

ゴリ、50歳間近の“ゴリエ復活”「葛藤はめちゃくちゃあった」ゴリエが今求められる理由は“ポジティブさ”

2000年代に一世を風靡したキャラクター「ゴリエ」が再ブレイク中のガレッジセール・ゴリ。近年は、本名の照屋年之名義で映画監督としても活動しており、先日には、本土復帰当時の1970年の故郷・沖縄を舞台にした児童小説「海ヤカラ」(ポプラ社)を出版した。そんな多彩な顔を持つゴリは今年の5月22日で50歳の節目を迎えるが、「50歳をきっかけにどんな仕事のオファーが来て、どういう配分の人生になっていくのか、今から楽しみ」と述べた。また、「この年齢になってゴリエをまたやるなんて考えてもいなかった」と言い、ゴリエの“復活”について「葛藤はめちゃくちゃあった」とのこと。しかし1カ月間のダンスの練習で臨んだゴリエ復活は、大きな反響を呼んだ。世間からゴリエが求められている理由について、「絶対にコロナの影響だと思う」と話し、「ゴリエの“前向きに生きる元気や気持ち”が、今の時代に求められているのではないか」と語った。
初の小説執筆に苦労“本当に地獄だった”「小説家ってエグい」
――はじめに、児童小説「海ヤカラ」のオファーを受けた時のご感想からお聞かせください。
僕は沖縄が日本へ復帰した1972年に生まれて、ずっと小さい頃から「復帰っ子」と呼ばれてきましたが、その意味もよくわからないまま大人になりました。でも、年を取るほどに沖縄の歴史的な背景を深く知るようになって。そういった中で、沖縄が日本に返還されて50年、僕も50歳を迎える節目の年に、ポプラ社さんから沖縄復帰50年に関する児童小説のオファーをいただき、何かの巡り合わせのように感じましたね。
――初の小説執筆でしたが、どのような苦労がありましたか。
一番の苦労は、映画製作とは違って、役者さんの演技やカメラが映す景色で逃げられないということです。登場人物の表情も美しい風景も、曇り空から降る雨も、すべて文字だけで表現しなきゃいけない。今回の小説の執筆にあたって2年かかったのですが、その期間、本当に地獄でした(笑)。「小説家ってエグい」と心の底から思いましたね(笑)。
“すごい快感だった”映画監督の初挑戦「作品ができた時の感動はひとしお」
――映画では脚本もご自身で書かれていますが、それとは別物だったのですか。
セリフは書けるんですが、情景描写となると勝手が違うんですよ。細かく場面ごとの状況を伝えて、読んでいる人にその世界に入ってもらわなければいけないことが、これほど大変とは思いませんでした。自分がこんなにも表現する道具を持っていなかったのかと痛感しましたね。
――そもそも、映画監督になったきっかけは何だったのか教えてください。
吉本興業が2006年頃に芸人50人に短編映画を撮らせるプロジェクトを立ち上げたことがあって。その時に、僕が日芸の映画学科出身ということで「ゴリも撮ってみないか?」というオファーが来て、引き受けたことがきっかけでした。それまでコントしか書いたことがなかったところから、初めて脚本を書き、演出・編集して15分ほどの作品を作ったのですが、やっぱり作品ができた時の感動はひとしおで。すごい快感でしたね。(コントのキャラクターの)落武者を生み出したときもかなりの快感で、閃いて夜中にディレクターに電話したのを覚えています(笑)。
50歳を迎えるゴリ、ゴリエ復活に「またやるなんて考えてもいなかった」
――ゴリさんは5月に50歳の誕生日を迎えます。お笑い芸人、映画監督、そして小説家と多岐にわたって活動されているわけですが、今後どのような仕事の配分でやっていこうと考えていますか?
僕も読めないです。だって、まさか自分が小説を書くだなんて思ってもみませんでしたし、この年齢になってゴリエをまたやるなんて考えてもいなかったですから。誰がゴリエが16年ぶりに復活して、冠番組を持つと思いましたか(笑)?50歳をきっかけにどんな仕事のオファーが来て、どういう配分の人生になっていくのか、今から楽しみです。
――4月からゴリエの冠番組「ゴリエと申します。」が開始したことには確かに驚かされました。
フジテレビの社員ですら、みんな「こんなことないよ」ってびっくりしていましたからね(笑)。「ゴリエと申します。」では、本番前に20代の女性マネージャーにブラジャーを止めてもらったりして、「俺、50歳で何してんだろうな…」ってふと冷静になることもあります(笑)。でも不思議なことに、メイクをして衣装を着替えて「ゴリエちゃん」が完成すると、自然と気持ちもゴリエになるんですよ。
ゴリとゴリエは“僕の中では別の人”「『俺は…』とは絶対にならない」
――ゴリさんの中で、ゴリエは別人格なんでしょうか。
そうですね。だから人から「ゴリさんが演じてるんですよね?」と聞かれても、「彼女頑張ってましたよね」「彼女みんなに好かれてましたね」と、別人格としてしゃべっちゃうんです。「俺は…」とは絶対にならなくて。ゴリエちゃんって僕の中で別の人なんですよ。
――以前、自身のYouTubeの中で「落武者は自分の中でまだできたけど、ゴリエちゃんは自分とは違う次元のキャラクター」とおっしゃっていました。
落武者は僕の中で「ザ・芸人」なんです。でも、ゴリエちゃんって“お笑い”をしてなくて、「面白い」よりも「可愛い」と言われることのほうが多かったですし、芸人という印象はありません。
――「FNS歌謡祭」や「NHK紅白歌合戦」にも出場していましたしね。
懐かしいですね。「FNS歌謡祭」の時には、フジテレビの廊下で子どもの頃に大ファンだった中森明菜さんが目の前に来て「ゴリエちゃ~ん!」と声をかけてくださいました。本来であれば、「明菜さーん!」って僕が行くべきなんですよ。ゴリとしてファンだったことを伝えたかったんですけど、敬語を使うとゴリエではなくなってしまうから、「明菜ちゃ~ん!ありがと~」ってタメ口で応じるしかなかったんですよ(笑)。
――「ワンナイR&R」が放送されていた当時、ゴリエを演じ続ける上での苦労はありましたか。
ありました。「ワンナイR&R」のロケで、ゴリエのまま公衆トイレの男性用を利用していたら、その様子を見ていた小学生の女の子から「キャー!」って悲鳴が上がったことがあって。総合演出の(渡辺)琢さんから「ゴリエちゃんって子どもたちにとってアイドルだから、ゴリエちゃんの時は女の子でいてほしい」と言われました。その時から「ゴリエちゃんというキャラクターを守ろう」「つねにゴリエちゃんでいよう」という意識が芽生えた気がします。
大反響だった“ゴリエ復活”、今の時代に求められる理由は「ポジティブさ」
――30代前半の頃に演じていたキャラクターを50歳目前で復活させることに対して、葛藤などはありましたか。
葛藤はめちゃくちゃありましたよ。ゴリエは、昨年2月に行われた宮迫(博之)さんとのYouTubeのコラボで復活したのですが、宮迫さんから誘われた時には「いや~、今さらゴリエですか…痛々しくならないですかね?」とずっとやるかどうか迷いました。でも一応フジテレビへ確認したところ、「どうぞやってください」とまさかの許可が下りたし、当時のかつらも衣装もすべて保管しておいてくれていたんですよ。そこで「じゃあ、やりますか」となったんです。
――「新しいカギ」では16年ぶりに「Pecori Night」を踊ったことでも話題になりました。
あの時は1カ月ダンスの練習をしましたね。やるからには「やっぱりおじさんだな」とは言わせたくなくて、30代の身体に戻したかったんです。そんな思いで必死に特訓を続けたら、収録本番では当時のキレを取り戻すことができました。でも、満足して家に帰って寝たら、次の日の朝はぎっくり腰で立ち上がれなかったです(笑)。まさに満身創痍で、それぐらい無茶していたんだなと思いましたね。
――やはり反響は大きかったですか。
復活の後は、視聴者さんからの反応も怖くて。「今さらやるなよ」「見てて痛々しかった」とか言われたら嫌だなと思っていたんですが、「久しぶりに見れてうれしい!」みたいな良いコメントしかなく、本当にありがたかったですね。知り合いからも「泣いた」とか「よく頑張った」とか連絡がかなり来て、返信だけで何時間もかかりました(笑)。
――ゴリさんから見て、現在、ここまでゴリエが世間から求められている理由は何だと思いますか。
僕は絶対にコロナの影響だと思います。コロナによって、仕事をやりたくてしょうがないのに廃業に追い込まれたりとか、勉強したいのに学校に登校できないとか、みんなのやる気を削ぐ苦しい状況が続いてきました。そしてゴリエちゃんも、ずっと虐げられたり男に遊ばれたりと、苦しい状況の中で生きてきました。なのにあの子は、「ゴリエは人の役に立っているんだから、私が別に苦しいのは構わない。ポジティブに考えよう」って明るく生きてるんですよ。
そういったゴリエの姿に対して、過去にゴリエを見てくれていた方々は「そうだ、ゴリエちゃんって常にピュアで明るくて、どんな時も笑顔で困難を乗り換えたよね」と思ってくれる。なので、ゴリエの“前向きに生きる元気や気持ち”が、今の時代に求められているのではないでしょうか。
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