香取慎吾、草なぎ剛 (提供写真)

草なぎ剛、再再演希望に香取慎吾「早いよ」“音声だけ”で7年前の記憶たどる稽古も明かす

2022.09.15 18:00

俳優の香取慎吾草なぎ剛が15日、オンラインで開催された舞台『burst!~危険なふたり~』(以下『burst!』)リモート取材に出席。同舞台の稽古の様子について明かした。


草なぎ剛、再演に意気込み

2015年に三谷幸喜の作・演出、草なぎ・香取の共演で実現した奇跡の舞台の再演となる本作。

舞台稽古を進める中で『burst!』の感覚を取り戻しているのか、そして前回と異なる仕上がりになるのかを聞かれた草なぎは「同じようにやっても同じようにならないというか。時間も経っているし。前回やった感覚も思い出してくる部分もあるし、全く忘れてしまって、毎日『あれ?どうだったっけな?』みたいな感じで、また新しく作り上げているところもあるので」と返答。

「僕は今までの舞台の再演の経験もあって思うんですけど、面白いことに、再演があって完成するところがあるので、今回もそんな感じがして。よりバージョンアップというか、そんな感じはしていますけど、2人芝居なので、ちょっとした間とかテンポで毎日芝居が変わってくるんだなあと思って。毎日楽しく手ごたえを感じながらやっている感じですかね」と明かした。

香取慎吾、音声だけで7年前の記憶たどる

一方の香取は「再演っていう経験とか舞台の経験がつよぽん(草なぎ)よりは少ないんですけど、皆さん今回びっくりしてて。僕もびっくりしているけど、皆さんもびっくりしているのが、映像とか何も残っていなくて、本当にみんなの記憶だけでなんとかやっているっていうのが、なかなかないみたいで」とコメント。

そして「唯一あったのが、音声さんが何か記録で撮っておいたのを、その当時の音声さんが持っていた音声だけのデータが残っていて。それを聞いても動きとかはわからないので。みんなで三谷さんも含めてやってみて思い出して、思い出したことにびっくりしてみんなで拍手したりしながらやってます。面白いです。楽しく進んでいます」と報告した。

香取慎吾&草なぎ剛、三谷幸喜の演出語る

草なぎ剛、三谷幸喜、香取慎吾 (提供写真)
草なぎ剛、三谷幸喜、香取慎吾 (提供写真)
三谷からのオーダーについて草なぎは「とにかく、この脚本が僕はすごく好きで面白くて。三谷さんの作品を全部見ているわけではないんですけど、やっぱり僕は三谷さんの作品が好きなので、結構たくさん見ていて。『古畑(任三郎)』とかやっぱり好きなので。『笑の大学』もそうですけど、密室劇というか、そういうのが三谷さんならではっていうところがあって」と発言。

「セリフのテンポとかトーンとか、細かく1回1回『こうしてくれ』とか、やってはみてもまた違くなったり。三谷さんの中でもより良い方向を探しているような感じがしたりして。細かく『そこを言ってくるのか』とか思ったりしますけど(笑)。全く自分の考えてないことをおっしゃられるので、『ここは怒っている台詞なのに怒っていない感じで言うんだ』とか。すごくいつも発見がありますね」と印象を語った。

香取は「三谷さんが言い出してくれたのが、前回よりも少し大人に。結構走り抜ける作品で、台詞を食って食って、どんどん休む間もなくみたいな作品だったんですけど、そこは変わらないんだけど、どこか『7年たっての落ち着き』というか。『じっくりもうちょっとよく噛みしめて、この本を演じてみたらどうだろう?』っていう三谷さんからの言葉で。そんな感じに今作っていってますね」と三谷とのやり取りを明かした。

香取慎吾、草なぎ剛の進化明かす

お互いの進化に関して質問されると、草なぎは「特にないかなあ」と笑いつつ「変わっていないというか。大人にもなってない気もするし、いい意味で変わっていないというか。もちろん成長はしていると思うんですけど、変わらずこの空気が楽しめている2人だなっていう。それが素晴らしいなっていうところなので、進化は本番で進化するんじゃないでしょうかね。だから本番を見届けてください。進化する2人を。うまくまとめましたね」とにっこり。

そんな草なぎについて、香取は「本当に舞台が好きなんだなって」と言い「僕は三谷さんとご一緒する機会が多いんですけど、前回の稽古が始まるときのことがすごく印象的で。つよぽんがすごく緊張してて。稽古場で本当に三谷さんの1ファンとして、『三谷さんの演出を受けられるのが初めてだから、すごい嬉しいです!』みたいなはじまりで」と述懐。

「『そんな緊張しているの?』みたいな感じがあったんですけど、今回はそこがなく。やっぱり2回目なので。それがない分、あとこの時間を重ねた中できっと、いろんな舞台を踏んできての、つよぽんが『舞台が好きで稽古も好きで』っていうのが溢れ出ている感じが進化したというか、あの時とは違うなと感じますね」と印象を語った。

草なぎ剛、舞台へのこだわり

香取の言葉を踏まえて、舞台に対する思いを聞かれた草なぎは「この7年はすごく濃厚な舞台を踏んだので。舞台に対する心構えとか、もともと好きなんですけど、よりそういうところはあるかもしれないですね。コロナ禍とかで、舞台って毎日1回できるだけですごくスペシャルなことだとか、また舞台の上に立つっていう意識が自分にとってすごく大事なことなんだなっていうのは。改めてこの7年というのは、みんなもそうだと思うんですけど、感じる時間だったので、そういうところはもしかしてあるのかもしれませんね」と考えを明かした。

香取慎吾 (提供写真)
香取慎吾 (提供写真)
その後、舞台に立つ面白さを聞かれた香取は「やっぱり生の緊張感ですかね。そこが難しくて、そこがそれこそ舞台を苦手な部分の1つでもあるんだけど、いざやるとなると、その生の緊張感で、もちろんいつもやっていることをやらなければいけない、『ずっと稽古で積み重ねたものを』なんだけど、何かいつもと違う空気が溢れた瞬間に、そこを軌道修正したり。でも修正せずに今日はその空気で進もうとか。そういう日々かわるがわる同じことを繰り返すっていうところですかね」と返答。

草なぎは「演技をする上で、映画とドラマ/舞台って分けるとしたら、他の二つは失敗の部分っていうのは見れないんですよ」と持論を展開。「舞台の場合は、始まったら全部見えてしまうので、そこは僕は非常に緊張感があって好きなところなんですよね。もしかして俳優業に当たって、一番その人のすべてが見えてしまうようなところだと思うので、そんなところを楽しんでくれれば」と続け「お客さんも結構失敗したりするのを、悪い意味じゃなく期待しているようなところもあったりして(笑)。面白いですよね。その時その時変わるので、本当に一期一会だなと思うので、それがゆえに全身全霊をもって挑むっていう感じですかね。もちろんドラマも映画もそうなんですけど、特にそんなところは僕は思っています」と舞台の魅力を語った。

香取慎吾&草なぎ剛、顔を合わせない2人芝居

舞台稽古の様子や印象的なエピソードについて、草なぎは「すごく特殊な舞台だなと思うところが本当にあって。『三谷さん、いつそういうことを考えていたのかな?』って思うことがあって。すごく面白いなあと思ってて。あと、2人芝居っていうのがなかなかありそうでないというか。僕も経験がそんなになくて。これは慎吾ちゃんとだからできるというか。ネタバレにもなるんですけど、2人だからこそできるような設定なんだなって思うところがあって。この2人ならではの作品だなと思っております」とコメント。

香取は「つよぽんはずーっと言ってたんですけど、『いつかまたやりたい』って。その中でさらにコロナ禍になってから三谷さんが、『この作品ほどソーシャルディスタンスな作品はないんじゃないか』と。2人芝居なのに顔をなかなか合わせる時間がない作品なので、変わった作品なので、そういう意味でも『まさに今なんじゃないか』って言ってやることにもなったんです」と回想。

また香取は「稽古していて一緒にいるんですけど、顔を合わせる時間がほとんどないので。台詞も交わしているのに顔はほぼ見ないので。改めて変わった作品で楽しいですよね。稽古以外で家に帰ろうって言って台詞を思い起こすときにも、つよぽんの顔は見えてなくて、声だけが聞こえてきているみたいな感覚が面白いなあと思いながらやっています」と本作の魅力を語った。

草なぎ剛、早くも再再演希望?

「burst!~危険なふたり~」メインビジュアル (提供写真)
「burst!~危険なふたり~」メインビジュアル (提供写真)
改めて再演への思いを聞かれた草なぎは「だいたい、自分がやったドラマも映画も舞台も、台本って終わったらすぐ処分しちゃうんですよ。あれ、かさばるじゃないですか。連続ドラマとか。すぐ『ありがとう!』って感じで気持ちを込めて台本を処分するんです」とぶっちゃけ。

そして「『burst!』の台本だけとってたの。7年前の。なんか捨てられなくて。そういうことって珍しくて、みんなにもそれを言ったんですけど、僕が台本をとっていたから再演になったんじゃないかと思って(笑)。これからまたやりたい作品っていうのは取っておこうかなみたいな、謎のジンクスができたっていうか」とにっこり。

さらに「やっぱり、もともと慎吾ちゃんとラジオを2人でやってて、そこでフリートークみたいなので、舞台とかも2人で、2人芝居やったことないからやりたいよねみたいな感じを、三谷さんのお耳に入って書いてくれたので。そんなこともあって特別な作品なので」と述懐。

「結構小さい時からいて、2人でいろいろカメラが回ってないところで、ちょっとコントチックなことをしながら妄想を働かせて2人で遊んだこととか、いろんな要素が、2人の歴史が詰まっているような作品なので。ちょっと特別な舞台なので。これはもう大変なことになりますね。幕が開けたときからね。初日から。30公演ありますから。再再演もあるんじゃないかなと。また今回の台本をとっていれば。そんな感じです」と明言した。

これに「早いよ」とつっこんだ香取は「つよぽんはずーっと言い続けてて。『いつかやりたい』って。このコロナ禍のきっかけもあるんだけど、その前からこの4~5年、じわじわまたさらに」と回想。

「三谷さん、僕らの周りのスタッフ、つよぽん。自分は入っていないんですけど(笑)。みなさん『やろうか、どうだろう?』って言ってたら、決定打というか。三谷さんがコロナが始まってから、『2人芝居なのにあまり顔を合わせるシーンがない珍しい作品で、ソーシャルディスタンスな舞台だなあ』っていうのを言い始めたのが決定打な感じではあったと思います」とも。

そして「僕はつよぽんがいくらやりたいって言ってても、つよぽんだけの声だと動かないのはわかっているので、そのまま静かにしていたんですけど(笑)。三谷さんが言い出したら、三谷さんが何か言ってくださって、それをやらないっていうことは今までないので。『よし!』という感じですかね」と裏話を明かした。

最後に「ShinTsuyo」としてチャレンジしたいことを質問された草なぎは「再再演ですかね」と笑顔で即答。「早いな」とぼやいた香取は「『KISS is my life』という歌があるんですけど、それでもうしばらくなくて。僕は一人で歌もいっぱいやらさせてもらっているけど、『ShinTsuyo』としての2曲目みたいなものもあったら面白いんじゃないかなとは思いますね」と展望を語り、草なぎは「いいですね」と頷いていた。(modelpress編集部)
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