

『ザ・ノンフィクション』神回、ゲーム芸人・フジタが語る父親に捨てられた壮絶な幼少期
今秋に2週に渡って放映されたドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)の『あの日僕を捨てた父は~孤独な芸人の悲しき人生』。そこに登場したゲーム芸人・フジタの壮絶な半生は、お茶の間に大きな衝撃を与えることとなった。母親の急死、父親のネグレクト、DV、内縁の妻との金銭トラブル、そして痴呆と介護……番組ではラスト、わすかな希望の光が見えたように思えた。しかし、現実にはフジタの身に降りかかる問題はさらに混迷を極めつつも現在進行形だ(前後編の前編)。
「父親が自宅に帰ってこなくなったのは、母が亡くなってすぐの小学校一年生の頃。週に三万円を置いていっていたので、それで暮らしてました。最初はきつかったけれど、そのうちだんだん1人でもよくなりましたね」
フジタの家族構成は、もともと少し複雑だ。フジタの父と母は再婚同士で、フジタには父親の違う、12歳年上の兄がおり、その兄は働いていたので家にはほとんどいなかった。フジタが小学校にあがる直前のある時に、母がくも膜下出血で急逝。父との2人で暮らすこととなった。しかし、ほどなくして父はフジタの同級生の母親でもあるシングルマザーのAさんと恋仲になり、家に帰ってこなくなったという。
「ご飯はほとんど給食でしか食べてませんでした。だって子どもってお金渡されると、ゲームとか違うものに使うわけです。家にゲームがどんどん増えていっても父親は見てないから気付かない。小学校の時は、それでよかったんですよ。中学にあがったら給食が弁当に代わったんです。そうしたら、父親が内縁の妻に僕の弁当を作らせるようになって。毎朝持って来ては、家に置いていくんですけど、どうしても食べられなくて。僕はご飯とか、どんなにまずくても残さないほうなんですけど、内縁の妻のお弁当だけは、食べずに捨ててましたね。けど、お弁当と引き換えに、お金もストップしちゃったんです。栄養失調っぽくなって死にそうになってようやく察してくれて、またお金をくれるようになりましたけど」
内縁の妻Aさんはフジタの同級生の母でもある。フジタの自宅、もしくはAさんの家で、皆で暮らすという選択肢があって然るべきだ。そうしなかったのはなぜなのか。
「12歳年上の兄が家に入れさせなかったんだと思います。内縁の妻は、その時点で結婚が四回目とかで、僕は働いているのを約35年間で一度も見たことがないし、上手く男性を丸め込んで転々とするような人で。僕の亡くなった母親は、お金を持ってる人だったんです。吉祥寺のいいところに店も家も持っていて、その頃の資産は一億円以上あったと思います。それこそ、内縁の妻の子どもは同級生だから、一緒に遊んでいたこともあって、ある時に迎えにきた内縁の妻に『持ち家なの?』みたいなことを遠まわしに探られたっていう記憶もうっすらとあります。嘘かどうかもわからないけれど、父も『向こう(内縁の妻)のほうから(誘いに)来た』みたいに言ってましたし」
兄の意向により、自宅での同居および父の再婚は阻止されたものの、フジタだけ自宅に置き去りにされることになったのは、Aさんの自宅の環境と、苛烈な性格が原因だった。
「それこそ内縁の妻は、ネズミが出るようなすごい部屋に住んでいて。『ザ・ノンフィクション』でも放送されていましたが、待ち合わせにちょっと遅刻したくらいで、あんだけ怒鳴り散らすような方なわけですよ。ちょっと意に反するって思っちゃうと、僕が『電話で話したい』っていっても『話なんてありません』って切ったりとか。この女性のどこに魅力があるのか、まったくわからなかったです。でももう父親と30年近くも続いているわけだから、いいところもあったのかもしれないですけどね」
聞けば聞くほどに、凄まじい幼少期を過ごしてきたフジタだが、父親とAさんに振り回された子どもは、もうひとり存在する。Aさんの実子でもある、フジタの同級生だ。父親とAさんとが男女関係を持つようになり、当然のことフジタと同級生、ふたりの関係にも変化が生じることとなった。
「もともと遊ぶくらいの仲ではあったんですよ。フラットな関係だったけれど、父親とAさんがそういうことになってからは、キツくなりましたね。同級生は擦れているタイプの子で、『俺んちに、フジタんところの親父が来るんだよ』みたいなことを、クラスメイトたちに言いふらしたりとか。向こうも恥ずかしいはずだと僕は思ってたんですけど、全然平気みたいで。授業中に勝手に教室を出て行くような、もともとクラスで一番浮いているような子ではあったけれど、ちょっと切れてるなって。思ったことを行動で示せる子だったんで、僕と逆の立場だったら殺されていたと思いますね」
父親もAさんの子どもの性格をわかっていて、明らかにフジタとは扱い方が違ったという。
「うちの父親は母が生きている頃から暴力的で。それこそ人の家の子どもを殴ったりもしていて。もちろん悪いことをした時ですけども。でもそれは別に僕は、かっこいいと思ってたんです。人の子どもをちゃんと叱れるのってすごいじゃないですか。でも、内縁の妻と付き合い出してからは、悪い事をしてなくても僕は殴られるし、同級生(Aさんの子供)は悪いことをしても殴られない。もうめちゃくちゃになりました。でも、あっちはあっちで、襖で繋がっている六畳四畳半みたいな狭い家だったので、キツかったんじゃないかと思います。僕の父親と自分の母親がそういうことをしているところを見たとも言ってましたから。そういうのがあったので、僕は、父親のことが人として尊敬できない感じです」
父親のせいで不幸な少年時代を背負うことになったフジタ。それなのに、痴呆が始まった父親を見捨てることなく、いまも必死に関わり続けているのはなぜなのか――後半に続く。
(取材・文/大泉りか)
▽『漫画版 ファミコンに育てられた男』刊行:双葉社発売日:2022.12.22予価:1,595円 (本体1,450円)書籍『ファミコンに育てられた男』のコミカライズ。主人公のフジタ氏はグレープカンパニー所属のゲーム芸人。小学校入学前に母親が急死、父親の育児放棄により壮絶な半生を歩んだ。彼の孤独を癒し、人生を教えてくれたのはファミコンのソフトだった。彼はファミコンに育てられたのだ――。
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