八代亜紀さん「言葉が伝わるように」、デビュー50周年を記念したアニバーサリーライブを無料初放送 松崎しげるもゲスト出演
歌手の八代亜紀さんのデビュー50周年を記念したアニバーサリーライブが、BS松竹東急(全番組無料放送・BS260ch)にて1月3日(金)夜6時15分より初放送。本記事では、松崎しげるをゲストに迎えた同ライブの内容と見どころを紹介していく。
デビュー50周年を記念して開催した無観客ライブ
数々のヒット曲をリリースし、心温まる歌声で多くの人を魅了してきた演歌歌手・八代亜紀さん。熊本県出身の八代さんは、歌手を夢見て上京し、銀座のクラブで歌手としてのキャリアをスタート。その後同じクラブの歌手・五木ひろしの紹介でデビューし、全日本歌謡選手権を10週連続で勝ち抜いて注目を集めた。1973年リリースの「なみだ恋」を皮切りに、1979年の「舟唄」、1980年の「雨の慕情」が大ヒットし、八代さんの代表曲となる。
また歌手としてだけではなく、大の猫好きとして保護猫活動や絵画の制作にも精力的に取り組んできた八代さん。バラエティ番組などでも活躍し、2023年12月30日に73年間の生涯に幕を下ろした。その後も楽曲は色褪せず、多くの人に愛され続けている。
今回BS松竹東急で放送するのは、そんな八代さんが2020年に芸能活動50周年を迎えたことを記念して実施したライブ「デビュー50周年 とどけ!心の歌 八代亜紀Anniversary Live」。当時、全国各地での記念ステージを用意していた八代さんだが、新型コロナウイルスの感染拡大により断念。しかし常にファンとのふれあいを大切にする八代さんは無観客でのライブ開催を決意。同じくデビュー50周年を迎えた歌手の松崎しげるをゲストに迎え、歌の力で多くの人を慰め勇気を奮い立たせるために収録したライブとなっている。
名曲とともに松崎しげるとトークショーを繰り広げる
厳かな雰囲気の中、しっとりとしたピアノ演奏でヒット曲「素敵なあなた」からスタートを切った同ライブ。冒頭からゲストの松崎が登場し、2人でしっとりとしたバラードを繰り広げると、オーケストラバンドの演奏に乗せて軽快なリズムを刻む。
曲が終わると、八代さんと松崎によるミニトークショーもおこなわれた。自由が丘に35年住んでいるという八代さんは、自由が丘の文化芸術大使としても活動しているという。子供たちを集めて絵画教室を開いたり、駅前でのスペシャルライブを開催したり、自由が丘駅の一日駅長を務めたりと、一つ一つの活動について思い出を語る八代さん。またコロナの自粛期間について、八代さんは水彩や色鉛筆などを用意して絵を描くことに集中したり、YouTubeのチャンネルを開設したことを報告。“この期間だからこそ新しいチャレンジができた”と松崎とともに振り返った。
トークショー後には、八代さんが第10回全日本有線放送大賞で特別賞を受賞した19枚目のシングル「おんな港町」、そして「もう一度逢いたい」をパワフルな歌声と力強い表情で披露。その後登場した松崎が、“歌うときに何を大切にしているか”を八代さんに尋ねると、「言葉が伝わるように」と即答。メロディももちろん、言葉も大切にしてきたからこそ、彼女の歌唱には胸を打たれるものがある。
その後は松崎が「愛のメモリー」の英語バージョンと、人々に元気と前向きな気持ちを与える応援歌「愛のボラーレ」や「スタートライン~新しい風」を熱唱。客席の熱狂を想像させる迫力あるパフォーマンスは圧巻だ。
代表曲「雨の慕情」「舟唄」を情感たっぷりに歌い上げる八代さん
再び八代さんが登場すると、1973年に発売された4枚目のシングルで、累計120万枚のヒットを記録した「なみだ恋」や、1977年発売の日本レコード大賞最優秀歌唱賞に輝いた「愛の終着駅」を情感たっぷりに、そして艶やかに歌い上げていく。
曲終了後は八代さんの50年間を振り返るトークコーナーが開催された。実はデビュー当初は曲が売れず、自身で全国をまわりキャンペーンを行ったという八代さん。その後全日本歌謡選手権で注目を浴びることになるが、その頃から“トラック野郎”の追っかけが始まったそうだ。八代さんと言えばトラック運転手のファンが多いことでも有名で、彼らから“八代亜紀は自分たちが守る”と応援してもらったそう。
八代さんは、そんなファンや自身を支えてくれた作詞家、作曲家への感謝、そしてコロナ禍で苦しむ人たちへの応援歌として、50周年アニバーサリーソング「明日に生きる愛の歌」を晴れやかな表情で披露した。続いて、1980年に発売された八代さんの代表曲「雨の慕情」も披露。そして“皆さんの心を少しでも力づけられたら”と告げ、第21回レコード大賞金賞に輝いた「舟唄」を熱唱した。
最後には松崎も登場し、「(八代さんと)一緒にステージができるのは嬉しいこと」と感想を述べる。八代さんも「皆さんに寄り添って頑張るから、一緒に乗り切って頑張るの。よろしくね」と視聴者に優しく語りかけた。そしてラストナンバーとなる「また逢う日まで」をデュエット。お互いに目を合わせながら笑顔を見せる八代さんと松崎の息ぴったりなパフォーマンスで、同ライブは幕を閉じた。
コロナ禍ということで、さまざまな制限がかかっていた当時。八代さんと松崎の“音楽の力で少しでも世の中を明るく照らしたい”という強い想いが終始伝わってくる感動的なライブとなっている。
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