

出演作が相次ぐ仲野太賀 どんな役でも“キラリ”と輝き印象残す名優

俳優・仲野太賀の快進撃が続く。2022年は4本のドラマに出演して、うち3本は主演、そして2本の出演映画が公開。2023年は4月9日にスペシャルドラマ「ひとりぼっち」(TBS系)が放送された後、14日に開幕した舞台「もうがまんできない」に挑んでいる。(以下、出演作のネタバレを含みます)
宮藤官九郎が作・演出の舞台に売れない芸人役で出演中
劇団大人計画に所属する宮藤官九郎の作・演出による舞台「もうがまんできない」。宮藤の“今やりたいこと”をストレートに表現するウーマンリブシリーズのvol.15となる。2020年に予定されていたvol.14がコロナ禍により無観客で収録してWOWOWで放送となったものが、新キャストに仲野を迎えての再演という形になる。
大人計画の公式サイトで「脚本・演出で純度100%の宮藤さんの世界に飛び込めるのが本当に楽しみです」とコメントした仲野。売れないお笑いコンビの1人を演じており、SNSには早速観客から「太賀くんの生演技やっぱり最高だった」「太賀くんを始め、全員が素晴らしかった」などの感想が上がっている。そういえばちょっと前には「コントが始まる」(2021年、日本テレビ系)でも売れないお笑いトリオの一翼を担いリアルな演技が評判を呼んでいたが、今回も安定の演技力を見せつけた格好だ。
宮藤が絶賛した“ゆとりモンスター”の役でブレイク
仲野と宮藤といえば、2016年のドラマ「ゆとりですがなにか」(日本テレビ系)がある。同作は、宮藤が脚本を手掛け、岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥の3人が“ゆとり世代”の若者を演じたヒューマンドラマ。ギャラクシー賞、東京ドラマアウォード、第89回ザテレビジョンドラマアカデミー賞(柳楽「最優秀助演男優賞」、宮藤「脚本賞」)など、数々のドラマ賞を受賞した。
その中で仲野は、岡田扮(ふん)する坂間の後輩・山岸役で、「それって強制スか?」「メール見ないんで次からLINEでお願いしま~す」などの迷言を発する“ゆとりモンスター”として大いに話題に。Hulu(フールー)での配信限定ながらスピンオフドラマ「山岸ですがなにか」が制作されたほどだった。
宮藤は、当時ドラマアカデミー賞の取材で「太賀くんがうまくやってくれたから成立させることができました」と絶賛。この役で、仲野の知名度は一気に広まったともいえる。
ちなみに、「ゆとりですが―」は2017年に続編のSPドラマが放送されたが、その年の11月を最後に投稿が途絶えていた公式Twitterが、2023年4月17日に「久しぶりに投稿してみただけですがなにか」と更新された。
ハッシュタグによれば連続ドラマの初回放送日を振り返るものであったようだが、ドラマファンの間で次なる続編を期待するざわめきが起きた。もし続編があれば、山岸のその後を仲野がどう表現するのか、楽しみなところだ。
主役、脇役どちらでも輝く力
13歳でテレビドラマデビューし、2023年に30歳になった仲野。これまで数々の作品に出演している中で、ハマり役を考えたとき「ゆとりですが―」や、「今日から俺は!!」(2018年、日本テレビ系)での怪力がウリの果てしないバカのヤンキーという、超個性的な役柄がすぐに思い浮かぶ。
だが、考えるほどにあの役も、この役もと浮かんでくる。記憶に新しいところでは2022年、俳優・松尾諭が自らの波乱万丈なサクセスストーリーを書いたエッセーをドラマ化した「拾われた男」(ディズニープラスで配信中)での主人公は、WEBザテレビジョンのインタビューで「あまり松尾さんに寄せていこうという意識はなかったです」と言ったが、表情などがそっくりだという評価が相次いだ。前半では恋人役の伊藤沙莉との息の合った芝居を、後半では兄役の草なぎ剛との掛け合いで視聴者に涙をもたらした。同インタビューで「キャラクター自体に厚みがあるんです。いろんな側面を見せていきたいと思ったので人間味や旨味を出せたらいいなと思いました」とも語っており、その通りになっていた。
2022年は“主役”続き
林遣都とW主演したミステリアスコメディー「初恋の悪魔」(2022年、日本テレビ系)でも泣きの演技で魅せ、日本では珍しい30分ノンストップのシットコム「ジャパニーズスタイル」(2022年、テレビ朝日系)では主演として、“ほぼ本番一発勝負”の世界をけん引し、その力量を見せつけた。
意欲作や社会派といわれる作品にも参戦している映画では、「あの頃。」(2021年)の主人公のオタク仲間、「ONODA 一万夜を越えて」(2021年)での実在の人物である主人公と出会う青年旅行者で、物語を盛り立てた。そして「すばらしき世界」(2021年)では主演の役所広司との対話で存在感を放ち、「第45回日本アカデミー賞」の優秀助演男優賞に選出された。
こう振り返ると、主役でも脇役でも実にナチュラルな芝居がキラリと光り、印象を残している。前に出る時は出て、引くときは引いて、物語を作る一人でありながら、その姿を目で追ってしまう。それぞれのキャラクターの捉え方がうまいのだろうか。たとえ突飛な役でも、隣にいるような人間の味わいを生む。人間味のあるそんな魅力が、いまの引っ張りだこで出演作が相次ぐことにつながっているのだろう。
次はどんな作品で、どんな“人間”を見せてくれるのか、楽しみでならない俳優の一人である。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
※草なぎ剛のなぎは、弓へんに前の旧字体その下に刀が正式表記
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