

「神⽥川」の南こうせつが歩んできた映画のような⼈⽣ ⾃分を縛るこだわりに気づかせてくれた“声”の持ち主

2024年にデビュー55周年を迎えた南こうせつ。アニバーサリーイヤーの締めくくりとして1997 年の第48 回以来、27 年ぶりに紅⽩歌合戦に出場したのも記憶に新しい。⻑きにわたって⼈々に親しまれ続ける名曲を⽣んだ、偉⼤なミュージシャン・南こうせつのこれまでを振り返る。
運命の出会いだった南こうせつと「神田川」
「貴⽅はもう忘れたかしら」という歌い出しで知られる「神⽥川」。同楽曲は南がリーダーを務めていたフォークグループ「かぐや姫」によって発表された。1973 年9 ⽉に発売されると、物悲しいフレーズと⽿に残るメロディーで瞬く間にミリオンセールスを記録。⽇本の歴史に残る名曲となった。
同楽曲には数々の逸話が残っている。レコーディング締切の⼣⽅、南の家に喜多條から電話があった。FAX もメールもない時代、⽿元でその詞をメモ⽤紙に書き留めた。なんとその最中にメロディーが降りて来て、書き終わった頃にはほぼほぼこの曲が完成していたという。偶然出会った喜多條⽒の才能と⾳楽が⽣んだ「神⽥川」。それが全盛期の美空ひばりを担当したディレクターの⽬に留まった時は、「歴史に残る名曲になる。これを出さなかったら⽇本クラウンは⼀⽣の恥をかくことになるぞ」とまで⾔わしめたという。
しかし南は、「神⽥川」の⼤ヒットを「本当に偶然なんです」とインタビューで謙虚に語っている。南は⼤ヒットした「神⽥川」に⼤いなる⾃信を持っていたわけではないというのだ。そこに、南こうせつという⼈物の⾯⽩さがある。
南は当初、神⽥川の歌詞を⾒ても「⼤丈夫かな?喜多條さん」と思っていたそう。だから同楽曲が深夜ラジオをきかっけに爆発的な反響を得たのも、⻘天の霹靂状態だった。とのちのインタビューで明かしている。⾃分たちではなく、「リスナーがヒットさせてくれたんです。」と。
「神⽥川」のように慎ましやかで、かつ⾃然体な笑顔の印象が強い南。だが彼が今の⼈間性を得るに⾄ったのは⼈に揉まれ、時代に磨かれ、⼤きな変遷を経た結果なのだ。
知らないうちに自分を縛っていた“こだわり”
そもそも南こうせつという⼈間は、意外にもこだわりの強さで知られている。かぐや姫を結成した当初の話からして、「そもそもフォークソングは“売れることが⽬的じゃない”と3⼈で誓い合って始めたバンドです。その僕らに“売れろ”だと?冗談じゃない」とレコード会社に突っぱねた。と明かしているほど。ただ宣伝費とスタジオ費を盾に取られ、仕⽅なく「会社と揉めている場合じゃない」と思い直したそうだが…。
最初に「紅⽩歌合戦」に出場の打診が来た際も、“歌詞に商標が出てくるのは問題”
と歌詞を変えるようNHKから要請された為、出場を辞退。そして「フォークはテレビでは伝えきれない」という思いからテレビ⼈気全盛期にも出演を控え「神⽥川」のヒット以降も“⾃分の信じるライブ活動中⼼の道”を進み続けた。
だが「神⽥川」以後も求められるのは、「⾚ちょうちん」「妹」といった“四畳半ソング”ばかり。かぐや姫の他のナンバーを知る⼈なら分かるのだが、同グループはそこまで暗い曲ばかりではない。⼀気にスターの座に上り詰めた南だが、何者にも縛られることなく⾃由で平和問題や環境問題を中⼼にその時の感性をステージにぶつけた。
26 歳で東京を離れ、⽥舎暮らしをする中で南の視点は次第に変わっていく。かぐや姫が解散してソロで活動し始めた頃、ライブであまり歌わなかった「神⽥川」を、40歳にして出演したテレビ番組で披露。そこで改めて⼤きな反響を得たことで、「歌わないとバチが当たる」と考え直したそう。
こだわりに縛られていたことを⾃覚した南は、周囲への感謝の念を再認識することで⾃然体になっていく。「神⽥川」のヒットもリスナーの声が発端、こだわりから解放されたきっかけもファンの声。まるで物語のような⼈⽣だ。
⽥舎暮らしをし、ライブ中⼼の⽣活を重ねていく中で、独⾃の価値観を構築していった南。アーティストとしてもありのままの⾃分を⽣きている姿がみられる。全国のj:COMエリアで視聴可能な無料チャンネル「Jテレ」でも、近く3番組に登場するという。
3月7日(金)夜7時から放送の「榊原郁恵のミュージック昭和遺産」、3月8日(土)夜9時15分からは「ふたりのビックショー 南こうせつ&石川さゆり 熱唱演歌 感動のフォーク名曲集」、さらに3月8日夜11時からは昭和ラジオ界のレジェンド・鶴光師匠と共演する「笑福亭鶴光のオールナイトニッポンTV」に出演。音楽に関する逸話はもちろん、バラエティーの色が強いエピソードトークも聞けることだろう。
ちなみに南といえば、ライブのMC が⻑いなど話好きでも有名。ありのままを⽣き独⾃の視点を持つ南の話は、知らず知らずのうちに“こだわりでがんじがらめ”になっている⼈に響くはずだ。
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