実写ドラマ「十角館の殺人」のメガホンをとった内片輝監督

実写ドラマ「十角館の殺人」、内片輝監督と俳優の覚悟の核心に迫るドキュメントを独占配信

2024.07.18 12:00
実写ドラマ「十角館の殺人」のメガホンをとった内片輝監督

綾辻行人による「館」シリーズの記念すべき第1作目で、自身の作家デビュー作でもある『十角館の殺人』(講談社文庫)の実写ドラマが、動画配信サービス「Hulu」で全5話独占配信中。そしてこのたび、“映像化不可能”と言われてきた原作のトリックを映像化するという、無謀にも思える挑戦の裏側に迫るドキュメントが、7月19日(金)よりHuluで独占配信されることが決定した。また、今回配信されるドキュメントの写真も公開された。

“あの1行”の映像化に挑んだ内片輝監督と俳優の覚悟

原作を語る上で欠かせない“あの1行”をどのように映像化したのか、配信前から注目が集まっていた本作。配信開始早々、“映像化不可能”に挑んだ本作のクオリティの高さに原作ファンからの絶賛コメントが溢れ、名だたるミステリー作家や著名人からも賞賛のメッセージが寄せられた。配信から3カ月が経った現在でも、原作ファンのみならず多くの視聴者に衝撃を与え続けている。

映像化不可能と言われ続けた綾辻行人の代表作『十角館の殺人』を実写化する上で、内片輝監督が目指したこと、それは「原作を読んだ時の“あの1行”の衝撃を“実写ドラマ”でも同じように味わってもらうこと」。本作では、本土にいる2人の主役とはまた別の意味で、ある種のキーパーソンが登場する。その役を演じられる俳優を発掘し、育成する ことを目的に開催されたワークショップ型オーディションにカメラが密着。およそ100人の応募者の中から、1人の俳優がこの役を掴み取るまでの様子が克明に映し出されている。

題名が明かされないまま、大事な役であるということだけが告げられた状態で、ワークショップとオーディションを受け続ける俳優たち。最終選考で選ばれた瞬間は、放心状態だったと振り返る一幕も。さらに、撮影準備からクランクインの様子、メイクやカメラワークなど試行錯誤を繰り返し、挑戦し続ける制作スタッフたちを追いかけた映像がおさめられている。

そこには、覚悟を決めた内片輝監督の、緻密かつきめ細やかな演技指導、不安を取り除こうとする姿が映し出されている。最後まで成功のビジョンを共有し、寄り添い続けた内片監督に、俳 優たちはプレッシャーを感じることなく、周囲の支えに感謝しながら、演じる楽しさや喜びを素直に表現し続けた。

“今だから言えるあの時の心境“をインタビュー映像を交えて振り返る。“あの1行”完成までの道のりが描かれたドキュメント。計算し尽くされた緻密な演出とスタッフ陣の並々ならぬこだわり、何ひとつ偶然を期待していなかったと語る内片監督が、最後に「本当にありがとうという気持ちじゃないかな」と気持ちを吐露。「そういう意味では偶然が重なり合ってこそ成し得た実写映像化への挑戦だった」と締めくくった。

「十角館の殺人」 ストーリー

十角形の奇妙な外観を持つ館“十角館”が存在する、角島(つのじま)。1986年、“十角館”を建てた天才建築家・中村青司(なかむら・せいじ)は、焼け落ちた本館・青屋敷で謎の死を遂げていた。半年後、無人島と化していた角島に、K大学ミステリ研究会の男女7人が合宿で訪れる。その頃、海を隔てた本土では、かつてミス研メンバーだった江南孝明(かわみなみ・たかあき)のもとに、死んだはずの中村青司から1通の手紙が届く。

十角館に滞在するミス研メンバーと死者からの手紙。江南は調査を進めるなか、島田潔(しまだ・きよし)という男と出会い、行動を共にしていく。一方“十角館”では、ミス研の1人が何者かに殺害される。「犯人は一体誰だ?」疑心暗鬼に陥り、互いに仲間を疑いはじめるメンバーたち。孤島である角島から出ることができるのは、1週間後。2つの物語から起こる想像を超えた衝撃の結末が描かれる――。

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