ふわふわの体に思わずモスっと顔を埋めるお兄さん。虫嫌いな人もモスの魅力にメロメロ。『モスのいる日常』第1話「モスとの出会い」より

【漫画】時代はもふもふならぬモスモス。巨大なカイコが登場する「モスのいる日常」にハマる人が続出!

2022.10.01 10:00
ふわふわの体に思わずモスっと顔を埋めるお兄さん。虫嫌いな人もモスの魅力にメロメロ。『モスのいる日常』第1話「モスとの出会い」より

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットな漫画情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、大谷えいちさんの「モスのいる日常」をご紹介。太古の昔にいた巨大な虫たちが、現代に生き残っている世界。ある日、“お兄さん”は、白いモスを自宅前で拾う。カイコ系のモスは人がお世話をしないと生きていけないと知ったお兄さんは、モスを飼うことに。巨大な虫というと、背筋が凍るような気持ちになる人も多いだろうが、「このモスは可愛い」「虫嫌いなのに読める…」「モスと暮らしたい」と、モスの魅力にハマる人が続出。第1話はTwitterで9.9万いいね(2022年9月現在)と大きな反響を得ている。巨大な虫をテーマにしたユニークな作品がどうやって生まれたのか、大谷さんに話を聞いた。

モスは異世界ファンタジー作品のために作られたキャラクター

作者の大谷さんは子供の頃から虫取りを楽しんでいた筋金入りの虫好き。「モスのいる日常」もそんな大谷さんの虫好きが遺憾無く発揮されているが、登場するモスのキャラクターは、別の作品のために作られたのだそう。

「元々は異世界ファンタジーに登場するキャラクターでした。その作品は異世界で博物館を開くというもので、クリスタルに閉じ込められたお姫様を展示したり、エンシェントドラゴンの化石やヨルムンガンド(北欧神話で登場する毒蛇)の骨を発掘しに行ったりするような内容でした。主人公が虫系のモンスターを観察するためにライトトラップを仕掛ける回があり、そこで“モスマン”としてモスを登場させています。ヒロインは“モスマン”に顔面にモスっと直撃されて普通に絶叫していたので、『モスのいる日常』とは反応がだいぶ違いますね。“モスマン”は1話限りの登場予定でしたが、出来上がったデザインを見てもったいないと感じ、“モスマン”が活躍する作品を新しく作ろうと思いました。そうして出来たのが現代を舞台にした『モスのいる日常』です」

また、「モスのいる日常」誕生には担当編集者の力添えも大きいのだとか。

「初めてTwitterに投稿したモスはイラストだったのですが、それを漫画にしませんかと声をかけてくれたのも担当さんでした。漫画に登場するモスは実際の蛾をモデルにしているのですが、うっかり毒のあるモスをモスモスしてしまっては大変まずいので、担当さんの方でも登場モスのモデルに毒がないかチェックしてもらっています。モスの描き分けがうまくいっているかどうかも指摘してくださるので、担当さんも本当に虫が好きなんだろうなと思います。海外で昆虫を食べたこともあるそうです。私もミルワームの味が気になっているので、いつか食べてみたいですね。いつも本当にお世話になっております」

蛾の毒性有無や、描き分けにもこだわっているとのこと。となると、物語の中心を担うモスはカイコがモデル。カイコの成虫の寿命は1〜2週間ほどと短命。幼虫の頃は桑の葉を大量に食べるが、成虫になると何も食べずに産卵すると死んでしまう。成虫の姿で描かれるモスたちもまさかあっという間に死んでしまう…?

「実は元々の異世界ファンタジーの作品では、普通の蛾と同じ寿命という設定でした。『モスのいる日常』では、哺乳類のように長生きをするという設定に変更しています。実際のカイコは口が退化していて、物を食べることはないので、“モスは長生きをする”という設定に変えた時に『何を食べているのか』という問題にぶち当たったのを覚えています。担当さんと話し合っていろいろ案を出したのですが、2人ともモスが餌を食べるということに違和感があり、どの案もしっくりきませんでした。それで最終的に『何かを食べているであろうが、食事シーンを徹底して映さない』という結論で決着がつきました」とのこと。モスたちがすぐに死んでしまうことはないので、モスファンのみなさまには安心していただきたい。

こだわりが生んだ、虫が苦手な人にも受け入れられる作品

哺乳類のように長生きをするという設定は創作ならではだが、「カイコ系のモスは野生では生きていけません」「何世紀も人間がお世話をしてきたので、自力で飛ぶこともできません」という部分は現実のカイコと同じ。創作とリアルのバランスというのは、作画のこだわりにも表れている。

「多くの人が『虫怖い!』と感じるポイントをどうデフォルメするかという部分にはこだわっています。特に、羽の模様はリアルすぎると怖がれてしまい、かといってデフォルメしすぎるとモデルの蛾がわからなくなってしまうので、加減にはいつも悩まされています。毎回『ア゛ーッ!!』となりながら描いています」

モスを飼うことになった“お兄さん”を筆頭に、登場人物に固有名詞がないのも狙ってのことなんだそう。

「この作品では人間よりもモスを描きたいと思ったからです。キャラクターの名前を覚えるというのは、実はとても頭や労力を使う行為だと思うのです。もしお兄さんの名前を覚えてもらおうとしたら、お兄さんをもっと活躍させなければなりませんし、それだけで何ページも使うことになってしまいます。この作品で一番見てもらいたいキャラクターはモスなので、集中してモスモスできるように人間キャラは『お兄さん』『少年』『ボス』というように、覚えなくて大丈夫なものにしております」

生粋の虫好きとしてモスの描写にこだわっている大谷さんだが、「モスのいる日常」が多くの人に受け入れられたことは驚いているんだそう。

「正直なところ、虫を題材にした漫画が受け入れられる時代が来るとは思っていなかったので、とても驚いております。特に、『虫は怖いけどモスは大丈夫』という反応を多くいただいて、うれしく思いました。しかし、私は人間が『虫怖い!』と思う感性はとても大切なものだと思っています。針を持つ虫にちょっかいを出せば怪我をしますし、毛虫を怖がらずに草むらに入ればかぶれてしまいます。スズメバチがやってきても、怖いと思わなければ咄嗟に逃げられません。怪我をしないことは、身近にいる虫たちとうまく付き合っていくためにとても大切なことです。虫たちも自分の身を守るために必死ですし、生きていくための姿をしています。『虫怖い!』と感じた時は、その気持ちも是非大切にしてほしいなと思います」

こだわりの詰まった「モスのいる日常」は「MATOGROSSO(マトグロッソ)」で連載中。虫好きも虫嫌いも思わずその体に顔を埋めたくなるモスの魅力を堪能してみてはどうだろうか。

(C)大谷えいち/イースト・プレス

取材・文=西連寺くらら

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