「身長180cm以上の市長は通行禁止」標識にツッコミ相次ぐも… 現市長は「180cm未満」と判明

2025.01.20 04:45
提供:Sirabee

「身長180cm以上の市長は通行できない」道路標識にツッコミが続出。標識を管理する鹿児島県・いちき串木野市に話を聞いた。

ここ日本では、180cm前後から「高身長」と呼ばれるケースが多い。羨ましがられる一方で、背の高さから日常生活で不便を感じる人もいることだろう。


なお以前X上では、「180cm以上の人物の通行」を禁止する標識に、多数のツッコミが寄せられていたのだ。



この道路、通行できない条件は...


今回注目したいのは、交通遺産ライター・松村真人さんが投稿したポスト。


「身長180cm以上の市長の通行を禁止する標識」という意味深な文章の綴られた投稿には、車両の高さ制限(車高制限)の標識が写った写真が添えられており、「1.8m」という表示が確認できる。


いちき串木野市の標識

そして、下の補助標識には「いちき串木野市長」の8文字が記されていたのだった。



どうすれば市長も通行できるか...?


指定車種を規制している標識自体は、決して珍しくない。街中で「車両通行止め」を表す標識の下に、「路線バスを除く」「自動車(二輪を除く)」といった表記を見た覚えはないだろうか。


そのため、こちらの標識は考えようによっては「高さ(身長)が180cm以上のいちき串木野市長の通行を禁止する」という、とんでもなくピンポイントな規制内容に見えてくるのだ。


同ポストは投稿からわずか数日で1,500件近くものリポストを叩き出し、Xユーザーからは「腰を屈めればセーフ」「初見だったら、多分止まってしまうな」「市長が何らかの車両に乗車して通過する場合はどうなるのか...?」など、多数のツッコミが寄せられていた。


そこで今回は、件の標識を管理する鹿児島県「いちき串木野市役所」に詳しい話を聞いてみることに。その結果、驚きの事実が明らかになったのだ。



標識設置の経緯に納得


https://twitter.com/level_7g/status/1865786177904906262


ポスト投稿主・松村さんは、標識発見時の心境について「規制された高さの『1.8m』という数値が、妙に身長っぽくて面白いと思いました」と、振り返る。


確かに、道路法で定められた車高の一般的制限値は3.8mであり、こちらと比較すると「1.8m」は、確かに高身長だが決して珍しすぎる高さではない...という、絶妙な数値ではないだろうか。


しかし、こちらの標識はもちろん「(1.8m以上の)市長の通行を禁止する」ものではない。


いちき串木野市の標識

標識の詳細について、 いちき串木野市役所・都市建設課の担当者は「当該標識の先にあるJR鹿児島本線の桁下を通過できる車両の高さを示すものであり、下記の『いちき串木野市長』の標記については、道路管理者を示すものです」と説明する。


つまり、同標識は管轄警察との協議の結果、同市が設置したもので、「いちき串木野市長」という表記は車種の指定ではなく、道路管理者を意味しているのだ。



市は「話題になって嬉しい」


こちらの標識は、2012年ごろに設置されたもの。


設置の背景について、都市建設課の担当者は「当該市道の沿線には、工業団地や物産館などが点在しており、市内を問わず多くの方が利用する市道となっています」「当該標識の先にはJR鹿児島本線の桁があり、これまでも『ガード注意』という看板はあったのですが、接触する事案が多かったことから、高さを明確に示すことで接触事故の減少を図る目的として設置しています」と、説明していた。


思わぬ形でいちき串木野市(長)が話題となった件については、「『いちき串木野市』という小さなまちが、話題になることは嬉しいです」と、笑顔を見せる。


続けて、「話題になることで、観光される方も増えると思います。当該現場の近郊には飲食店も多くありますので、是非、いちき串木野市にお立ち寄り頂き、魅力を感じてみてください」と、コメントしてくれたのだった。


なお、現在の同市市長の身長は180cm未満とのことで、こちらも一安心(?)である。



執筆者プロフィール


秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。


新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。


X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。


(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)

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