『じゃあ、あんたが作ってみろよ』だけじゃない、低視聴率でも“最後まで見るべき”秋ドラマ掘り出し名作3本
現在、各テレビ局で放送中の秋ドラマは、話題作が目白押しで多くの視聴者を楽しませている。中でも、高視聴率をキープする日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系)や、見逃し配信サービスで記録的な数字を叩き出し続ける『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)が大人気に。その他にも、不思議な魅力が楽しめる『ちょっとだけエスパー』や、ドラマシリーズの『緊急取調室』『相棒 season24』(いずれもテレビ朝日系)などが支持され、高視聴率をマークしている。
これらの話題作の他にも注目すべき作品があり、秋ドラマは豊作だといえるだろう。そこで今回は、ここまであげた高視聴率で人気のドラマ以外に見逃すべきではない作品を、すべてのドラマに目を通す筆者が厳選して3本紹介したい。
まず1本目に紹介するのは、波瑠、川栄李奈がW主演を務める『フェイクマミー』(TBS系)だ。このドラマは、ひょんなことから出会った正反対の人生を歩んできた2人の女性が、“母親なりすまし”の契約を結び名門私立小学校に娘を入学させるストーリー。波瑠が演じるのは、東大を卒業して超有名企業で順調にキャリアを築いていたが、訳あって退職し現在は無職の花村薫。川栄が演じるもう一人の主人公は、ベンチャー企業の社長でシングルマザーの元ヤン・日高茉海恵。
頭脳明晰な薫がなりすましで名門小学校を受験し、合格後に茉海恵の6歳になる娘・いろは(池村碧彩)の母親として学校行事に参加し、さまざまなトラブルに見舞われる姿がコミカルに描かれている作品だ。
このドラマの魅力は、波瑠と川栄が演じる2人の主人公の関係性にある。薫は勉強ばかりしてきたエリートで、人付き合いが得意ではない不器用な性格の持ち主。一方で、茉海恵は勉強ができないものの抜群のコミュ力と行動力を持ち、どんな困難も乗り越える強いメンタルの女性だ。それぞれのキャラに、波瑠と川栄の魅力がマッチして非常に見やすいドラマになっている。脚本のテンポ感も良く、次回も見たくなる伏線の貼り方が上手で、幅広い世代が見て楽しめるドラマだ。
そんな『フェイクマミー』だが、10月31日放送の第4話では、“母親なりすまし”が周囲にバレはじめる展開となった。さらに、正体不明だったいろはの父親が、茉海恵のライバル企業の社長・慎吾(笠松将)だったことが判明。いろはは同級生の男子と異母兄弟という衝撃的な展開となり、コミカルだった作品が急に泥沼化して視聴者の度肝を抜いた。最終回まで結末がわからない状況で、ドラマファンなら見逃せない作品だといる。2本目に紹介するのは、水上恒司が主演を務める『シナントロープ』(テレビ東京系)だ。同作には、水上の他に山田杏奈、坂東龍汰、影山優佳など注目の若手俳優が勢ぞろいしている。制作陣は、緻密な伏線と会話劇で話題を集めたアニメ『オッドタクシー』の脚本で知られる此元和津也が原作・脚本を担当。さらに、ドラマ『忘却のサチコ』(テレビ東京系)をはじめ、MVやCMのディレクションで注目される山岸聖太が監督を務めるミステリードラマとなる。
このドラマの魅力は、凝った撮影でみせる美しくおしゃれな映像と、伏線が張り巡らされた会話劇だ。ドラマの舞台は個人経営のハンバーガー店で、物語のベースはバイトたちの恋と友情を描く青春群像。しかし、店舗で不可解な強盗事件が発生してから、主人公たちは裏社会の人間たちと運命が交差しはじめる。放送を重ねるごとに伏線が回収され、徐々にストーリーの全貌が見えてくる演出もすばらしく、中毒性の高いドラマとなっている。11月3日に第5話が放送されたが、現在でもドラマが何を描いているのかは、いまいち良くわからない。見逃し配信で追いつくこともまだできるので、ドラマ好きにはおすすめの少し変わった作品となっている。
そして最後に紹介するのは、俳優の北村有起哉が主演、仲間由紀恵が共演する『小さい頃は、神様がいて』(フジテレビ系)だ。視聴率で苦戦しているが、今期の秋ドラマで大人が安心して見られる良作である。このドラマは、同局で『続・続・最後から二番目の恋』をヒットさせたばかりの岡田惠和のオリジナル脚本で、レトロマンションに住む3家族の物語を描くホームコメディー作品。ごく平凡なサラリーマンの主人公・小倉渉が、妻から離婚を切り出されることでストーリーが展開している。
渉は、仲間が演じる妻のあんから、19年前に「子どもが二十歳になったら離婚する」という約束を言い渡されていた。その約束を忘れていた渉だが、子どもが二十歳になる直前に、あんから離婚を本気で考えていることを告白され右往左往する姿が描かれている。夫婦それぞれの言い分が丁寧に描かれ、主演の2人がベテランならではの繊細な演技が光る。
『続・続・最後から二番目の恋』でみせたような軽快な会話劇を繰り広げられ、共感性の高いストーリーが魅力。かなり厳しい低視聴率となっているが、安心して大人が見られるドラマとして評価されて良い作品だ。
ここまで3作品を紹介したが、『フェイクマミー』は見逃し配信で人気があるものの、どれも視聴率で苦戦しているドラマばかり。ただし、低視聴率でもおもしろい作品は多く、見逃すのはもったいないと筆者は考える。ぜひ、食わず嫌いをしないで、興味がある作品はTVerなどの見逃し配信で追いかけることをおすすめしたい。
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