大久保桜子 撮影/西邑泰和

大久保桜子が初舞台に挑戦「俳優ってこんなに影響力を与えられる仕事なんだ」

2022.08.18 06:03
提供:ENTAME next

2017年〜2018年に放送されたスーパー戦隊シリーズ『宇宙戦隊キュウレンジャー』で連続テレビドラマデビューした女優の大久保桜子。現在はグラビアでも活躍し、数々の雑誌の表紙を飾っている。先月20日に24歳の誕生日を迎えた彼女が、孤独だった学生時代、芸能界入りの意外な理由、さらに初舞台『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』への意気込みを明かしてくれた(前後編の前編)。

──大久保さんは現在、8月18日〜28日まで上映される舞台『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』(以下『リュズ夢』)の稽古中ですが、その期間に“流血事件”があったそうですね。

大久保 実家のワンちゃんがいなくなっちゃって3日間、朝から晩まで歩き回って探してました。いなくなったとき、普段は泣かないお母さんが泣いていたので『これはやばいぞ』と思って、家族みんなが寝た後も、私だけは暗闇の中、懐中電灯を持って探してたんです。実家の周りは山や坂が多くて、帰ってきて靴下を見たら、歩きすぎて血がにじんでました(笑)。

──それは大変ですね…。ワンちゃんは見つかったんですか。

大久保 見つかりました! 保護してくれていた方がいて、コニーという名前なんですけどメロンちゃんと名前をつけられて飼われようとしてました(笑)。

──『リュズ夢』は大久保さんにとって初舞台になりますね。すでに俳優として活躍されているので、初舞台と聞いて意外でした。

大久保 私は映画の舞台挨拶でさえ、緊張で唇は真っ青、足が震度5レベルで震えちゃうんです。大勢の人に見られるのが、私の心臓にはあまりよくなくて(苦笑)。舞台については『もし頭が真っ白になって、セリフが飛んだらどうしよう』とずっと心配で、あまり積極的ではなかったんです。ただ今回の『リュズ夢』は再演なんですが、前回の舞台を見せていただいたらお話がとても面白くて、ぜひやってみたいと出演をお願いしました。

──演じる『サンゴの姫』ですが、どんな役ですか。

大久保 物語は、トノキヨというずっと一人で生きてきて、人生に疲れ自分の命を断とうとする人が主人公です。サンゴの姫は、トノキヨのことを思い続ける役です。性格は思ったことを結構スパンと口に出しちゃうけど、とっても純粋。無償の愛を持ってる子だと思います。

──サンゴの姫と大久保さん自身を比べて、似ている部分はありますか。

大久保 サンゴの姫は小さい頃にアイドルに憧れていて、それが原因でいじめられた過去があるんですけど、私も幼少期あまりうまく友達ができなかったんです。私自身、以前は全然しゃべらない子だったので、そういう部分はサンゴの姫と同じかなと思います。

──なぜ芸能界入りを?

大久保 小学生の頃から、買い物に行ったりするたびにスカウトをしていただいて、お母さんが名刺をもらっていたそうなんです。お母さんが、私に知らせずいろんなところに書類をこっそり出していて(笑)。私は高校生の時に生徒会をやっていたんですけど、お母さんが応募した事務所の面接が、学園祭の日と偶然重なっちゃって。生徒会で休むわけにはいかないので、私は事務所に連絡せずに面接に行かなかったんですけど「ぜひ会いたい」と連絡をいただいて、スケジュールを合わせてくださったのがきっかけです。

──俳優にはなりたかったんですか。

大久保 もともとそういう思いはなかったです。すごく本音を言うと、あまり友達もいなかったですし、「ここでは無理だ、外の世界に出たい」という思いが強く、1人で何かやってみたいと考えてはいたんです。ただ、上京は両親が許してくれないだろうなと思ったんですけど、『宇宙戦隊キュウレンジャー』のオーディションに受かったことで、少し芽生えるようになりました。

──デビュー直後にいきなり戦隊モノの撮影でしたが、現場の雰囲気などはどうでしたか。

大久保 毎日撮影がありますし、合宿みたいな感じです。その日の仕事が終わったときも「お疲れ様」ではなく「また数時間後ね」みたいなノリでした。キャスト陣はみんなさん男性で、最初はなじめなかったのですが、みなさん私と年が離れていたので、私を妹のような目で見てくれて。共演した方たちとは今も仲良しですが、ライバル心もあって、この中で誰よりも頑張らないと、みんなそれぞれ思っていて、お互い刺激を受けています。

──戦隊モノの撮影は拘束期間も長く、厳しいことで知られています。

大久保 1〜3話を撮影されたメイン監督がすごく怖くって。最初は「声が小さい」「動くなって言っただろう」とかもうすごい怒鳴られて「怖い。嫌だ、嫌だ」と思ってたんです。私自身も人見知りでガードも固くて、目も合わせられなかったんですが、監督とは撮影が進む中で打ち解けました。すると監督は実はすごい優しい方で、一番ツンデレだったんだと思います(笑)。

──撮影中、ここは大変だったという部分はどこでしょうか。

大久保 冬の寒い時期の撮影はとにかく大変でした。撮影は放送の3ヵ月くらい前なので、実際は夏だけれど、まだニットの服を着ていないといけなかったり、逆に冬なのに、薄手の服を着なければいけなかったり。私が演じたハミィの衣装では冬はもう本当に寒すぎて、口から白い息が出ちゃうんですけど、カメラマンさんに白い息を抑えるために「氷を食べろ」って言われて、「こんなに寒いのに食べるの」って(笑)。ほかのキャストの皆さんは男性だったので、並んで一斉に走るシーンで私だけちょっと足が追いつかなくて。他の人よりももっと本気で走らないと追いつかないので大変でした。ただ当時はほかの現場をあまり知らなかったので、あとあと人からも言われて「一番過酷な現場だったんだな」と思いました。

──テレビで1年間放送される戦隊モノは反響も大きかったのではないですか。

大久保 街中で声をかけられると「私と気づいてもらえるくらい反響があるんだ」ってすごく嬉しかったです。『キュウレンジャー』がインドネシアで放送されてからは、きゅうにインドネシアのファンの方からコメントも来るようになりました。

──デビュー後にいきなりの大きな仕事でしたが、終わった後はどう感じられたんですか

大久保 『キュウレンジャー』の撮影の1年間はがむしゃらに頑張って、何も考えてはいなかったんです。でも終わってから、私の苦手な舞台挨拶があった日に、私たちを1年間ずっと応援してくださった方々が泣いている姿を見て、「俳優ってこんなに影響力を与えられる仕事なんだ」と気づいて。それがきっかけで演技の仕事をもっと頑張りたいなと思いました。(後編へ続く)

▽舞台『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』日時:8月18日(木)~8月28日(日)会場:東京・Mixalive TOKYO Theater Mixa

2021年8月にMixalive TOKYOのTheater Mixaで上演された『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』が、新キャストに橋本真一、日向野祥、瀬戸祐介、大久保桜子、二ノ宮ゆいを迎え、役柄固定のミックスキャストでパワーアップして上演。

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