小林虎之介

小林虎之介スペシャルロングインタビュー 俳優を目指したきっかけ、ドラマ「PICU」「下剋上球児」の撮影エピソード、今後の展望とファンへの思い

2024.04.12 13:00
小林虎之介

WEBザテレビジョン公式Xで、取材してほしいニューカマータレントをユーザーから募る新企画「推したい!フレッシュFACE」。今回は、4月13日(土)に放送される「PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024」(夜9:00-11:10、フジテレビ系)に出演する小林虎之介が登場。「PICU」についてはもちろん、俳優を目指したきっかけや、小林が注目を集めたドラマ「下剋上球児」(2023年、TBS系)ついてなど、じっくりと話を聞いた。

ユニフォームと白衣のギャップに「笑っちゃいましたね(笑)」

──最初に「PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024」について聞かせてください。「下剋上球児」では泥だらけのユニフォームを着ていましたが、今回は白衣。白衣を着たご自身を見た感想は?

笑っちゃいましたね(笑)。しかもこの撮影は「下剋上球児」のクランクアップから3日後くらいで。本当にこの前までユニフォームを着て、グラウンドで撮影していたのに、3日後にはスーツ着て白衣を着ている。しかもウィッグまでつけて。あまりにも違い過ぎて笑っちゃいました(笑)。

なので、撮影の最初は役に入るのも少し苦戦しました。4カ月以上も撮影をしていた役から、すぐに次の役に切り替えるということが人生で初めてだったこともあって、すぐには役が抜けなくて。そこは監督にアドバイスをいただきました。

──出演が発表されたのは2月でしたが、周りからの反響はいかがでしたか?

喜んでくれたり「すごいじゃん」と言ってくれたり。「下剋上球児」のメンバーの中には「そんなデカい仕事が決まってるなんて、俺も負けてられないわ」と言ってくれた人もいました。「下剋上球児」のプロデューサーの新井(順子)さんもすごく喜んでくれました。

ただ「ここで調子に乗るなよ、全部私の耳に入ってくるからな」とも言われました(笑)。「調子に乗るな」ということは、(鈴木)亮平さんにも厳しく言われていましたね。「調子に乗ったらすぐ落ちるからな」「そんなに甘くねえぞ」と。

──今回演じた瀬戸廉という人物をどのようなキャラクターだと思って演じましたか?

瀬戸は東京の大病院の御曹司で両親も東大卒。絶対に医者にならないといけないプレッシャーの中での生活がずっと続いていたんだと思います。これまでしっかり勉強して、今回丘珠病院に研修医としてきて、プライドもそれなりにある。

だけど、知識だけじゃどうにもならないということ、知識だけじゃ戦っていけないということを、物語の中で経験していきます。できると思っていたのに打ち負かされるという感覚は、瀬戸にとっては丘珠病院に来て初めて経験したのかなと思いました。演じていてもすごく苦しいなと思う部分がたくさんありました。

──出演決定時のコメントでは「“…”の描写が多い」とおっしゃっていましたが、そういった場面はどのように演じていったのでしょうか?

何でこうなったのか、置かれている状況をちゃんと考えました。あとは、相手のお芝居を受けるだけでしたね。周りのキャストの方々がその時間をその場に運んできてくださるので。しかも、そういうシーンってだいたい瀬戸は自分に非があることがわかっているんですよね。でもプライドがとにかく高いから認めたくない。物語の中で、そういう瀬戸も少しずつ変わっていくので、その変化も感じてもらえたらうれしいです。

安田顕とは、まさに植野先生と瀬戸廉のような関係

──2023年に出演した「下剋上球児」(TBS系)では、不良役を演じるために「ROOKIES」や「クローズZERO」を見たそうですが、今回瀬戸を演じるために何か参考にしたものや勉強したことはありますか?

もともとフジテレビの医療ドラマがすごく好きで。それこそ「PICU 小児集中治療室」も見ていたし、「Dr.コトー診療所」も何回も見ていたので、自ずとイメージはできていたのかなと思います。

「PICU 小児集中治療室」のドラマシリーズでは、吉沢亮さん演じる志子田武四郎が、今回の瀬戸のような立場だったので、特に3話くらいまでの「PICU」の吉沢さんのお芝居は参考にさせてもらいました。

──医療ドラマがお好きということですが、見ているだけではわからない、実際に演じてみて初めて知った大変さや難しさはどのようなところでしたか?

結構イメージ通りでした。僕は手術をするシーンはないですが、撮影前に実際に本当のPICU(小児集中治療室)に伺わせていただき、そこで職場体験のような感じでいろいろ教えてもらったんです。

そのときにちょうど救急車で重症の方が搬送されてきて。危機感のある雰囲気の中で、すごく急がなくてはいけない状況でも、絶対に丁寧さは抜かない皆さんの姿を見ました。急ぐけど、やることはしっかり丁寧にやるということは、そこで学びました。

──共演者の皆さんが空気を作ってくれたというお話がありましたが、現場で特に印象的だった言葉や姿があれば教えてください。

安田顕さんの言葉ですかね。安田さん、吉沢さん、甲本(雅裕)さんと僕の4人のシーンだったのですが、重たい雰囲気のシーンの撮影で。気持ち的には瀬戸もつらいシーンだったし、4人それぞれの表情も撮るので、カット数も多く、同じ芝居を何度もするのが難しくなってきたときがあったんです。

そのときに安田さんが「大丈夫、大丈夫」と言ってくださって。「全部受け止めるから」という雰囲気を出しながら目を見て「大丈夫、大丈夫」と言ってくれて、和らぎました。すごくたくさんの経験をされてきている方なので、そういう姿を見せてくれてやりやすかったですし、頼もしいなと改めて思いました。

──まさに植野先生と瀬戸のような関係性ですね。

そうですね、もう植野先生にしか見えなかったです。学ぶことが本当に多かった。ただ、俳優という仕事をしている以上、同じ土俵には立っているわけで。僕がドラマのクオリティを下げるわけにはいかないという気持ちもありました。

──撮影現場では、どなたか先輩に何かアドバイスを求めたり質問をしたりということは?

いや、それはないですね。俳優のプロとしてその現場に呼ばれていると思っているので、現場で周りに聞くということはしないです。わからないことがあったら現場に来る前に詰める。違ったら現場で監督が言ってくれるので、周りにどうしたらいいか聞くということはないです。僕はそれがプロだと思っているので。

撮影を終えて「『頼む、見れるものであってくれ!』と願っています(笑)」

──フジテレビの医療ドラマがお好きだとのことですが、その中でも「PICU」の魅力はどのようなものだと感じていますか?

心の描写がとても繊細で、その中に温かさも含まれていてやさしさもある。そういう世界を丁寧に丁寧に描く作品だなという印象でした。基本1話完結で、最後はほんのり温かい気持ちになれる。そういうドラマだなと思っていました。

実際に現場に入ってみても、皆さんやさしくて。とにかく“出す”よりも“受け止める”現場なんですよ。そこは僕自身もすごく学びになりました。

──そういう作品の中にご自身が入ったわけですが、演じる上で意識したことや気を付けたことはありますか?

とにかくこの世界観を壊したらだめだな、と。しかもスペシャルって大事ですからね。そこでのゲストという大役を任されて、責任感はすごくありました。とにかく変な芝居をしたら俺は終わりだとも思いました。

だって月9のスペシャルドラマで、しかも土曜日の午後9時からって、たくさんの人が見るし、業界の人も見るじゃないですか…。なので変な芝居をしたら終わりだというプレッシャーの中でやっていました。

──撮影を終えてみて、大丈夫そうですか?

いや……まだ完パケを見ていないんでわからないですね。完パケ見るのも怖いです。「頼む、見れるものであってくれ!」と願っています(笑)。でもちょっとした噂によると…良いらしいので、早く見たいですね。

──今回のドラマの中で、特にご自身の「ここに注目してほしい」というところを教えてください。

詳しくは言えないのですが、親御さんに謝るシーンです。それこそ「…」の描写だったと思うのですが、そこにたくさんの葛藤を含ませました。瀬戸として失敗を認めざるを得ない状況で、瀬戸が変わるポイントでもある。あんなにプライドが高い人が失敗を受け入れるのは、かなり重大なことだと思うんです。そこは瀬戸にとってキーポイントだと思います。

俳優をめざしたきっかけは、映画「ボヘミアン・ラプソディ」

──ここからは、もう少し小林さんのパーソナルな部分を掘り下げていければと思います。そもそも、俳優や芸能界を目指したきっかけは何だったのでしょうか?

きっかけは大学生のときです。就職活動が始まる頃に、みんながインターンに行き始めて。でも僕は行きたい企業がなくて嫌だなと思っていたんです。そんなとき、お父さんから映画「ボヘミアン・ラプソディ」に誘われて。お父さんがクイーンが好きで「一緒に行かん?」って。

そのとき僕はお芝居に興味があったわけではなかったんですけど、「一緒に行って喜ぶんだったらついていったるか、暇だし」と思って行ったら、その映画がすごく面白かったんです。そこで「この業界、面白そうだな」と思って、半年後には俳優の養成所を見つけて、岡山の大学を辞めて東京に行きました。

──それまでも、ドラマや映画を見るのはお好きだったんですか?

いえ、全然でした。中学校入ってからは部活で忙しかったですし、小学生の頃は「ROOKIES」などを見ていましたけど、ツウというわけでもなかったです。

──じゃあ本当に映画「ボヘミアン・ラプソディ」が運命を変えたんですね。

はい。そのあとに、アカデミー賞を獲った作品だとも知らずに映画「グリーンブック」も見て、「この業界で働こう」と。その中で、養成所から進むなら1番可能性が高いのは役者かなと思って俳優部を選びました。

──ということは、別に役者じゃなくてもよかった?

はい、全然良くて。なんなら、役者じゃないプランのほうがしっかり思い描いていたくらいでした。

──スタッフや撮影クルーなどですか?

そうですね。そっちの道のほうが安定はしているなと。現実味があるのはそっちだなと思っていましたけど、チャレンジするなら若いほうがいいと思って、とりあえず俳優部を最初に選んでみたという感じです。

──子どもの頃には予想もしていなかった人生なんですね。

むしろ成人式のときにも予想だにしていなかったですね、26歳で俳優をしているなんて。自分が1番びっくりしています(笑)。

役作りは歩き方から

──そこから俳優としての人生が始まったわけですが、現在、お芝居や俳優というお仕事の面白さみたいなところを、どのように感じていますか?

作品が変わるたびに出会う人が変わる点です。あとは何よりも、作品によって大小はあれど、プレッシャーがかかることによって刺激を受けられることです。今はこの生活に慣れてしまったので、逆に毎日同じ生活みたいなものはもう無理かもしれない…。ちょっとヒリっとする環境が良いんですよね。「下手な芝居したらもう次は呼ばれないかもしれない」みたいな。

──その怖さやプレッシャーも楽しんでいると。

そうですね。そっちのほうが面白いなと思って。

──演じるということについての面白さはどのように感じていますか?

面白さはありますね。楽しいとは思わないんですけど。

──楽しいとは思わない?

はい。よく「演じるのが楽しい」と言っている方がいるじゃないですか。その気持ちは共感できないんです。でも面白さはあります。中途半端な役作りだと、僕は映像に出ちゃうんです。いくら周りがいいって言っても、俺からしたらめちゃくちゃ下手だっていうことがすごくよくあって。

だから手を抜けないんです。手を抜こうと思ったことはないですけど、真剣に役作りをする。その過程が面白いですね。現場に行って、相手と会ってみたらまた想像していたものと変わってくるので、最近はそもそもイメージしていかないようにしています。

──役作りの工程が面白いということですが、どういう工程を踏んでいるのでしょうか?

まずは歩き方です。セリフを覚えるときに散歩しながら覚えるんですけど、そのときに歩き方から考えます。「こういう感じの歩き方をする人かな」と考えて、セリフを覚えて。そのあとは、その役の人生を1から想像します。そこに自分の子どもの頃の姿を当てはめて「俺だったらどうするかな」と考えて、「こういう反応をしたらどういうふうに人生が動いていくかな」とイメージしていく。

そうすると、芝居しているときに昔のことを思い出すんです。実際の自分は体験していないはずなんですけど、「あのときはああだった」って思ったり、想像の中の両親の顔が思い浮かんだり。それを感じながら芝居をしていると、役を生きている感覚が生まれて、「あ、僕はこういうことをしたかったんだ」と思うんです。大変な作業ではありますけど、毎回その感覚になれることを目指してやっています。

想像よりも上のことをやれる俳優でありたい

──いろいろな出会いがあることも面白さとして挙げていましたが、これまでの俳優人生の中で、特に大きな出会いだったなと思うものは何でしょう?

やっぱり「下剋上球児」のプロデューサー・新井さんと、監督の塚原(あゆ子)さんです。撮影の序盤、僕は他のキャストとは別で、1人での撮影が多かったので早めに現場に行って、ずっと監督とプロデューサーの横で話を聞きながら過ごしていたんです。そのときに、いろいろなお話も聞かせてもらったし、距離も近くなって。

あの作品があったからこそ、今僕はここに呼ばれているわけですし、やっぱりあのおふたりとの出会いは僕の大きなターニングポイントですね。塚原さんが野球ドラマをやるって言わなかったら実現しなかった作品ですし、そもそも新井さんが野球好きじゃなかったら企画も立ち上がらなかったですし(笑)。感謝してもしきれないです。

──おふたりに言われた言葉で、特に印象的だったものはありますか?

先ほどもお話しましたが、新井さんには「調子に乗るな」ということを言われましたね。「全部、私の耳に入ってくるから。他局でも繋がっているから。私たちが見出したっていうレッテルがつくから頼むよ」って(笑)。

塚原さんには、最初、身体を作ろうと思ってご飯を食べ過ぎてちょっとプヨっとしていたときに「ちょっと今ふっくらしているけど、色気みたいなものがもっと欲しいな」と言われて。それを言われてすぐにジムに行き始めました。それからは塚原さんに会うたびに「色気出てきました?」と聞いていました(笑)。「色っぽく見えると、俳優として得だと思うよ」と、本当に軽く言われたんですが、ジム通いは今も続いています。

──では、これまでのキャリアの中で、お芝居についての発見や気付きがあった転換期を挙げるなら?

それこそ「PICU」ですかね。皆さんの受けのお芝居がとにかくすてきで。あとはお芝居がすごくリアルなんです。ただ、自然だけど自然にしすぎると、つまらなくなるときもある。だけど「PICU」の皆さんは自然なお芝居の中にもドラマ性をちゃんと組み込んでいるので、見ていてとても面白いんです。

あとは吉沢さんの力んでいない感じがとっても好きで。最初、僕は「このシーンをこうしたいから、こうだ」とちょっと力んでいたんです。でも吉沢さんのお芝居を目の当たりにして、「これじゃダメだ、もっといろんなところを柔らかくしないと」と気付きました。

──それは見て学んだのでしょうか?  吉沢さんに聞いたりは?

聞かないですね。見て学びました。そのたびに聞いていたら憧れているみたいでカッコ悪いなって(笑)。

──先ほども「呼ばれたからにはプロとしていたい」とおっしゃっていました。「教えてください」というスタンスでいたほうが楽なんじゃないかなと思ってしまうのですが、小林さんはそうではないですよね。

はい。僕の感覚ですが、そんな人だったら次に呼びたいと思わないかなと。モデルのような写真撮影の仕事は苦手なので、そういう場所では「教えてください」みたいなスタンスですけど、メインは俳優なので、俳優としてはそれではよくないなと思って。

ちゃんとやることをやってくる、しかも想像よりも上のことをやってくる人でありたいし、そんな甘い世界じゃないなと思っています。

自身の性格は「仲良くなった人には人懐っこい、普段はドライ」

──ご自身では、ご自身をどのような性格だと思いますか?

仲良くなった人には人懐っこいですけど、普段はドライです。1歩引いて世界を見ているような。ドラマとか映画を見て泣くことももうないですし。でも芝居をしていて泣くことはあるんですよ、不思議なことに。

──今回演じる瀬戸とは似ていますか?

意志が強いところはちょっと似ているのかもしれないと今思いました。さっき別の取材で「全然似てないです」って言ったんですけど(笑)。

──瀬戸に、もうちょっと人懐っこさがあればかなり近いのかもしれないですね。

そうですね。瀬戸は、不器用なんですよね。

──瀬戸はこの先、どんどん人懐っこくなっていきそうですよね。

今回の最後のシーンでは、志子田先生と瀬戸の今後の関係が楽しみになるような雰囲気を匂わせてみました。「続編があったら?」と想像して。

──続編への期待も高まりますね。

お願いします! という感じです(笑)。

リフレッシュ方法は「下剋上球児」の共演者とご飯にいくこと

──俳優としての理想像やこの先の展望を教えてください。

俳優としての夢は特にないんですけど、「下剋上球児」も「PICU」も、キャストもチームもすごく良くて。その中にいると自分が成長しているなと、すごく感じられたんです。今後もそういう環境、そういう作品でやり続けたいなと思います。何年か経ったら逆に僕がそういう立場にいないといけないとも思います。

──「小林虎之介さんと一緒だと成長できる」と言われるような。

はい。今は俳優として未熟なことは重々わかっているので、とにかく良い人たちとやりたい。いや、今後もずっとそうですね。良い人、良いチームと仕事をするために、良い役者になる。一緒に仕事をしたいと思われる人間になっていきたいなと思います。

──演じてみたい役柄や、出演してみたい作品はありますか?

演じたいのは、心が痛む瞬間がある人物。演じるからには、何かダメージがあるものが欲しいですね。演じる上で、その役の人生を真剣に考えるから、演じていると僕自身の考え方とか価値観も変わってくるんです。

「下剋上球児」の撮影期間、演技レッスンに行っていなかったんですけど、終わってから久しぶりに行ったらみんなから「顔つきが変わった」と言われて。高校時代の友人とかにも「やった(整形した)?」って冗談で言われたりするんですよ(笑)。それくらい顔つきから変わっているみたいで。そうやって、この先も演じながら、自分自身も成長していけたらいいなと思っています。

──お話を伺っていると、ストイックにお芝居に向き合っている印象がありますが、お休みの日のリフレッシュ方法やオンとオフの切り替え方法などはありますか?

僕、家の中だとベッドの上から動かないんですよ。そこでNetflixを見る。それが1番のリフレッシュですね。

──Netflixでは映画やドラマでお芝居の勉強を?

そうですね。結局芝居のことを考えています。アホですよね(笑)。あとは「下剋上球児」でやっと俳優の友達ができたので、その友達とご飯に行くこともあります。でもリフレッシュってそれくらいかも。仕事でストレスが溜まることがそもそもないです。

もちろん疲れることはありますけど、寝たら回復するし。むしろ「仕事したい!」って感じです。仕事ないときはマネージャーさんに「最近、面白くないです。何か面白いことないですかね?」って言ってます(笑)。

──でもその面白いことはお芝居をすることなんでしょうね。

だと思います。でも今日も面白いです、1日中取材で。こんな日、普段はないから面白い。さっきも移動中に「疲れた?」って聞かれたんですけど、全然疲れてないです。

──ちなみにこうやってインタビューでお話をすることはお好きですか?

好きですよ。あ……でも誰かが「いい役者はしゃべらないほうがいいんだよ」って言っていたのを思い出しました(笑)。だから僕もまだまだってことですね。そういうところが“フレッシュFACE”なんでしょうね(笑)。

「作品に出演するたびにXをダウンロードしてエゴサする」

──この「フレッシュFACE」はファンの人から取り上げて欲しいタレントを募集する企画。ファンの方からの後押しで今回の取材が実現しました。小林さんにとってファンの方の存在はどのようなものですか?

この仕事は、ファンの方あっての職業なので、本当にありがたいです。支えになっていますし、僕は作品に出演するたびにXでエゴサするんですけど、いいことばかり書いてあるから自己肯定感が高くなります(笑)。でも塚原さんから「アンチがついてからが一流だよ」って言われましたね(笑)。

──では、今後エゴサして万が一悪い言葉が書いてあっても心を痛めないでいられそうですね。

はい。そもそも僕ドライなので大丈夫だと思います(笑)。

──ファンの人からもらった言葉で、特に印象的だったものやうれしかったものはありますか?

「芝居がうますぎる」ですね(笑)。「表情が良すぎる」とか。そんなことを言われると最高にうれしいです。

──では最後に、改めてファンの方や読者の方にメッセージをお願いします。

これからも、僕を見捨てずに応援してください! そして毎回フレッシュFACEに応募してもらって、毎回出られるようになりたいです。

──残念ながらこの企画は1回しか出られないそうです。

わぁ、もう出られないのか…。

──別の企画でまたぜひ登場してください。

もちろんです! お願いします!

取材・文/小林千絵

撮影/梁瀬玉実

衣装協力/nonnative(the nonnative shop)

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