<ジャニーズ会見>記者が見た東山紀之新社長の覚悟、井ノ原快彦の未来あるJr.への思い…“4時間超え”異例の対応
2023.09.07 19:56
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故・ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐりジャニーズ事務所が7日、都内にて会見を実施し、藤島ジュリー景子前社長、東山紀之新社長、ジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦、ジャニーズ事務所の顧問である木目田裕弁護士が出席した。集まった報道陣は約300人。4時間超えで、記者の質問に応じた。
ジャニーズ初会見 記者が見た東山紀之新社長&井ノ原快彦らの姿
会見は定刻通り14時に開始され、テレビやネットなど各局で生配信が行われた。冒頭、ジュリー氏はジャニー氏の性加害問題を初めて認めたうえで謝罪。そして新社長に就任した東山からは「年内をもって表舞台を引退」することが発表された。東山といえば、少年隊のメンバーとして活躍後、俳優として「必殺仕事人」や「刑事7人」など長きにわたって視聴者から愛される作品で座長を務めてきた。突然の“タレント引退”宣言に、ネット上では驚きの声が上がったが、東山自身も戸惑いの最中であるように見受けられた。ジャニーズ事務所に所属するアーティスト・タレントの最年長者である東山は、ジャニー氏の性加害問題について「人類史上最も愚かな事件」とし、ジャニー氏に対しても「かける言葉はない。本当だったらこの場に彼はいるべきだった」と率直に述べており、ジャニー氏に対する質問には強い眼差しとキッパリとした口調で語る姿が印象的だった。一方で、社名は変更せず「ジャニーズ事務所」を継続していく理由として「何より大事なのはこれまでタレントさんが培ってきたエネルギー、プライド。その表現のひとつでいいんじゃないかと。僕らはやっぱりファンの方に支えられていますから、今後はそういうイメージを払拭できるほど、頑張っていくべきなのかなという判断を、今はしています」と“今”を強調。今後は社名ロゴの変更並びに社名の変更も有り得ると説明。そして「大切なのは今後。しっかり考えながらこの立場でいたい」と確かな覚悟を見せていた。
また、約200人のジャニーズJr.を育成するジャニーズアイランド社長の井ノ原は、重い空気を優しく包むかのように記者に真摯に対応。東山を時折フォローする姿も見られる中で、何より最も感銘を受けたのはジャニーズJr.とそのファンへの熱い思いだった。ジャニーズJr.に向けて伝えていることとして「どんな気持ちでライブに来てくださっているのか?」「何日も前からチケットを取って、高いお金払って飛行機を取って。髪をセットしておしゃれして来てくださる」とファンについて例を挙げた上で「一からちゃんと考え直してステージに立ちましょう」と日々呼びかけているといい、ジャニーズファンのみならず、“推し”が存在する人々からも称賛の声が集まっていた。
ジュリー氏も代表取締役社長を辞任する傍ら、現在所属するタレントについて理解してほしいこととして「みんな被害があって今スターになっているわけではなく、ひとりずつのタレントが本当に努力して、そしてそれぞれの地位を勝ち取っているので、そこだけは本当に失望していただきたくないですし、誤解もしていただきたくないです。安心してこれからも応援していただきたいと心から思います」と涙ながらに主張。感極まる様子がうかがえた。
質疑応答は4時間を超え、18時過ぎにようやく終了かに思われたが、記者から質問は止まず。ジャニーズの性加害問題以外にも、メディアや他事務所の忖度問題なども議題に上がり、司会の声を遮って飛び交う質問にも、東山と井ノ原はしっかりと対応。18時12分に会見は終了した。改革したジャニーズ事務所が今後どのような対応を見せ、どのようなエンターテインメントを届けていくのか、引き続き動向を追っていきたい。
ジャニーズ性加害問題
ジャニーズ事務所は5月14日、元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモト氏がジャニー氏からの性加害を訴えていたことを受け、「当社創業者である故ジャニー喜多川による性加害問題につき、大きな失望とご不安を与えてしまい、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。ジュリー氏による動画と文書を公開した。そして26日には、書面にて「心のケア相談窓口の開設」「外部専門家による再発防止特別チームの設置」「社外取締役」の3つの対策を発表。6月12日には事務所が新たに設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」が会見を行い、その後8月29日に特別チームが調査報告書を公表。ジャニー氏のジャニーズJr.に対する性加害問題が事実だと認められたことを明らかにし、再発防止策として代表取締役社長である藤島ジュリーK.社長の辞任を提言していた。(modelpress編集部)
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