【漫画】落ちていた鳥の羽に魅せられ、“いろいろ集まった”体験談に「夏休みの宿題に良さそう」「子どもの頃羽拾いに行ったなぁ」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、COMICポラリスにて連載中の『まいにち鳥びより』第7羽『羽拾いのおはなし』を紹介する。作者の鳶田ハジメさんが、8月9日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、9000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、鳶田ハジメさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
落ちている羽をどうしても持ち帰りたい…
鳶田さんが電柱の近くを歩いていると「おや、誰の羽だろう?」と何かの羽が落ちている。電柱を見上げてみると、電線にとまっているドバトたちを見つけた。落ちている羽をはじめて見つけた鳶田さんは、記念に持ち帰ろうとする。
しかし、「触って…平気か?」と“ビビり”な気持ちが発動。野生動物には触るなといわれることが多く、衛生面も気になる。そのため、羽を拾うか迷う鳶田さん。悩んだ末、素手で羽の端をつまんで持ち帰ることに。
帰宅後、ネットで「拾った羽は洗って保管しよう」という情報を得た鳶田さんは、手順に沿ってクリーニングをはじめてみると…。
この漫画を読んだ人たちからは、「はじめて羽洗った時は感動した」「子どもの頃羽拾いに行ったなぁ」「探せばわりと落ちてるんだよね」「夏休みの宿題に良さそう」「気付いたら集めすぎて羽だらけに…」など、多くのコメントが寄せられている。
実体験をもとに作られた新鮮な体験レポート
――『羽拾いのおはなし』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
数年前から散歩ついでに野鳥観察をしていたのですが、ある日落ちていたハトの羽を何気なく拾ってみたところ「触って大丈夫なの?」「拾った後の管理方法は?」「持ち主や部位の調べ方は?」などそれまでの人生であまり発想のなかった疑問ばかり湧いてきたもので、「これは面白いぞ!」と思いまして。自由研究のようで新鮮な体験だったので(何より0円というお手軽さ(笑))、現在連載中の漫画の1エピソードとして描かせていただきました。
世のコレクターさんほどこだわりを持って集めているわけではないのですが、だんだんおなじみの鳥の羽が手元に増えていくのも楽しくて、一方、羽を拾えるかどうかは運次第なところもゲーム感覚でなかなかハマりました。思い通りにいかない分、ある日突然お目当ての羽が現れた時の感動ときたら…(笑)
X(旧Twitter)に掲載した際、ちょっとニッチな内容だしあんまりウケないかな?と思っていましたが意外と多くの方に面白がっていただけたので嬉しかったです。
ちなみに、作中では触れられなかったのですが、トキなど一部希少な鳥の羽は「他人への譲渡は禁止」だったり(種の保存法)、海外ではワシントン条約で規制されている場合がありますので、珍しい鳥の生息地ではお気をつけいただければ幸いです。(気軽に行ける場所で拾う分にはほぼ問題ないと思います)
――本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
6ページ目のいろんな羽が登場するフルカラーのコマでしょうか。元々モノクロにするつもりでしたが、担当編集さんの提案で着色しました。身近な鳥は地味めな色の羽も多いのですが、着色することでバラエティの豊かさをお伝えできた気がします。(いずれ紙の単行本が出るとしたらグレーになってしまうのが残念です。よかったら今のうちに見てくださいね)個人的にはカモの翼鏡やカラスの光沢、アオバトの羽が特に気に入ってます。
――個人的には、ゲーム画面のように「とびたは???のはねをみつけた」などと描かれているところがお気に入りです。鳶田さんが特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
ありがとうございます。元々ゲーム好きだった影響か、いつもハトの羽が落ちている場所を見るたびに「ゲーム中のモンスターが素材アイテムを定期的に落とすポイントみたいだな」と常々思っていたので、今回はちょっとだけゲーム風にしてみました。
あとは途中からさりげなく登場している「イマジナリードバト」は担当編集さんには「カットしてもいいのでは?」と言われたのですが、日頃距離のある、けど本当は触れ合ってみたい「推し」のような存在…という野鳥に対する妄想、もとい想いを込めて、あえて登場していただきました。かわいく描けたので気に入っています。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか。
日ごろ何気なく見かけた野鳥たちの印象的なシーンや鳥のかわいらしさ、面白さ、生態の奥深さなど個人的に興味を持ったことを少しでも伝えられたら、と思いながらお話を考えています。
知識面ではまだまだ勉強中の部分も多いので、アツイ「萌え」の気持ちを込めることを意識しています。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか。
自分なりに鳥が「らしく」見えるように意識しています。ただ、正確さばかりを追及しすぎると絵としてぎこちなくなったりするので色々と写真や資料を見つつ、漫画としてちょうど良いバランスになるように心がけています。
――今後の展望や目標をお教えください。
今のところは身近な野鳥のお話を中心に描いていますが、ゆくゆくは国内外に旅行した際に出会った鳥の話など、幅広く描いていけたらいいなと思っています。
元々旅行好きなので、知らない鳥に会いにもっといろんな場所や国へ旅してみたりもしたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
COMICポラリスで連載中の「まいにち鳥びより」、不定期更新でゆっくり展開している作品ではありますが、気が向いたらゆるりと応援していただけると幸いです。また、来年の2025年1月には単行本が発売予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
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