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本田望結がカーリング女子高生を熱演「スケーターとしては、先を越されたような気持ちにもなりました(笑)」

2024.11.08 20:03
提供:ENTAME next

小さい頃からドラマ、映画に数多くの作品に出演し、フィギュアスケーターとしても活動している本田望結。主演を務める映画『カーリングの神様』では、カーリングに懸ける女子高校生を熱演していて、初めてのカーリングながらも緊迫した試合シーンを繰り広げている。昨年 12 月のクランクインの一カ月以上前からカーリングのプロたちによる猛特訓を受けたという彼女に、本作の撮影エピソードを中心に話を聞いた。(前後編の前編)。

――『カーリングの神様』のオファーがあったときのお気持ちからお聞かせください。

本田 カーリングを題材にした映画と聞いて、オファーがあったこともうれしかったんですが、それ以上に「おめでとう!」という祝福の気持ちでした。というのも氷上のスポーツを描いた日本映画はほとんどなかったですし、俳優さんたちで練習や試合のシーンを再現するのは難しいですからね。フィギュアスケーターとしては、先を越されたような気持ちにもなりました(笑)。

――これまでカーリングに触れる機会はありましたか?

本田 日本は常設リンクが少ないので、いろんな競技の方やチームが同じ氷を使うんです。私も小さい頃から、横のリンクではカーリングの練習をしているという環境だったので、そういう意味では身近でした。でも実際のカーリングをやったのは今回の映画が初めてです。

――クランクインの一カ月以上前から練習がスタートしたそうですね。

本田 都内でもリンクの数が少ないので、毎日練習ができるわけじゃなくて、みんなで集まれたのは数回でした。でも、本編で使われることが決まっていたので、氷上を歩く、滑るも普通にできていなければいけなかったので、どこかのステップを飛ばすということはできませんでした。本物のカーリング選手と同じように、全ての過程を積んだと思います。クランクイン後も、シーンを撮りながら練習もしてという同時進行でした。

――フィギュアスケートとは靴も全然違うんですよね。

本田 フィギュアの靴はかかとが高いですけど、カーリングは運動靴みたいに平らなんです。同じ氷上を滑ると言っても、私の場合、フィギュアの靴を10年以上履いていて、それに慣れているので、カーリングの靴に慣れるのに時間がかかりました。氷上で転びたくないから、足先に力を入れますが、その力の入れ方が、靴によって違うんです。その感覚を掴むのに苦戦しました。誰よりもコツを掴むのが遅かったです。

――初めて脚本を読んだときの印象はいかがでしたか。

本田 私が演じた高校生の香澄は、小さい頃からカーリングと共に暮らしてきて、小学生時代には、幼馴染みで結成したチーム「みよステラ」で優勝経験もあります。その後、チームは解散しますが、新たなメンバーで「みよステラ」を再結成して、かつてのチームメイトも所属する強豪チームと対戦します。だから香澄は小さい頃からカーリングに慣れている役です。長くフィギュアスケートをやっている身としては、それをお芝居だけで伝えることができるのかと不安を感じました。

――どういう不安でしょうか。

本田 その道のプロの方に、「このシーンだけ変わってもらう」というのは、よくあることですが、どこまで自分でやるのか不安だったんです。ところが練習初日にスタッフさんから、「できる限り皆さん自身がカーリングしている部分を使いたいから、やれるだけ頑張りましょう」というお言葉をいただいて。特に私はフィギュアをやっているから、「望結ちゃんは大丈夫でしょう」みたいな空気があって、よりプレッシャーを感じました。できないことをみんなに知られたくないと思って、コソコソ自主練習をしていました(笑)。――試合のシーンは脚本通りだったのでしょうか。

本田 試合結果などの大枠は決まっていますが、試合のシーンはほとんどアドリブです。というのもストーンの位置によってセリフも変わってきてしまうので。一カ月間の練習期間もありましたし、「みよステラ」のみんなはカーリングの知識がある状態だったので、アドリブでも映像と合ったセリフが自然と出てくるんです。

――香澄を演じる上でどんなことを意識しましたか。

本田 カーリングはチーム競技なので、一つひとつの役割に名前が付いていて、香澄はスキップというリーダーのポジションです。ただリーダーに向いているからリーダーになったわけではなく、「誰かに付いていく!」みたいなスタンスでも輝ける子だと感じたので、みんなをグイグイ引っ張っていくという女の子にならないように意識しました。そのために、なぜリーダーをやっているのかという脚本には描かれていない部分も想像しました。それがヒントになって、本番では演じやすかったので、どの作品でも描かれていないところまで考えるのは大事だなと思いました。

――自分自身と香澄に共通する部分はありましたか。

本田 私はリーダーみたいに引っ張る役割も好きですし、そうじゃなくても打ち込めるタイプなので、香澄の気持ちも分かりました。だから、あまり目立とうとし過ぎる子にはなりたくなかったんです。

――役としてではありますが、どういうところに団体競技の良さを感じましたか。

本田 カーリングを通して、高校生らしい揉め事や諍いがありますが、個人競技のフィギュアで誰かと言い合ったり、誰かと一緒に決めたりいうことが滅多にないので新鮮でした。高校生でしか味わえないような時間はスポーツに限らず、すごく大事なことだと思います。お芝居を通してですが、そういう時間を過ごせたのは貴重な経験でした。

▽『カーリングの神様』2024年11月8日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

本田望結長澤樹 泉智奈津 白倉碧空 / 川口ゆりな秋山ゆずき 山崎竜太郎 内浦純一柄本明 六角精児 田中麗奈 高島礼子

監督:本木克英主題歌:「Sweaty Smell」STU48(キングレコード)

公式サイト:https://curlingnokamisama.com/

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