<風のふく島>佐藤大樹、役柄と自身の共通点を語る「僕も“EXILEになる”と勝手に思い描いていた」…TVerで第1&2話が配信中
ドラマ25「風のふく島」(毎週金曜深夜0:42-1:13ほか、テレ東系ほか)の第1話が1月10日に、第2話が1月17日に放送され、民放公式テレビ配信サービス「TVer」では第1話と第2話が配信中。1月24日(金)の第3話放送に先駆け、第1話の主人公・中村優神を演じたEXILE/FANTASTICS・佐藤大樹のインタビューが公開された。
主人公が12人!1話完結のオムニバスドラマ
本作は、2023年9月に放送され、本郷奏多・⼤沢⼀菜がダブル主演を務めた木ドラ24「姪のメイ」(テレ東系ほか)と同じく福島12市町村を舞台に、今回は実在する場所やモデルとなる人物にインタビューを行い、そこから着想を得たストーリーを紡いでいく1話完結のオムニバスドラマ。
東日本大震災の際、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う避難指示の対象となった福島12市町村。そこには、夢を持って移住してきた者、復興のために動き出した者、福島の地で生まれ育った者、挑戦し続ける者…それぞれの思いを胸に激動の福島を駆け抜けて活躍する移住者たちの姿があった。実在する12人の福島県移住者たちを軸に繰り広げられる、新しい福島県、そして新時代に向かう人々の暮らしを描く。
各話の主人公は佐藤のほか、駿河太郎、桜井ユキ、東京03・豊本明長、渋川清彦、北乃きい、本田響矢、三浦貴大、青木柚、大友康平、黒木華、小西桜子(話数順)が演じる。
※福島12市町村は東日本大震災の際、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う避難指示の対象となった田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村を指す。
佐藤大樹が語る第1話の見どころとは
――今回、「馬の社会価値を高める」をビジョンに活動されている方をモデルにした役柄です。モデルとなった方に共感を覚える部分はございましたか?
南相馬市に行ったときにモデルになった方とお会いしました。「自分がこうなりたい」と掲げた目標に対して、ものすごい熱量で挑戦していたり、周りのことが見えなくなるぐらい物事に打ち込んだりする姿勢にはすごく共感できました。その方はもともと「馬術競技をメジャーにする」という夢を持っていましたが、僕もダンスを始めたときに「EXILEになる」と勝手に思い描いていたので、スタートも自分と似ている部分があるな、とすぐに意気投合しました。
――実在する方を演じる上で意識したことを教えてください。
モデルの方をそのままコピーするように演じたら、ある意味僕が演じる必要はないのかなと思っていて、「佐藤大樹が演じる中村優神ってこうだよな」と自分なりに考えられたのはすごく大きかったと思います。僕が演じるからこそ生まれるモデルの方との違いを出したかったので、声のトーンや歩き方などは自分が演じやすいようにさせていただきました。
――佐藤さんが作り上げた“中村優神”の「佐藤大樹的推しポイント」は?
優神は年齢の割に子どもっぽいのですが、その子どもっぽさが“面白いか・面白くないか”で自分の未来を決める性格にも通じていると思います。優神を見ていると、理由をつけて、やりたいことから逃げていた自分を鼓舞できるし、年齢や環境に左右されず、自分のやりたいことをやる美学を学ぶことができるんです。馬を通して彼の「出会いと成長」を見届けると、迷っていることや悩んでいることがあっても背中を押してくれるし、いろんなメッセージをもらえると思います。
――優神に「共感できないな」と思うポイントは?
撮影中、監督から僕は「根が真面目」と言われたことがありました。否定するつもりはないんですけど(笑)、そこが優神と違うところだなと思いましたね。優神はある意味チャラいし、言動も軽く見られるんですけど、自分が演じたときにどうしても根の真面目さが出ちゃって…。最初は、彼になりきれない部分もありました。優神は物怖じしないし、人にどう思われるかあまり考えないタイプなのですが、自分は職業柄周りからどう見られるかを考えてしまう部分があったので、そこもちょっと違うのかなと思います。でも、彼の持っている根拠のない自信や行動力は、憧れる部分でもありました。
――今回、乗馬するシーンもありました。実際に乗ってみた感想は?
練習から大変ではありましたが、とにかく馬のことが好きになりましたし、乗馬に興味が湧きましたね。子どもの頃に、乗馬体験はしたことがあったんですけど、今回はかなり苦戦して…。でも、練習や本番もモデルの方のサポートのおかげで馬とコミュニケーションを取ることができましたし、最終日に馬と対面したとき、切ない気持ちになって心が通じたような気がしました。モデルの方からも「佐藤くんは乗馬のセンスがあると思うので、ぜひ習いに来てください」と言っていただいたくらい、馬と通じ合うことができたので、すごくいい思い出です。
福島県での撮影を振り返る
――福島県での撮影はどうでしたか?
祖父母が福島県内に住んでいたので、子どもの頃から毎年必ず行っている場所で、訪れるたびに心が洗われる印象がありました。僕が馬の練習をしていると南相馬市の方が手取り足取り教えてくださり、人の温かさに触れられたのがうれしかったです。あらためて素敵なところだなと感じることができました。
――南相馬市の方たちのおかげで撮影も楽しかったのでは?
そうですね。地元の方がエキストラで参加してくださって、合間に福島県の方言のチェックをしていただいたり、僕の大好きな福島県のお菓子のCMソングを歌ったら喜んでくださったり…。お酒を飲んでいる設定のシーンでは、皆さん緊張されていたんですけど、積極的に話しかけることによって、全員で良い空気感を作ることができました。そういったコミュニケーションがあって作り上げられたドラマだったと思いますし、その撮影裏のやりとりが、ちゃんと画面に映っている作品だと思います。
――撮影中、インパクトを感じたシーンを教えてください。
厩舎に甲冑を持っていって馬の恐怖心を消すシーンです。馬と見つめ合って、自分のそれまで隠していた気持ちを吐露する場面なのですが、そのシーンはすごく大変でしたし、苦戦しました。
――そんな甲冑を身につける「野馬追(のまおい)」シーンもありますが、甲冑を身につけてみてどうでしたか?
実際の「野馬追」で使用されていた甲冑だったので、いろんな方の魂も乗っていて、年季も入っていて、生半可な気持ちじゃ着られないと思いました。甲冑を着て口上を述べるシーンも、全体を通して僕の中で印象に残っている場面です。
――現在、佐藤さん演じる中村優神が主人公の第1話がTVerで配信中です。繰り返しご覧いただきたい場面はありますか?
馬とのシーンはどの場面も新鮮で思い出深かったので乗馬シーンと、「野馬追」に行く前夜の厩舎のシーン、あとは、最初に撮ったのがラストの馬との砂浜のシーンだったので、そこはぜひ見てほしいです。ちょっと初々しい僕の馬の扱いが見られると思います。全体としては、南相馬市の人々との出会いの中で優神がどう変わっていくのか…物語を通しての彼の成長は見てほしいところですね。
――最後に視聴者の方にメッセージをお願いします。
佐藤:僕が演じた中村優神からもらえるパワーは計り知れないものがあると思います。夢を追う姿勢、自分の叶えたい夢に対する思いなど、悩んでいる方の背中を押してくれる物語ですので、ぜひ何度も見ていただきたいです。
「風のふく島」第1話あらすじ
かつて馬術競技で日本一に輝くも就職を決めた東京出身の中村優神(佐藤)だが、再び、馬文化が根づく南相馬市への移住を決め、馬の事業を始めることに。まずは、1000年以上の伝統を守る“野馬追会”に認めてもらうべく気合十分の中村だったが、会員の牛来(オクイシュージ)からは厳しい評価を受けてしまう。そこで、神事・騎馬会へ参加し、自分の熱量を受け入れてもらおうと試みる。伝統という名の壁に、中村が打ち勝とうとする姿を描く。
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