22/7(ナナニジ) 写真提供:ソニー・ミュージックレーベルズ

22/7が「魔法学園」を舞台に歌&芝居のライブを開催「アイドルという存在そのものが魔法」

2024.07.31 18:11
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秋元康×Sony Music ×ANIPLEXがタッグを組んだ声優アイドルプロジェクト22/7(通称:ナナニジ)が、7月24日(水)、東京のヒューリックホール東京で、「22/7 Summer Live 2024 『Magic School Days 〜月と地球のフィルハーモニー〜』」を開催した。ライブのコンセプトは「魔法学園」。歌あり芝居ありのナナニジらしい新たな試みとなった。今回は、3日間にわたって開催された『Magic School Days -Act1-』のうち、生配信も行われた最終日の模様をレポートする。

まずは、オープニング。魔法学園への案内状を持ち、閉館した映画館へと迷い込んだ制服姿のナナニジメンバー。客席側から登場してくるメンバーもいたため、ファンの緊張感が高まる中、『謎の力』でライブはスタート。まさに、『Magic School Days』の幕開けに相応しい1曲。緊張感から解放されたファンからのコールやメンバーの名前を呼ぶ声が会場内に響き渡り、10色のペンライトで埋め尽くされた景色が広がっていく。

続いてのシーンは入学式。校長先生(天の声)がメンバーを5人ずつ、ムーン組とアース組とに振り分けると、両チームが競い合いながら、学園生活を通して魔法を学んでいくというストーリーが始まった。入学式を終えるとムーン組は黄色のマントを、アース組は緑のマントを羽織って、『君とどれくらい会わずにいられるか?』を披露。

落ちサビで魔法の杖を取り出してパフォーマンスすると、「タ行の魔力」を歌った『タチツテトパワー』へと続く。アッパーなライブ人気曲ということもあり、振りやコールで会場に最初の一体感が生まれた。

その後も両チームのバトルという形でライブが続いていくのだが、校長先生から「期末試験で負けた方のクラスを退学処分とする」と告げられると、バトルはさらにヒートアップし、暴露合戦へ。この暴露合戦、実は3日間毎日アドリブで行われていたようで、待ってました!とばかりにファンからも拍手と笑い声が上がった。

まず、アース組の天城サリーがムーン組の椎名桜月に対して、「言いにくいことをいつも私に代わりに言わせる」とクレームを入れると椎名も反撃。天城が1日中キュウリを食べていることを暴露して会場を沸かせた。その後も暴露合戦が繰り広げられる中、チャイムが鳴ると次のブロックへ。

続くブロックでは、ミディアムで聴かせる楽曲を中心に3曲披露。魔法学園に通う生徒達の心の中の葛藤や気持ちの揺れ動きを表現したエモーショナルなブロックに。まず、『とんぼの気持ち』が夕焼けのような照明で始まり、『僕は存在していなかった』では白と青へと切り変わり、さらに『何もしてあげられない』では赤と紫の光の中でパフォーマンス。

魔法使いの母の背中を追うムーン組の河瀬詩の心情、そして、自信家に見えるが実は闇を抱えているアース組の天城の心情が対比のように描かれるシーンも。照明の演出も印象的だったが、ペンライトを振りながらもじっと聴き入っているファンの姿もとても印象的だった。

そして、入学式から3か月を経て、いよいよ期末試験当日を迎える。椎名が「(魔法を信じることができるようになった)今なら、空だって飛べるかもしれない」と語ると、『空を飛んでみよう』で試験がスタートする。手を大きく振る振りや手を高く掲げる振り、力強い曲調と連続するサビの転調が特徴的で、「自分を信じるチャンスを与えろ!」、「強くなる」、「見えない力があるかもしれない」といった前向きな歌詞が心に訴えかけてくる1曲だ。

すると、ここでチャイムが鳴り、「日替わり試験」と題したパートに突入。この日は呪文学の試験ということでラップバトルが展開され、ムーン組代表の河瀬とアース組代表の天城が戦うことに。2人の本格的なラップにファンも熱い視線とエールを送る。

ファンが河瀬のメンバーカラーであるスカイブルーと天城のメンバーカラーのレモンイエローのペンライトでジャッジしたのだが、会場内は2色が絶妙に混ざり合う結果となった。最終的には、校長先生のジャッジでムーン組が勝利を収める形に。

続いて、メンバーが魔法学園の地下ダンジョンへと迷い込むと、『地下鉄抵抗主義』から後半戦がスタート。「レジスタンスよ 闘いの時だ」という歌詞とファンのコールがバトルを盛り上げていく。この曲ではアース組が勝利。劣勢となったムーン組だったが、それまで楽しい学園生活が送れればそれで良いと語っていた望月りのが「絶対に負けたくない。だって、今は魔法に恋しているから」と語ると、『just here and now』へ。

しかし、この曲でもアース組が勝利。天城が「あんた達は勝てない。これは決まった未来なの」と吐き捨てると、河瀬は強い眼差しで「そんなことない、未来は私達が決める」と答え、『神様だって決められない』に。

曲の随所に元々散りばめられているセリフが、まるで、このストーリーのために書かれたセリフかのように響いていく。それほど曲とストーリーとがリンクしたドラマチックなブロックとなり、この3曲は後半戦の大きなハイライトとなった。そして、ここでムーン組が逆転勝利し、完璧主義の天城が初めて弱音を見せる。

いよいよ最終審査となる楽曲『覚醒』へ。会場のファンも推しがいる方のチームを勝たせようと、応援のコールとクラップにも力が入ってゆく。曲中に何度も登場する「走り出そう」という歌詞の通り、必死に走る様を表現した振りやダンスを続けて、最後の河瀬の「それでもやらなきゃ負けだ」というセリフが響き渡ると、試験はすべて終了した。

そして、戦いを見守って来た校長先生からは「勝者は全員」との総合結果が告げられる。すると、メンバー全員が安堵。戦いを終えた両チームの間には友情が芽生え、『君はMoon』へと続いていく。ムーン組とアース組のメンバーがペアになって、「君はMoon、僕はEarth」と一緒に歌うシーンは特に心に残ったのではないだろうか。

そして、校長先生が「最後に君達を見守ってくれている人々に、特別な魔法をかけようじゃないか」と語りかけると、メンバー全員がペンライトを持って、『世界中で歌おうぜ』を披露。ペンライトだけでなく、会場の床の揺れを感じるほどの盛り上がりに。そして、「審査の続きは、また夏休みの合宿で。続きは8月」と告げられると、会場のファンはさらに歓喜。『Magic School Days -Act2-』への期待値が高まるエンディングとなった。

メンバーがステージを去ると、すぐさまアンコールを求めるナナニジコールが沸き起こる。そして、コールを受けて新衣装で登場したメンバーが披露したのは、新曲『YESとNOの間に』。10人全員が横一列に並んでユニゾンで歌う落ちサビを経て、最後にそれぞれが思い思いのポーズを決めると、拍手と歓声が上がった。

ここで改めて、1人ずつ自己紹介しながらライブの感想を語ったのだが、最後に挨拶した麻丘真央が、稽古に入る前に脚本家から言われたという「アイドルという存在そのものが魔法」という言葉を紹介すると、会場中が納得したような温かい空気に。さらに、『YESとNOの間に』が13枚目のシングルとして、10月30日にCDリリースされることも発表されて、ライブは全て終了した。

『Magic School Days -Act1-』は、他のグループアイドルにはないナナニジだからこそ…といった魅力溢れるスペシャルなライブとなった。芝居と組み合わさることで、さらに際立つナナニジの楽曲の力強さを再認識したファンも多かったのではないだろうか。

8月にはこの続編とも言える『Magic School Days -Act2-』が控えている。現体制の先輩・後輩メンバーの関係性やバランス、歌・ダンス・パフォーマンスの完成度の高さが感じられるナナニジ現時点での集大成。是非とも夏の終わりに体感してみて欲しい。会場で味わえば、この上ない一体感と多幸感を味わうことができるだろう。

※写真提供:ソニー・ミュージックレーベルズ

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