ありえないレシピの“ドカ食い”が至高…とあるOLの、想像の斜め上をいくごはん事情に「読んでて不安になるのが魅力」と話題【作者インタビュー】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回はヤングアニマルZERO/ヤングアニマルwebで連載中、“ドカ食い”に生きる喜びを感じ、独自のアレンジで食事をするOL・もちづきさんを描く『ドカ食いダイスキもちづきさん』(白泉社)をピックアップ。

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作者のまるよのかもめさんが5月24日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、4万件を超える「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、作者・まるよのかもめさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

「ドカ食い」に勝る愉悦はない…会社員・もちづきさんのごはん事情とは

「ドカ食い」に生きる喜びを感じる、主人公・もちづきさんこと望月美琴。皿いっぱいに乗せられた食べ物、それをただひたすらに貪る時間、完食した末に“至る”多幸感…これに勝る愉悦は他にないと思っている。

会社では営業事務として働くもちづきさん。12時のお昼の時間になったので、手作り弁当を机に出す。今日のごはんは、「冷めてもウマい」「朝すぐ作れる」の2点を押さえた鶏もも肉の照り焼き弁当・1775kcal。「作ってくるの大変じゃない？」と同僚から話しかけられ、会話に花が咲きそうだったが、食べるのを我慢できず食べ始めることに。

スッ…ともちづきさんは食事前に精神統一が始まる。「いただきます」を終えてサッと口に運ぶとしょっぱくてうまい。もちづきさんは、あのひと工夫が生きたという。それは、鶏もも肉に濃縮タイプのそうめんつゆをボトル半分投入し一晩漬けたこと。それをお米に乗せ、さらにマヨネーズをかける。高血圧まっしぐらの塩分濃度に血液が塩水になりそうだ。鶏の脂とマヨの脂で口の中が支配される。

「ごちそうさま」幸福に包まれるもちづきさん。一方、血糖値が上がりすぎて“至ってしまう”ところでもあった。だが、それだけでもちづきさんが足りるわけがなく――

規格外のドカ食いに「読んでて不安になるのが魅力」「常軌を逸していて(褒め言葉)めちゃくちゃ面白い」「想像していた斜め上」と反響。「本当に笑う」「全人類読んでほしい」「絶対にダメだけど好き」と人気作品となっている。もちづきさんのドカ食いメニューに「試してみたい」「自分もこの食に至りたい」「夢と欲望が詰め詰め」と憧れを抱く声も。「ドラマ化してほしい」「最高にアニメ化したい！！！！」と映像化を望む読者も見られた。

思わず笑ってしまう…人々の憧れ“ドカ食い”を描き話題になっている、作者・まるよのかもめさんにインタビュー

――「ドカ食いダイスキ！もちづきさん」の創作のきっかけをお教えください。

担当さんの「グルメ漫画を描くといいんじゃないか」という意見が私のやってみたいことと合致したためです。読者の皆様が読みたそうなものに自分の気持ちを素直に載せられる題材が一番いいのではないかと思っていたので。

――今回、投稿された「ドカ食いダイスキ！もちづきさん」が4万件を超えるいいねとなり、「ドカ食い」という言葉が流行るほど大反響ですが、率直なお気持ちをお聞かせください。

初めて反響をいただいた時はまるで天変地異が起きたようでした。今でも信じられないことばかりです。これからも誠心誠意向き合っていきたいです。

――「もちづきさんが面白過ぎる」「妹まで面白い」と話題ですが、キャラクター設定などのこだわりがございましたら、お教えください。

「自分の好きな物」に素直なキャラクターを描こうと心がけています！

――「もちづきさん可愛い」という声もよく見られます。また、思わず真似をして料理してしまう読者も登場するほど魅力的な作品となっていますが、キャラクターや出てくるお料理を描く際に意識していることがございましたらお教えください。

作中に登場する料理は、リアル感やライブ感を強める為に自分で作ってみたりしています。見栄えよりも「いかに早く大量に食べられるか」を意識してメニューやレシピを考えています。

――「ドカ食いダイスキ！もちづきさん」に関してや、まるよのかもめさんご自身の今後の展望や目標をお教えください。

街の中華屋さんでラーメン半チャーハンセットを頼んでいる間に読んでもらえるような…皆様の日常にヌルっと入り込める作品を目指しています。前述の際は是非コミックスにラーメンの汁シミなどを付けていただけたらです。

――作品を楽しみにしている読者やフォロワーの皆さんへメッセージをお願いいたします。

コミックス第1巻、沢山の方にご購読いただき感無量です。これからも楽しい作品をお届けしていけるように頑張ります！　本当に！