現代社会に棲む天狗、“強敵”を求めて海へ “真っ白”になるまで奮闘した姿に「弟子になりたい」「天狗カッケェ…」の声【作者インタビュー】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「ジャンプルーキー!」にて連載されている漫画『世に棲む天狗』第1話をピックアップ。作者である粉骨堂(斉所)さんが、2024年12月1日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、2000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、粉骨堂(斉所)さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
現代社会に退屈していた天狗が挑む次の相手…
現代社会で生きる天狗の“赤ら顔”は、永年天狗をしている。ギャンブルであるはずのパチンコでも勝ちまくり、近頃はすっかり退屈してしまっていた。そんな赤ら顔は、鳩子が営むお好み焼店のひよどりで「敵がいない」と愚痴をこぼす。
「強すぎる己がうらめしくなるほどだ」という赤ら顔だったが、そこに鳩子の娘のひよ子が帰ってきた。なにやら傷心中だというひよ子に事情を聞くと、どうやらテーマパークへ行く予定だった遠足が台風の接近で中止になりそうなのだとか。
すると天狗はテレビに映る台風の進路を見つめながら、「なるほどなあ…」とひと言。そしてひよ子に向かって「遠足の準備おこたるなよ」と言い残し、向かった先は…。
この漫画を読んだ人たちからは、「好き」「面白かった」「弟子になりたい」「続きが気になる…」「天狗カッケェ…」「次台風きたらよろしく頼む」など、多くのコメントが寄せられている。
別作品で読者に気に入ってもらった“赤ら顔”を主人公にしたスピンオフ
――『世に棲む天狗』第1話を創作したきっかけや理由があればお教えください。
主人公の天狗「赤ら顔」は、以前LINEマンガのトライアル連載という枠で描かせて頂いた『河童渡世(かっぱとせ)』と言う作品の敵役でした。敵ながら読者の方にキャラクターを気に入っていただけて、私自身の中でももっと活躍させられそうな手応えを感じていたので、スピンオフ的な形で主人公として描きました。
――パチンコにまた勝ってしまった時の、退屈そうな天狗の表情が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
天狗という奇妙な存在が、現実的な社会の中で暮らしている事に引っ掛かり(読むことの邪魔になる違和感)を持たれないように描くことに気を遣いました。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
第3話で、天狗と強盗二人組が再会するシーンが個人的に気に入っています。二人組は当初1話限りの出番だったのですが、再登場によって天狗との関係が発展する可能性が生まれて、そう言う場面は描きながらワクワクします。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
キャラクターが思い浮かんだら、そのキャラがやりそうな行動を色々想像します。ある程度固まったら、一旦4ページぐらいの短いネームを描いてみて、そこから広がりそうな展開を考えます。散歩している時やお風呂に入っている時に思い付きやすい気がします。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
作画に関しては都度自分なりに頑張っているつもりですが、見返すと反省ばかりです。キャラクターに関しては、人間(生き物)としての奥行きを感じてもらえるよう願掛けしながら描いています。
――今後の展望や目標をお教えください。
なるべく早い時期に『世に棲む天狗』第4話を完成させて公開したいと考えています。望んで頂けるのであれば、4話以降に描きたいお話もあります。ちゃんと形にしたい企画も幾つかあり、生きてる間漫画を描き続けられればと思っております。お仕事募集中です。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
漫画制作を今まで続けられているのは、昔から読んで下さる方、感想を下さる方、本を買って下さる方、応援してくださる方のお陰です。本当に有難うございます。宜しければ今後ともお付き合い下さいませ。
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