吉瀬美智子、ショートカット封印 初の三谷幸喜作品で新境地
2014.12.08 13:16
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女優の吉瀬美智子が、トレードマークのショートカットを封印した。
2015年1月11日、12日の2夜連続で放送する三谷幸喜×『オリエント急行殺人事件』の追加キャストとして発表された吉瀬は大佐夫人・剛力曽根子役をつとめる。昭和初期のロングドレスに身を包み、ショートカットを封印して「今までに経験したことがない髪型や、私の普段のイメージとは違う新鮮な印象の衣装にも挑戦していますので、ぜひ楽しんでごらん下さい」とアピールした。
また、今回で三谷作品に初出演となるが「いつも拝見していた三谷幸喜さんの作品に初めて出演させていただき、本当に嬉しかったです」と喜びのコメントを寄せ、「昭和初期の役どころは初めてでしたし、豪華なキャストの方々との共演ということで、最初はプレッシャーもありましたが、皆さんとても気さくに接して下さり、楽しい撮影となりました」と感想を語った。
さらに二宮和也演じる幕内青年が慈善活動で出会い、そして憧れる女性という役どころである。
三谷作品おなじみの佐藤浩市を始め、豪華キャスト集結
同作は大ヒット推理ドラマ「古畑任三郎」を創り出した三谷が、ミステリーの女王アガサ・クリスティーの世界的名作に挑む。物語の設定を昭和初期の日本に移し、昭和モダンが花開いた時代、最新鋭の技術と贅の限りを尽くした超豪華寝台列車「特急東洋」を舞台に創作。第1夜は可能な限り原作を忠実に映像化し、第2夜は時間と空間を広げ、犯人の視点から事件を三谷のオリジナルで再構築させたもの。民放ドラマ初主演、フジテレビドラマ初出演となる野村萬斎を中心に、豪華キャストの出演が続々決定。実業家・藤堂修(とうどうおさむ)を演じるのは、佐藤浩市。佐藤と言えば、「新選組!」(2004)、「THE有頂天ホテル」(2006)、「ザ・マジックアワー」(2008)、「ステキな金縛り」(2011)、「清須会議」(2013)など三谷作品には欠かすことのできない俳優。そんな佐藤が演じる今回の役どころは、金目当てで卑劣な犯罪を犯し、その金を元手にのし上がった成金。人の心を持たない非道な人物。過去の犯罪にまつわる人々から恨みを買い、命を狙われている。「今まで悪役はいろいろ演じてきましたが、ここまで人に嫌われる役は珍しいと思います」と佐藤自身が語るほど“ワル”な役に徹し、今まで見たことがない一面をのぞかせている。藤堂は、物語の主な舞台となる列車「特急東洋」の客室内で何者かによって殺害されてしまうのだが、そこから豪華列車内での物語が動き始める。
剛力大佐を演じるのは、舞台のみならず映像の分野でも幅広く存在感を発揮している石丸幹二。テレビドラマとしては、日曜劇場「半沢直樹」(2013)で東京中央銀行大阪西支店・浅野支店長を演じたことが記憶に新しいが、今回で三谷作品初出演となる。石丸は「三谷さんの台本を拝読し、人間の可笑しみが豊かに浮かび上がってくるセリフに、またゾクゾクしました」とコメント。“ひげ”をたくわえ威風堂々の大佐役に注目だ。
そして剛力家のメード・三木小百合を演じる黒木華も三谷作品には初めての出演となる。連続テレビ小説「純と愛」(2013)でテレビドラマレギュラー出演し、映画でも初主演(綾野剛・黒木華ダブル主演)した「シャニダールの花」(2013)や「舟を編む」(2013)などでキネマ旬報ベストテンや日本アカデミー賞など、日本の主要映画賞で7つの新人賞を受賞。さらに今年は映画「小さなおうち」で第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞。日本の女優としては、左幸子、田中絹代、寺島しのぶに次いで史上4人目の受賞という快挙を成し遂げるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの存在である。今回の作品では、控えめながらも芯に秘めた強さをもつ、剛力家のメードを好演。奇しくも「小さなおうち」でもお手伝い役を演じたが「最近比較的、お手伝いさんなどの役が多いので、他の役とは一緒にならないように気をつけました。ただ、着物と洋服で違っていたので、特に意識しませんでしたが、見ために助けられたかもしれません」と話している。
プロデュースを手掛けた重岡由美子氏は「殺人事件の発端となった5年前の“悲劇”を描くに当たり、華があり、色気がある演者さんが必要と考えていました。さらには、ご覧になる方に悲劇をリアルに感じてもらうためには旬の役者さんであって欲しいとも考えていました」と説明。また、「藤堂の一挙手一投足に幕内は怯え、しかし断ち切れないつながりに幕内は苦悩します。この藤堂と幕内のシーンは、このドラマの最大の見せ場と言って過言ではありません。ベテランと若手の演技派、演技力のぶつかるこの絡みも是非お楽しみになさって下さい」と見どころをアピールした。(modelpress編集部)
■あらすじ
昭和8年2月。下関港に一人の小柄な男がいた。勝呂武尊(すぐろたける)(野村萬斎)。日本全国を震かんさせた「いろは殺人事件」を解決し、一躍有名人となった名探偵である。小倉の軍事施設で起きた殺人事件を解決した勝呂は、これから下関駅に向かい、特別急行東洋に乗ろうとしていた。特急東洋は、下関と東京を結ぶ日本初の寝台付き列車。皇室関係者や政府の高官も利用する最新鋭の超豪華列車。ところが2月だというのに、特急東洋の寝台は満席。たまたま下関で再会した鉄道省の役人・莫(ばく)(高橋克実)の計らいにより、勝呂は無理やり一等寝室を確保してもらう。
朝、下関を出発する特急東洋。東京に着くのは翌日の朝である。食堂車で勝呂は、実業家・藤堂(佐藤浩市)から身辺警護を頼まれる。だが彼の横柄な態度に勝呂は申し出を拒絶した。翌朝、関が原付近で、大雪のために列車は身動きが取れなくなっていた。その中で、藤堂が客室内で他殺体となって発見される。莫は、勝呂に協力を依頼。状況証拠から、犯人は寝台車の乗客の中にいると判断した勝呂は、線路が復旧するまでに事件を解決してみせると約束する。
勝呂は、犯人の動機は、5年前に起こった剛力家の悲劇に始まり、その「復讐」であると推理する。剛力大佐(石丸幹二)、その夫人・曽根子(吉瀬美智子)、メードの小百合(黒木華)を襲った不幸。その敵討を仕掛けたのは誰なのか。勝呂は、莫と医師の須田(笹野高史)を助手代わりにし、車掌の三木(西田敏行)を使って、寝台車の乗客12人を1人ずつ尋問していく。その12人とは、身分も職業も全く違う人々。被害者・藤堂の秘書・幕内(二宮和也)、執事・益田(小林隆)、おしゃべりなマダム・羽鳥夫人(富司純子)、教会で働く呉田(八木亜希子)、轟侯爵夫人(草笛光子)、外交官の安藤伯爵(玉木宏)、安藤伯爵夫人(杏)、能登陸軍大佐(沢村一樹)、万年筆の販売員・羽佐間(池松壮亮)、博多の輸入自動車のセールスマン・保土田(藤本隆宏)、家庭教師の馬場(松嶋菜々子)、轟侯爵夫人のメード・昼出川(青木さやか)。この中に犯人は必ずいる。警察の助けは一切ない。科学捜査もなかった時代。勝呂は、容疑者たちの証言だけを頼りに、次第に真相へと近づいて行く。長い尋問が終わるころ、灰色の脳細胞を駆使し、名探偵・勝呂は、ある解答にたどり着く。それは、誰もが想像し得なかった驚くべき結論。
そして、第2夜は、三谷幸喜のオリジナル。犯人の視点で再び事件を振り返り、犯行に至るまでの経緯を丹念に描く。それは綿密な犯罪計画に裏打ちされた、驚愕の復讐の物語だった。
【Not Sponsored 記事】
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