

田村升吾&加藤大悟、仲良すぎ次世代俳優が“2.5次元舞台”に抱く誇り「どこにもない、唯一無二の存在」

魔法使いと人間が共存する世界、年に一度の<大いなる厄災>に対抗するために選ばれた賢者と21人の魔法使いたちの物語を描く人気スマホゲーム「魔法使いの約束」。その舞台版である舞台『魔法使いの約束』(まほステ)の第3章が、4月23日(土)より順次、東京・愛知・京都で幕を開ける。
華やかなビジュアルとは裏腹に、人間と魔法使いが理解し合うことの難しさや、“魔法”という力の功罪といった側面までしっかりと描き、原作ファンからも賞賛を浴びた舞台版。その物語が第3章をもって一度完結を迎える前に、前作から続投する田村升吾(シノ役)と加藤大悟(ヒースクリフ役)にインタビューを敢行した。2人が演じるのは、“東の国”の魔法使いにして、幼なじみであり主従でもあるという関係。取材現場でも古くからの幼なじみのように仲良しだった田村&加藤に、初共演だった第2章を振り返ってもらいつつ、「まほステ」や2.5次元舞台というものの魅力を聞いてみた。
仲がいいからこそ、世界観が深まって広がっていく
――加藤さんは第1章、田村さんは第2章からの「まほステ」参加となりますが、お2人から見た「まほステ」の面白さはどこにあるでしょう?
田村:大悟が出てるとこじゃない?
加藤:そうですね、僕も升吾くんが出てるとこだと思います。…ふざけるのはやめよう!(笑)
――(笑)。お2人の関係性についても後ほどうかがいます!
加藤:「まほステ」の魅力は…現実世界では起こり得ないことを題材にして、それを舞台ならではの方法で作り上げているところだと思います。カンパニーの皆さんが協力して作り上げる世界観は、原作ともまた違った魅力、儚さがあるなって。舞台の装置や小道具を使って役者自身が表現しているので、「こんな表現が舞台でできるんだ!」というのが面白いところです。
田村:大悟の言う通りだと思います。
加藤:おい!(笑)
田村:でも「まほステ」って、カンパニーの仲の良さ、制作チームもテクニカルチームも役者チームも、みんなが一丸となっているところが魅力ですよね。みんながこの作品を好きなんだな、愛が強いなと感じます。とっても緻密で繊細な原作を、みんなが時間を掛けて語り合ったり討論し合ったりして。そうすることで深くなっていくなぁと。舞台にして、人間が演じる意味がありますよね。仲がいいからこそ世界観がどんどん深まって、広がっていくし。それが魔法みたいだなって思います。
――舞台を拝見していても、原作のテーマや伝えたいことがしっかり核として置かれているように感じました。
田村:キャスト間でもスタッフ間でもそれを明確に分かっていて、同じ方向を向いているのが強みなんだと思います。
加藤:第1章のときから仲の良さ、一体感はありましたね。みんな自然に溶け込んでいったというか…。第2章から加わった皆さんが来てくださったことによって、より仲が深まって絆が生まれて。国ごとで分かれることが多いんですけど、やっぱり仲の良さの種類が違ったりするんですよ。それも「まほやく」の世界観と似てるんじゃないかなって思います。
東の国は「キャラとは真反対」寂しがり屋が集まるチーム
――では、シノとヒースクリフがいる“東の国”はどのような雰囲気ですか?
加藤:東は真反対ですね。
田村:キャラとは真反対…(笑)。
加藤:はっちゃけてます。
田村:一人が好き…ではないですね、みんな。
加藤:そう!みんな、みんなといるのが好き(笑)。
――ファウスト役の矢田悠祐さんも…?
田村:矢田さんが一番“みんな”好きです(笑)。
加藤:矢田兄が一番かもしれないよね(笑)。一番寂しがり屋なのが矢田兄です。
田村:「僕は引きこもりなんだよ」…いや違う違う、あなたが一番寂しがり屋だよ!って(笑)。
――お2人から見た矢田さんの魅力、「ここが好き!」というところは?
田村・加藤:歌がうまい!!
加藤:その部分でも引っ張ってくれますし、お芝居でも経験値が違いますし。アドバイスというよりは「こうやったらいいんじゃない?」と言ってくれます。
田村:押しつけがましくないよね。
加藤:そう!
田村:諭すというか、「こうしたらもっと良くなるんじゃない?」って。
加藤:客観的に見て全部話してくれるんです。
――良き仲間であり良き先生でありといったところでしょうか。
田村・加藤:…先生…?
――ちょっとニュアンスが違いますか?
田村:先生ほど高い存在じゃないのが矢田兄のいいところなんですよ!年上の大先輩ですけど、なんか…タメみたいな感じ(笑)。もちろん尊敬もしている上で、何て言うんだろうなぁ。
加藤:何て言えばいいんですかね。
田村:あの優しさは、僕たちに目線を合わせてくれているんだと思います。先生だけど、遠くない存在でい続けてくれることで、東の国がまとまっているんじゃないかなと。
――ネロ役の坪倉康晴さんはいかがですか?
田村:大悟、康くん大好きだよね。僕も好きだけど。
加藤:康くんは…天然…(笑)。
田村:そう、天然イケメンなんですよ!(笑)
加藤:ただの天然イケメンなんです。
田村:天才系だよね。
加藤:そうそう。いい意味でネジがぶっ飛んでる。年上だけどそんな感じがしない!そんな人ばっかり集まってますね(笑)。
田村:東の国はそういうチームです(笑)。
加藤:みんな「後輩でもタメ口でいいよ」精神で。
田村:上の人が目線を合わせてくれるし、下も大悟とか、かわいがられる天性の才能を持ってるから。それがうまく合っている気がします。
「ずーっと一緒に」過ごすことで、幼なじみの関係を築く
――シノとヒースクリフは幼なじみであり、主従でもあるという関係です。「第2章」でその関係を表現するために、それぞれのキャラクターをどのように演じていましたか?
加藤:これは僕の見解ですが、僕と升吾くんのどっちとも、相手のキャラが好きなんですよ。僕はシノが好きだし、升吾くんもヒースが好き。だからこそ、自分の役をやれてるのかなって思います。
第1章はシノがいなくて、やっぱり「シノが来てほしいな」と思っていたし。それで第2章でシノが来てくれたことで、安心感が生まれました。僕も第2章を通じて「こういうところがあるんだ」「かわいいなぁ」って、シノというキャラクターを好きになれました。それは僕自身の感情としてもそうだし、ヒースクリフとしても「この感情は絶対合ってるだろうな」って。幼なじみという関係なので、とにかく升吾くんとはいっぱい話しまくろう!って最初から思ってました。それで、最初からずっと、ずーっと、もう行きも帰りもほぼ一緒にいました(笑)。
田村:2人の関係を表現するために何かしたっていうと、別に何もしていなくて。ただただずっと一緒にいた!
――お2人はこれまでに共演経験は?
加藤:第2章が初共演です。でも別に、「仲良くなるぞ!」と気負っていたわけでもなく。
田村:自然にずっと一緒にいた(笑)。
――初共演で最初からそれができるのは、元々の相性が良かったのかもしれませんね。
加藤:そうですね!相性はいいかもしれないですね。
田村:僕も積極的に来てくれる人はかわいいなって思うし、大悟もガツガツ来てくれたから。
加藤:うん。
田村:2人で一つなところもあるから、ほかのキャラクターとの関係より大事にしたいなっていう思いはありました。
――本番が始まってからはいかがですか?
加藤:舞台中も2人で話してはいましたね。「あのシーンはここが良かったよね」とか「ちょっとテンポ遅かったね」とか。
田村:そうだね。ファウストとレノックス(白柏寿大)とか、ブラッドリー(中村太郎)とネロとか、いろいろな関係性があるけど、中でも僕たちはだいぶ喋った自信がある(笑)。
加藤:結構だよね(笑)。
田村:「ここはこうしよう」って、気を遣わずに言い合える仲なんだなと思います。「日替わりのセリフは絶対こっちの方がテンポいいし、オチるな」とか。気を遣わずに喋れたので深まった気がしますね。
加藤:僕も升吾くんも、アツいから。台本をもらってお芝居をするときの気持ちの作り方は、どっちも結構考えるタイプだと思うし、それを相手と共有したいタイプだと思うし(笑)。
田村:確かに!「僕はこう思うんだけど」って共有したいタイプかも。
シノとヒースはお互いの名前を叫びがち
――それを経ての第3章では、2人の関係はどうなるでしょう?
田村:今回、シノがちょっと大人になるんですよね。そこが僕の中の見せどころかなって思います。第2章でいろいろ経験して、第3章ではヒースに厄災の傷が出てきて…。それにシノがどう対応するのか。彼なりにいろんなことは思うと思うし、今までのシノは思ったことをすぐ口にする負けん気の強いタイプだったのが、ヒースのために初めて“飲み込む”という選択をするんです。それによって、彼がもっと深く、色濃くなればいいなって思って稽古しています。
加藤:そのシノをブラッシュアップして“上げる”立場が僕(ヒースクリフ)だと思うんですよ。ヒースくんは周りの人にめちゃくちゃ気を遣っちゃうタイプだから、シノが第3章でそういうふうに成長したらホッとするでしょうし。めちゃくちゃなことはしてしまうんですけど(笑)、シノの成長の過程を見守ってあげること、それを押してあげることが、第3章でのヒースくんの役割なんだなって思いました。
田村:頑張ろう!
加藤:頑張りましょう!
――ちなみに、お2人が第2章で好きなシーンはどこですか?
加藤:僕はもうアレだよ!晶とシノのシーン!あそこは毎回、絶対裏で聞いてました。
田村:シノと晶がヒースのことを喋ってるシーンだからね。演出のほさか(よう)さんと真木晶役の新(正俊)と、何度もセッションを繰り返しました。第2章で晶と誰かが一対一で喋るシーンはあまりないので、出してもらったからには何か残したくて。僕も原作ですごく好きなシーンなんです。
加藤:頑張ってましたね。
田村:お客さまにどう映るかはお客さま次第ですけど、「丁寧に」をモットーにしていましたね。
加藤:あのシーン大好きでした!
田村:僕が好きなシーンは…シノが大鎌で戦うところかな。自分のシーンになっちゃいますけど。
加藤:カッコ良かったね!
田村:あと僕、「ヒース!」って結構言うんですけど、それが好きで(笑)。
加藤:あはは(笑)。僕も結構「シノ!」って言ってた!
田村:両方よく言ってるよね(笑)。「まほステ」のキャラクターの中で、一番お互いの名前を言ってると思う!「どこだヒース!」みたいな(笑)。僕、自分の「ヒース!」も好きだし、大悟の「シノ!」も好き!
加藤:何通りもあったよね(笑)。
田村:そうそう。何通りもの「ヒース…」「ヒース!」「ヒースッ!!!」みたいな、いろんな言い方ができたし、大悟もいろんな「シノ」ができたと思う(笑)。
加藤:「シノ?」「シノ!」ってずっと言ってた!(笑)
――それは、お互いに「今日はこう来たか!」と通じ合うものがあるんですか?
田村:ありますね~。ヒースが傷を受けたときの「ヒース!」とか特に。
加藤:1回、熱量がすごかったときあったもんね。
田村:相手を呼ぶところは好きですね~。
加藤:そういうのがやっていて楽しいところでもあります!
――第3章でもお互いを呼び合うところは多そうですか?
加藤:めっちゃ言ってます!
田村:僕、セリフの半分が「ヒース!」なんじゃないかってくらい(笑)。マジでずっと言ってますね!ヒースとシノは名前呼びがち。お互いをすぐ探しがち(笑)。
加藤:すぐ喧嘩しがちだし(笑)。やっていて楽しいよね。
この世にいないキャラクターを演じるのは、普通の役より難しい
――2.5次元舞台が演劇のジャンルとして定着してしばらく経ち、お2人はいわば“次世代”の俳優だと思うのですが、そんなお2人から見て2.5次元舞台の魅力はどこにあると思いますか?
田村:デビューしたての頃や、初めて見たときは、「こういうエンターテインメントもあるんだ!」と、演劇や映画とは全く別物に見えていました。でも、少しずついろんな作品に出させていただいて、いろんな方とお話ししていくと、一緒なんだなって。“2.5次元”というくくりではありますが、演じているのは人だし、やっていることは一緒。だからこそ難しいなと思うようになりました。
――どういった難しさでしょうか?
田村:たとえば僕が普通の大学生を演じるのと、魔法使いを演じるのは、一緒のことだけど魔法使いの方が難しいと思うんです。この世にいない存在だし、普通ではあり得ない感覚もあるだろうし。セリフの言い方や見た目だけでやろうと思えばいくらでもそう見せられるけど、きちんと中身を掘ろうと思ったら、普通の役より絶対に難しいことをやっているなって思います。僕たちも、そこに誇りとプライドを持ってやるべきだなって。もちろん原作をリスペクトした上で、やることは人と人の物語ですからね。
――2.5次元舞台は、「再現できるの?」というキャラクターが舞台上に現れ、バチッとハマった瞬間の爆発力もすごいですよね。
田村:キャラクターからもらうものって、とっても多いなって思います。
加藤:本当にそうですね。
田村:キャラとか音楽が僕たちを動かしてくれるんですよね。
――加藤さんとしてはいかがでしょうか?
加藤:僕も、初めてお芝居をやったのが2.5次元舞台だったんです。最近になって演劇そのものに興味が出てきて、いろんな作品を見させていただく中で、やっぱり2.5次元ってどのジャンルでもない、唯一無二の存在だなって。
田村:ジャパンカルチャーだよね、本当に。
加藤:アニメや漫画を舞台化するって、考え付かないというか。だって、二次元に寄せられるわけがないですからね!空も飛べないし、魔道具を浮かせられないし、斬撃も飛ばせられないし。映像だったらCGでできちゃうじゃないですか。でも舞台は、それをいかに人力で表現するかの楽しさがあると思います。長い稽古期間を経て作っていく楽しさですよね。もっともっと、アニメや漫画が好きな人は全員知った方がいい!っていうくらいのものだと思います!
田村:好きなキャラクターが舞台上に立ったときの感動も魅力だと思います。「うわ、本物だ!」という没入感がありますよね。キャスティングでは身長や等身も加味して選んでいただいていると思うのですが、歌やお芝居がある上で、まずビジュアルで「うわ!本物!」ってなれるのが2.5次元舞台の感動と魅力です。そこからお芝居や物語に入り込んで、キャラクターや作品をもっともっと好きになっていく。でも、一個目の感動ってやっぱりビジュアルだと思うんです。だから衣裳チームもメークチームも、本当にすごい!ありがたいですね。
第3章は終わりであり始まり「モヤモヤを楽しんでいただけたら」
――それでは最後に、第3章の見どころや意気込みをお願いします!
加藤:ストーリー的には第3章で一度完結しますが、多分、第1章から第3章まで通して見ても、キャラクター個々のバックボーンや考えは掴みきれないと思います。それが「魔法使いの約束」の魅力的で面白いところなので、第3章では“分かりやすく”じゃなくて“逆に難しく”というか…何て言うんですかね、役者としては、「分かってほしいけど、分かってほしくない」みたいな。
田村:分かる分かる。
加藤:それを体現して、皆さんにモヤモヤを楽しんでいただけたらいいなって思います。相方が升吾くんだからこそできることですし、よろしくお願いします!
田村:ヒースを守るという部分はシノの変わることのない信念だし、やることは第2章と一緒です。でも第3章は終わりであり、ある意味始まりでもある作品だと思うので、見終わったあとに「続編も絶対に見にいきたい、この先も彼らのストーリーを見たい」って思わせるような、そんな魅力的な作品・キャラクターでありたいなって思います。めちゃくちゃ強くてかっこいいシノを演じて、ヒースを守ります!ぜひお楽しみに。
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