな舞台が用意できそうか、どんなキャラクターになりそうか、それが自分の「描きたい」になってくれたら進みますが、進まないことがほとんどです(笑)自分の興味が偏らないように、メディアや本や体験など、色々なものに触れる機会は大事にしています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

非常に筆が遅いので、いつもお待たせしてしまっていますが、この物語は完結までちゃんと描きたいと思っていますので、見守って頂けますと幸いです。いつもありがとうございます。