本田響矢と夏生大湖がサッカー部のライバルに コーチを演じる佐野岳「お互いを見やる目でのやり取りが印象的」<モンスター>
趣里が主演を務めるドラマ「モンスター」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)の第4話が11月4日(月)に放送される。放送に先駆け、第4話にゲスト出演した本田響矢、夏生大湖、佐野岳からコメントが到着した。
“常識”にとらわれない、異色のリーガル・エンターテインメント
本作は、“常識”にとらわれず、“感情を排除”して相手と向き合う得体の知れないモンスター弁護士・神波亮子(趣里)が、時に法が追いついていない令和ならではのさまざまな問題と向き合い、まるでゲームのように法廷闘争に立ち向かう、異色のリーガル・エンターテインメント。
第3話では、何不自由なく暮らすセレブ夫婦が、“跡取り”を授かるため秘密裏にSNSで匿名の精子提供を利用。しかし妊娠発覚後、提供者が経歴を詐称していた事実が判明し、一方で妻も、実は亡くなった元恋人の精子で妊娠していたことが明らかに。夫が大企業の御曹司であることを理由に建前ばかりを口にし、本心を封印する妻。その本性を少しずつ暴き出し、痛烈な皮肉を並べ立てる亮子に、ネット上では「常識に囚われ欺瞞に満ちた女性陣を、笑顔と刺さる言葉で詰める神波先生が爽快」「神波先生の的を射る発言、スカッとしてまた明日から頑張れそう」といった声が寄せられた。
「モンスター」第4話 あらすじ
名門として知られる大学のサッカー部で、体罰が横行しているという記事が週刊誌に掲載される。しかも、部員Aと名乗る人物による匿名の告発とあって部内は騒然。杉浦(ジェシー)の高校の同級生でサッカー部コーチの甘利弘樹(佐野)が、亮子に相談したいと事務所にやって来る。ところが時を同じくして、部員たちが動画配信を開始。これまでの厳しい練習の数々は体罰だったとし、損害賠償を求めて大学を提訴するという。理事長は、裁判に向けてサッカー部に体罰がなかったことを証明し、さらに週刊誌にリークした部員も特定してほしいと亮子に依頼する。
集団訴訟を起こしたのは神宮寺和也(夏生)をはじめとする3年生の部員たち。しかし唯一、プロ候補のゴールキーパー・武田大樹(本田)だけは参加しておらず、亮子と杉浦が聞いたところによると、武田は入学金や授業料を免除されたスポーツ特待生だという。つまり、大学側が不利になることは言えない。サッカー部の実態を知りたい亮子は、杉浦を連れてなぜか街コンへ潜入する。
そもそも体罰の基準とは何なのか。さまざまな証言が飛び出し、杉浦が困惑するなか、亮子は元サッカー部員で、高校時代に武田と神宮寺のチームメイトだった古賀勇作(大知)に2人の過去の因縁に関して話を聞き出す。
佐野岳「解釈次第で、ガラッと内容や登場人物の思惑が変化する」
──台本を読んだ際の率直な感想をお願いします。またドラマ「モンスター」の魅力をあげるとすると?
本田:最初に台本を読んで、結局誰がこの出来事の発端となって起きたことなのかがわからなくて、何度も読み返しました。でもそれは、今の令和という時代からくる感じ方だと思いました。体罰があった、なかった、これは体罰なのか体罰じゃないのか。色々なことがあやふやで、人や、年齢によって感じ方も違う。“いま”観るべき作品だと思いました。
そしてそこが、この「モンスター」という作品の魅力だと思いますし、常識にとらわれない、本当の真実というより、本当の正義に、最後の最後まで向き合う神波先生の生き様に、最後の最後まで目が離せない素敵な作品だと思います。
夏生:すぐに思い浮かんだことは、高校時代の自分でした。全国を目指して毎日練習をし、仲間と一喜一憂していた青春時代。僕の演じる神宮寺と本田響也くん演じる武田のような友情とも違うライバル関係を思い出して、うれしい気持ちになりました。
4話は体罰問題が題材となっていますが、昔に起こっていたことが、時代が変わった今でも続いていること、さまざまな視点で考えさせられることがあるように思います。ぜひじっくり感じて、それぞれの考えを出して欲しいなと思います。
佐野:解釈次第で、ガラッと内容や登場人物の思惑が変化する本だと感じました。今作は、表向きのきれいな感情から、誰もが持っている内側に隠れた不安や、揺れ動く裏の感情にフォーカスが不思議と移り変わっていきます。観る人に考えさせる要素が、単なるエンタメ作品ではなく、唯一無二の魅力になっていると思います。
──ご自身が演じられた役柄について
本田:この作品に入るときに、監督と、空気感を大切にしていきたいと話しました。僕は剣道を10年間やっていたので、武田のサッカーを本気でやってきた時間と通じるものがあると思いました。あの時にしか味わえない、部活内の独特の空気感があって、神宮寺との関係性は特にそうだと思います。あの感覚を思い出したりもしました。
夏生:僕が演じる神宮寺は誰よりも武田の熱さを知っている人だと思います。ずっとライバルとして競ってきたからこそ感じることがあったと思います。そういった彼への想いと、思うようにいかない葛藤や、嫉妬心、高校時代の記憶も借りつつ、演じました。ただ高校時代の僕とは違うので“神宮寺として生きる”ということを忘れないように意識しました。
佐野:甘利を演じるにあたって、監督との話し合いの中で、台本には書かれてはいない裏設定をとても大事にしながら演じていました。登場人物たちの思惑が重要な作品になるので、表の感情と裏の感情をどうブレンドしていくかというところが大変でした。でも、そのブレンド作業が楽しかったです。
──印象的なシーンは?
本田:裁判所でのシーンです。趣里さん演じる神波先生に目を見られてから、一瞬で「モンスター」の世界に溶け込みました。とても印象に残っています。
夏生:武田が部室で1人悔しさを露わにするシーンです。高校時代の僕と重なる思いがあって、撮影の時はあのシーンから目が離せなかったのを覚えています。
佐野:神宮寺と武田のお互いを見やる目でのやり取りが印象的です。是非、一度観た後にもう一度観なおしてみてください。実はここ、こういう感情だったのか、など、隠された感情が明らかになってから観るととても面白いと思います。
本田響矢「物事への感じ方が全然違うキャラクターが集まってる」
──共演する趣里さんや、ジェシ―さんの印象は?
本田:ジェシーさんとは同じシーンが少なく、お話できるタイミングがあまりなかったのですが、待機中にたわいもない会話をして気さくに話してくださったのが印象的です!
趣里さんは、もちろん待機中や、お芝居していない時間もそうですが、特に作品の中での主演としての在り方に強く印象を受けました。対峙してお芝居をさせていただいた時に、びっくりするくらい、自然に言葉と感情が湧き出てきました。趣里さん演じる神波先生に目を見られたときの、心の奥底まで見られているようなあの感覚は忘れられないです。カットがかかったあと、なぜかうれしくて楽しくて不思議な気持ちにもなりました。待機中は、たわいもない話を笑顔いっぱいで話してくださって、本当に素敵な方だと思いました。
夏生:趣里さんやジェシーさんはすごく柔らかい方で、現場をふんわり包み込むというような印象がありました。僕はとても人見知りなのですが、趣里さんから話しかけてくださったり、話を広げていただいたりしました。憧れの方々とご一緒することができて、本当にうれしい気持ちで撮影をしていました。
佐野さんとは控室で変身ポーズを見せていただけることになったんです。長年、テレビ越しで拝見していた方、そして変身を肉眼で見ることができ、とても幸せでした。
本田くんとは暑い中、実際にキーパーの練習をしました。ライバルという意識を持ちながらやった練習は、青春そのものだったように思います。
佐野:撮影の合間の控え室では共演者みんなで、サイコパス診断をして誰が1番サイコパスなのか決める心理テストをしていました。趣里さん、ジェシーさんは確か、大丈夫だった気がします(笑)。
──ドラマタイトルにちなみ、ご自身が“モンスター”になる瞬間は?
本田:ラーメンが好きなのですが、その中でもラーメン二郎を食べている時ですかね(笑)。卓上にラーメンが置かれてからは、食べ終わるまで一心不乱にラーメンと向き合って無言で食べ続けるので、そのときはモンスターになっていると思います(笑)。
夏生:何かに熱中するとハマりすぎて、周りのことに全く興味を示さなくなるくらい没頭してしまうのですが、その時は自分って側から見たらモンスターなのかなと思います。
佐野:オフの日に、朝イチで野球して、昼ボクシングして、夕方モルックして、夜サッカーして、そのあと友人とご飯食べにいこうかと迷っているときは、完全に体力モンスターだなと思います。
──第4話のみどころ、視聴者へのメッセージをお願いします。
本田:物事への感じ方が全然違うキャラクターが集まってるので、自分は観て、どう思うのかを楽しみながら観ていただきたいです。そして、サッカーは未経験でむしろ苦手なスポーツだったので、そこはしっかり練習したので観てもらえるとうれしいです!
夏生:どこからが体罰だと思いますか?この問題もすごく曖昧なものだと思います。どうするのが良いのか、何をしたら良いのか。この問題に限らず、私生活の中でもこのような問題は度々あると思います。だからこそ、観てなにかを感じてもらい、そして自分なりの答えを探すきっかけになれば、うれしいです。
佐野:第4話ではスポーツ界で「伝統」と「現代社会の倫理観」が衝突します。その狭間で登場人物たちが各々の立場で悩み、葛藤しながらも、何が正しいのかを模索します。皆さんも是非一緒になって模索して楽しんでいただけるとうれしいです。
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