Special Interview 中井貴一 松山ケンイチ

Special Interview 中井貴一 松山ケンイチ

2022.06.30 11:00

「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から中井貴一さんと松山ケンイチさんのインタビューをお届けします♪

Special interview 中井貴一 松山ケンイチ

中井貴一 Profile

1961年9月18日、東京都出身。1981年『連合艦隊』で映画デビューし、『日本アカデミー賞』新人賞を受賞。TBS系ドラマ『ふぞろいの林檎たち』で一躍有名に。NHK大河ドラマ『武田信玄』では高視聴率を記録。映画『四十七人の刺客』で『日本アカデミー賞』最優秀助演男優賞、『壬生義士伝』で最優秀主演男優賞を獲得。日中合作映画『鳳凰 わが愛』ではプロデュースも務めた。

立川志の輔の新作落語「伊能忠敬物語 ー大河への道ー」を原作にした映画『大河への道』が公開される。この作品は、伊能忠敬を主人公とする大河ドラマを実現させようとするも、意外な事実が明らかになるという歴史発見エンターテインメント。市役所職員たちが大河ドラマ実現に向けて奮闘する現代パートと、200年前の日本地図完成秘話を追った時代劇パートの2つのドラマで構成され、主要キャストがそれぞれの時代のキャラクターを1人2役で演じるのも見どころだ。そこで今回は、企画から本作に携わり、主演の池本(時代劇パートでは天文学者の高橋景保)を演じる中井貴一さんと、その部下である木下(時代劇では高橋景保の助手・又吉)を演じる松山ケンイチさんにお話を伺った。

中井 僕はここ数年、数少なくなった時代劇を日本の文化、伝統としてどう残していくべきかをずっと考えていました。肩肘張った時代劇では観てくれる人も少ない、どうしたらいいのか...。そんなときに出会ったのが志の輔さんの『大河への道』でした。この落語を題材にしたら現代と過去を同時に、悲劇も喜劇も無理なく観せられて面白い作品になるのではないか?そんな思いから映画化の企画をさせて頂いたんです。その時は企画だけで出るつもりは全くなかったのですが、プロデューサーに“それは無理ですね”と、鼻で笑われ、出演することになりました。

松山 僕への出演オファーは貴一さんから直接電話で頂きました。

中井 企画段階から、木下&又吉の役は松山くんしか考えていなくて。だから、逃げられないように直接電話して逃げられない状況を作って...(笑)。

松山 圧力をかけられたから引き受けたというわけではないですよ!(笑)。貴一さんって、お話がめちゃくちゃ面白いんです。プライベートでも仕事をしていても、ここまで笑わせてくれたり勉強させてくださる方はいない。これまで多くの時間を一緒に過ごさせて頂いて来て、池本(高橋)&木下(又吉)の関係性は普段の僕たちの姿に近いのではないかと思ったんです。でも、今までその雰囲気をカメラの前で出したことはなかったので、ぜひ今回やってみたいなと思いお引き受けしました。実際に完成した作品を観ると、普段の楽しい感じがそのまま出ていて。とても良い経験をさせて頂きました。

今回の共演を通して、改めて感じたお互いの魅力を伺うと。

中井 本当にこんなに芝居がやりやすい人はいないと思いました。ヘンな緊張をしないでいいし、“いい加減”なんですよ。“いい加減”と“良い加減”のちょうど間に存在しているような感じというか...。芝居の中でそう確信させてくれるパートナーはなかなか居ないので心強かったですし、かけがえのない時間でした。

松山 貴一さんは、僕がどんな球を投げても受け止めてくれるという安心感があります。実際、撮影中もいろんな球を投げたけれど、しっかりとキャッチしてくださいました。カットされた部分が本当にもったいないくらい(笑)。印象に残っているのは、撮影前に貴一さんと打ち合わせをした時のこと。現代パートで池本と木下が伊能忠敬記念館の中にある作り上げられた日本地図を見るというシーンがあるのですが、台本ではそこで2人とも感動することになっていたんです。でも、僕は木下のキャラクターを考えると、感動するよりまず、北海道が少しズレてることが気になるんじゃないかと。それを話したら、“確かにお前みたいなやつはそうだな”と。芝居以外でも僕自身のことを見てくれているので、ものすごく信頼していますし、自由にカメラの前で演じられたのは貴一さんのおかげです。

その北海道がズレてるというシーンは現在公開中の予告編にも使われてるシーン。その部分を見るだけでも、2人の関係性、そして本作の面白さがわかるので、ぜひチェックしてほしい。最後に偉人、伊能忠敬にちなんで偉人と思える人がいるかを聞いてみた。

松山 それは貴一さんでしょう(笑)。いや、冗談ではなく、最初に貴一さんが時代劇をどう残していくかとおっしゃっていましたが、何かを次世代に残していくことの意義を感じ、実行している方はすべて偉人だと思います。僕も貴一さんの話を聞いて子供たちや、下の世代の人たちに何を残せるだろうかと考えるようになりました。きっと好き勝手に生きていくという選択肢もあると思うんです。でもそれでは物事は持続しなくなってしまう。今、どのジャンルでも“SDGs”が意識されていますが、役者の世界でもそれは同じことだと思っていて。それをいち早く行動に移されているのが貴一さんなんです。僕の考えに影響を与えてくれた人、行動を変えるきっかけをくれた人は全て偉人だと思っていますが、中でも貴一さんはダントツです。

中井 ありがとう!(笑)僕が今の松山くんと同じくらいの年齢だった頃を思い浮かべると、演技や佇まいなど、すべてにおいて松山くんたち世代の方が確実に優れていると思うんです。若い時は気付かなかったけれど、過ぎてみると若さというのがどれだけ大事だったかというのがわかります。だから、偉人とは少し違うかもしれないけど若さとはとても偉大だと思いますね。そしてその若い人たちをサポートすべきなのが今の僕たちの役目じゃないかな。自分が携わる作品が後世に残るかどうかは全くわからないですし、想像もつきませんが、それでもやっぱりバトンを渡さなければいけない。僕から松山くん、松山くんからさらに下の世代へと、そのバトンがしっかりとつながるように、今いる世界をより良くして、演じやすい環境を作ることが大事だと思っています。

松山ケンイチ Profile

1985年3月5日、青森県出身。『New Style Audition』グランプリを受賞し芸能界デビュー。モデル活動を経て俳優に。映画デビューは2003年の『アカルイミライ』。その後、映画『男たちの大和/YAMATO』、『DEATH NOTE』シリーズ、『ノルウェイの森』、『聖の青春』、 『BLUE/ブルー』、『ノイズ』など多くの作品に出演。2012年にはNHK大河ドラマ『平 清盛』で主演を務めた。

『大河への道』

原作/立川志の輔

伊能忠敬物語 −大河への道−」 監督/中西健二 脚本/森下佳子 出演/中井貴一、 松山ケンイチ、 北川 景子、 岸井ゆきの、 和田正人、 田中美 央、溝口琢矢、立川志の輔、西村まさ彦、 平田満、 草刈正雄、 橋爪功 公開/5月20日(金)全国ロードショー

Photo / Hirohiko Eguchi (Linx.) Text / Satoko Nemoto  Styling / Takahisa Igarashi Hair&Make / KATSUHIKO YUHMI (THYMON Inc.)

衣装/ジャケット 77,000円、 パンツ 33,000円 ともにトゥモローランド ピルグリム (トゥモローランド ☎0120-983-522)Tシャツ 10,450円 ジェームス パース (ジェームス パース 青山店 ☎03-6418-0928)他私物

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