『バイオ』でも話題に、アイルランド出身コスプレイヤーが日本に来た理由

――まずは簡単な自己紹介をお願いします。

ソフィーさん　アイルランド出身のソフィーです。元々、アイルランドにいる時から趣味でコスプレをしていたんですが、日本に来て本格的にコスプレイヤーやファッションモデルとして活動していて、たまにゲーム配信もしています。

――ありがとうございます。ソフィーさんはどんな性格ですか？

ソフィーさん　とても静かで、シャイだと思っています。どれくらいシャイかというと、初対面の人だけではなく、友達と一緒にいるときでさえ、緊張したり恥ずかしいと感じることがあるんです。でも、コスプレをすることで少し自分に自信を持てるようになりました。コスプレイベントに行くと、仮面をつけたように、人と話せるようになるんですよ。

――学生時代の過ごし方を教えてください。

ソフィーさん　昔から、本当にシャイすぎて、話せる友達は2〜3人いたけど、基本的には1人でいる方が楽な子。誰にも気づかれないよう祈って、教室の一番後ろの席で授業を受けていました。教室では元気で目立つ子もいたので、静かにしているだけで隠れることができましたね。アイルランドでは、体の不自由な子供たちのための学校でアシスタントとして働いていたんですけど、私の母親が働いていたのもあって「そこに行こう」って思っただけなんです。お菓子を買いに行くことすらも恥ずかしいのに、知らないところへ面接へ行くなんて考えられなかったです。

――とってもシャイなんですね。放課後や休みの日は何をして過ごしていましたか？

ソフィーさん　毎日ゲームです。夏休みは1日中やっていました。『ファイナルファンタジー』に『戦国無双』『キングダムハーツ』『デート・ア・ライブ』などが好きです。全部日本のゲームですね！1個の作品を集中してプレイして、クリアできたら次のゲームにっていう感じで、いろんなゲームをしていました。

――日本への興味を持ったキッカケはなんでしょう。

ソフィーさん　小さい頃から本当に日本が好きで、そのキッカケはアニメです。特に『ポケットモンスター』『遊☆戯☆王』『美少女戦士セーラームーン』『ドラゴンボール』などが大好きでよく観ていました。日本のアニメは、アイルランドでもとっても人気なんですよ。――アイルランドでも放送されているんですね！初めて日本に来たのはいつですか？

ソフィーさん　2013年に、観光目的で2週間だけ来ました。私がアイルランドで住んでいた場所って、東京に比べるとかなり田舎なんです。アニメは放送しているけど、街中にアニメの広告って全然ない。オタクの聖地、秋葉原に来てみたら、アニメや漫画の広告が街中にあって、まるでファンタジーの世界に来たようで、滞在していた期間はずっとワクワクしていましたね。

――そんなふうに見えていたんですね。秋葉原で何が印象に残っていますか？

ソフィーさん　「コトブキヤ」です。私はフィギュアが好きで、アイルランドにいる頃から集めていたんです。ただ、その頃はネットで買うしかなくて……。そうなると送料がすごく高くなるんですよね。でも、秋葉原ではお店でフィギュアが買えるのでとっても興奮しました。

――そこからもっと日本に興味を持ったと。

ソフィーさん　そうですね。それからずっと日本に来たいと思っていて、2018年に1年間の「ワーキングホリデー」（※18歳～30歳が対象の、日本と協定国の異文化交流や相互理解を促進するための特別な海外留学制度）を使って来日しました。アニメや漫画、コスプレに触れることが多くて、本当に楽しかった。「ワーキングホリデー」で出会ったモデルの友人から「そんなに好きなら自分もコスプレとか、モデルをやってみたら？」という後押しがあって、今の事務所へ応募しました。

――ご自身で応募されたんですね！活動してみて変化はありましたか？

ソフィーさん　ファッションモデルやコスプレの仕事をさせていただく中で、日本のコスプレのマーケットがすごくて「この国に住みたいな」と思いました。今はいつまで滞在するかは特に考えていないんですけど、最近、猫を2匹買ったので、当分は日本にいるかな（笑）。

――現在、YouTubeでゲーム実況もされているんですよね。

ソフィーさん　ゲーム実況は2018年ぐらいから日本に来て始めました。仕事が忙しくなってきて、ゲームをする時間がなくなったのと、ファンとの交流の時間もとれなくなってきたので「じゃあ、自分のやりたいゲームと、ファンとの交流ができる配信を、くっつけたら一石二鳥だ」と隙間時間にできると思って始めました。――実際にファンの方との交流も？

ソフィーさん　最初は、「とにかくカメラを置いて、ゲームしたらいいんだろうな」っていうくらいの気持ちで始めたんです。スパチャ（「YouTubeの投げ銭機能スーパーチャットの略）とかの課金制度も知らなければ、ゲームをしている私がうまく映る画角もわからないくらい、配信に関しての知識は全くなかったんです。そんな私にファンの人が全部教えてくれましたね。みんなと一緒に作ってきた感じです。当時はアメリカのファンの方が多かったかなと思いますが、今は、アメリカ、メキシコ、日本、インドネシアの方がよく観に来てくれています。

――投稿している動画には日本語訳まで付いているとか。

ソフィーさん　日本人のファンの方々も増えたので、「ちゃんと観てほしいな」と思って、レベルの高い翻訳者に依頼しています。日本のファンは本当に優しいんですよ。英語で配信をしていても「頑張ってね」って優しく見守ってくれるんです。最近は日本語でやろうと思ったりしましたが…私が本当にシャイなので、まだ壁を越えられていなくて。

――『バイオハザード RE:4』のゲーム配信もしたそうですね。

ソフィーさん　ホラー系が元々苦手で、ゲームをやったことがなかったので、挑戦してみました。「せっかくならアシュリーのコスプレで！」と、いざ配信でゲームをやってみたら本当に怖くて。最初のリアクションはかなり酷かったと思います（笑）。大袈裟とかではなく本当の、リアルなリアクションなので、よかったら是非、観てみてください。