AKB48岡田奈々ら「ロミオ＆ジュリエット」熱演 HKT48神志那結衣のロミオにうっとり「好きになりました」＜劇団れなっち＞

AKB48グループメンバーがダブルキャストで熱演

同公演は、加藤が2016年から行っているプロジェクト「れなっち総選挙」の一貫で200名超のAKB48グループメンバーからオーディションで選ばれた32名が堤氏の責任演出、川尻恵太（SUGARBOY）による完全書き下ろし脚本で、名作に挑戦。配役は白組・黒組のダブルキャストで男役も含めメンバーが全ての役を演じきり、さらに、劇中のダンスの振り付けはAKB48 Team8横山結衣が担当した。

この日行われたのは岡田、神志那が主演を務める白組の公演。前説には加藤と福岡が登場し台詞や効果音で観客が参加する演出を説明。

ストーリーは誰もが知っているシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」のストーリーを踏襲しつつもかなりキャラクターや設定にアレンジを加えたオリジナルな内容で、堤監督らしいくすっと笑える小ネタを随所に挟みながらも、メンバーの熱演が光る感動的な大作。ラストはスペシャルステージと題し、観客席までメンバーがまわってAKB48の楽曲を笑顔で披露した。

堤幸彦監督「板の上にのるとAKBは強い」

堤監督は「初舞台の人もまあまあいると聞いてますけど、オーディションのときから熱がすごくて技術的個性を乗り越えて本当に劇団のようになっていくさまが見れた。毎日芝居を見ていると色んなことを追加したくなってこれから公演をやりながらも追加していくと思いますけど、流暢に答えてくれるのでさすが板の上にのるとAKBは強いなと」とメンバーを称賛。「ゲネプロと言いながらほぼ本番じゃないですか？本番じゃないと出てこないパワーがあってちょっと今日皆さんずるいなと思いました。もっと早く見せて欲しいなと」とゲネプロから新たな力を感じさせる出来ばえだったようだ。

口が悪くて喧嘩っ早く、コミカルなギャグも沢山する一風変わったジュリエットを演じた岡田は「2年ぶりの舞台でまさかこうしてジュリエットという女性を演じることになると思って無かった。やってみると身長的にも良かったと思うし、原作とは別物なので乙女な部分とヤンキーっぽい部分のギャップを頑張りたい」と意気込み。

普段は岡田がショートカット、神志那がロングヘア、岡田はボーイッシュなキャラクターで知られるため、神志那は「ジュリエットとロミオが逆なんじゃないか？っていう意見が多かった」とファンの間でも配役に意外という声があがっていたことを回顧。しかし、ナルシストキャラクターで知られる神志那が演じる自信家でやんちゃなロミオは絶妙にしっくり来ており、「稽古を重ねていくうちに自分がロミオで良かったなって思うことが多くて堤さんのセンスに感謝してます」と笑顔で話すと、隣で岡田も力強く頷いた。

福岡、藤田が主演を務める黒組は10日が初日。福岡は「初めて舞台をやらせて頂いたときは若すぎて分からない部分があったので、今17歳なんですけど第二の初舞台という気持ち」、元々宝塚ファンという藤田は「舞台がすごく好きで、将来的に舞台で活躍できる人になりたいと思っている。白組の舞台を観て本当に素晴らしくて改めて気合が入りました」とそれぞれ意気込みを語った。

岡田奈々、神志那結衣のロミオを「すごく好きになりました」

配役について監督は、「適材適所としか言いようがない。オーディションを見れば『ああロミオだな」「ジュリエットだな』と直感が働くし、それだけこのグループには色んな個性がいて自分の魅せ方を知ってる」と話し、オーディションですぐに決まったよう。

白組と黒組の違いを聞かれると、「表現は全員違うのでその差は面白い。両方見て楽しめるんじゃないかと」とアピール。お互いの組に対して負けない部分を問われ、岡田が「ラブラブっぷりかな、そこは負けない。キスシーンもあるので」と胸を張ると神志那も「ですね！」と大きく肯定。2人は2ヵ月の稽古期間中もよくご飯に行ったそうだ。

それに対し、福岡が「恋愛とか全然イメージできなくてイチャイチャするのが…（難しかった）」と振り返ると、藤田は「成長しました」とアピールし、「黒組一致団結して頑張ってますのでチームワークは良いと思います」と誇った。

岡田は「ロミオがめちゃくちゃかっこよくて本読みやった段階からすごく好きになりました」と神志那のロミオ役にうっとりした様子。神志那も「昨日『不安だな～』って話してたら、（岡田から）『大丈夫だよ』って頭ポンってされたんですよ。それがすごいキュンとしました」と逆に岡田に胸キュンさせられたエピソードを披露した。

男性役には神志那も藤田も苦労したようで、藤田は「声の出し方も歩き方も仕草も全部違うのでアイドルの『こうしたら可愛い』っていうのを1回全部忘れて挑んだ」と回顧。2人とも街で人間観察をすることで男性らしい仕草を研究したそうだ。

加藤玲奈、座長としてメンバーをサポート

今回、加藤は前説とエンディングのみの出演でキャストには配役されていないが、稽古は何度も見学に行ったそうで、「こうやって劇団れなっちとして初日を無事迎えることができて嬉しく思っています。正直劇団は不安だったんですけどメンバーのおかげで良い舞台になった」と安堵の表情。

「キャストに参加したいか？」という質問には、「入りたい気持ちは山々なんですけど、むしろ私が出るんだったらその分他の子が入れるじゃないですか？」と後輩を盛り上げたいという気持ちから一部参加になったことを説明。「れなっち総選挙」の第4弾の可能性を聞かれると、「ちょっと苦しくはなってきてるんですけど（笑）、ファンの方に言われたらやるかも…」とまだ未定のことを明かした。（modelpress編集部）

ストーリー

昔々ある町に、モンタギュー家とキャピュレット家というふたつの名家があった。両家は古くからの仇同士…などということはなく、至極円満な家庭を築いている。モンタギュー家の次男・ヒデとキャピュレット家の次女・ロザンナの結婚も決まり、両家の父母はもちろん、親戚のティボルトや友人のベンヴォーリオにマキューシオ、そして町中の人々がお祝いムードだ。

しかし、幸せそうに見える両家にも問題はあった。それはモンタギュー家の長男・ロミオとキャピュレット家の長女・ジュリエットが、会えばケンカばかりする犬猿の仲であるということ。ふたりをよく知るロレンス神父も、頭を悩ませていた。キャピュレット家のばあやは、素直になれないロミオとジュリエットのために、一計を案じることに…。

その頃、お祝いムードの両家に近づこうとする不穏な影があった。その正体は、町のゴロツキ・ラインハルト。両家に関わる重大な“秘密”を知ってしまった彼は、貧しく孤独な少年・バルサザーと手を組み、とある行動を開始する…。やがて、それぞれの思いが引き金となり、ロミオとジュリエットに思いもよらない悲劇が訪れる…。

キャスト

白組
《ロミオ》　　　　　神志那結衣(HKT48 TeamH)
《ジュリエット》　　岡田奈々(AKB48 Team4／STU48)
《ロレンス神父》　　小嶋菜月(AKB48 TeamB)
《バルサザー》　　　大森美優(AKB48 Team4)
《ラインハルト》　　塩井日奈子(STU48)
《ばあや》　　　　　北川愛乃(SKE48 TeamS)
《ベンヴォーリオ》　大久保美織(BNK48)
《ヒデ》　　　　　　髙畑結希(SKE48 TeamE)
《ロザンナ》　　　　濵咲友菜(AKB48 Team8)
《ティボルト》　　　古賀成美(NMB48 TeamN)
《マキューシオ》　　菅原りこ(NGT48 TeamNⅢ)
《ロミオ父》　　　　都築里佳(SKE48 TeamS）
《ジュリエット父》　深井ねがい(SKE48 研究生)
《ロミオ母》　　　　秋吉優花(HKT48 TeamH)
《ジュリエット母》　橋本陽菜(AKB48 Team8)
《ミカポン》　　　　大西桃香(AKB48 Team8)
《ミポリン》　　　　西潟茉莉奈(NGT48 TeamNⅢ)
《前説》　　　　　　加藤玲奈(AKB48 TeamA)

黒組
《ロミオ》　　　　　藤田奈那(AKB48 TeamK)
《ジュリエット》　　福岡聖菜(AKB48 TeamB)
《ロレンス神父》　　田島芽瑠(HKT48 TeamH)
《バルサザー》　　　太田奈緒(AKB48 Team8)
《ラインハルト》　　山田菜々美(AKB48 Team8)
《ばあや》　　　　　久代梨奈(NMB48 TeamBⅡ)
《ベンヴォーリオ》　薮下 楓(STU48)
《ヒデ》　　　　　　佐々木優佳里(AKB48 TeamB)
《ロザンナ》　　　　歌田初夏(AKB48 Team8)
《ティボルト》　　　清水麻璃亜(AKB48 Team8)
《マキューシオ》　　斉藤真木子(SKE48 TeamE)
《ロミオ父》　　　　谷口もか(AKB48 Team8)
《ジュリエット父》　小熊倫実(NGT48 TeamNⅢ)
《ロミオ母》　　　　秋吉優花(HKT48 TeamH)
《ジュリエット母》　北澤早紀(AKB48 TeamB)
《ミカポン》　　　　大西桃香(AKB48 Team8)
《ミポリン》　　　　西潟茉莉奈(NGT48 TeamNⅢ)
《前説》　　　　　　加藤玲奈(AKB48 TeamA)