

『ブギウギ』初対面から15年、スズ子はなぜキヌ(中越典子)を”母”と認めたのか?
現在放送中のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』(総合・月曜~土曜8時ほか)。第23週「マミーのマミーや」では、スズ子(趣里)が生みの母・キヌ(中越典子)と15年ぶりの再会を果たした。この時スズ子は、キヌの存在を愛子(小野美音)に「愛子のおばあちゃんや」と説明。スズ子は15年経ち、なぜキヌを”母”と認めたのか、スズ子の心情の変化に寄り添ってみたい。
スズ子は第5週「ワテ、歌うで!」で、ツヤ(水川あさみ)と梅吉(柳葉敏郎)の故郷である香川を訪れる。そこで叔母・タカから、自分が花田家と血縁がないことを知らされる。これまで自分が梅吉とツヤの本当の子ではないなど疑ったこともなかったスズ子は、取り乱し、一人実母・キヌが住む家に向かった。
当時スズ子は、自分の目の前で赤子を抱くキヌを、自分の母だとは認められなかった。というよりも、スズ子にはキヌとの記憶は一切なく、単純に母親だと認識できなかったという方が近いだろうか。それでも、赤子に「れんげ摘もか、たんぽぽ摘もか」と聞き覚えのある子守歌を歌うキヌを見て、うっすらと「あぁ、この人は自分を生んだ人なのだ」と思ったに違いない。
それ以来、スズ子とキヌは会うことはなかった。そしてスズ子はツヤと梅吉に、香川で自分の出生の真実を知ってしまったことを話さなかった。ツヤが「スズ子をキヌに会わせたらスズ子が離れていくかもしれない」と感じていたように、スズ子も「事実を口にしたら、ツヤや梅吉、六郎とのつながりが薄れてしまうかもしれない」と不安に思っていたのだろう。
ツヤと梅吉が示してきたように、心でつながって家族になることはできる。だが、この世にはどうしても血筋に抗えない場面や、血のつながりを気にしてしまう瞬間がある。スズ子にもそんな瞬間はきっと何度もあり、その度にツヤと梅吉に罪悪感を抱いていたのかもしれない。
そんなスズ子は上京後、知らず知らずのうちに、心でつながった家族を作っていった。本当の家族のように信頼し合った小夜、歌手とマネージャーの枠を超えて支えてくれた山下、そして今のスズ子を一番近くで支えてくれている大野。誰一人として血縁はないが、心から大切に思える人たちと出会えたのだ。
愛助との出会いもスズ子の人生に大きな意味をもたらせてくれた。夫婦・恋人と言えども、言ってしまえば一番距離の近い”他人”であり、血のつながりはない。それでも二人は家族になれた。そして、血のつながらない愛助と同じくらい大切な、血のつながった娘・愛子に出会えた。
スズ子はここでようやく、血のつながりと心のつながりには優劣がなく、その時に自分が「大切にしたい」と思うことができれば、それが家族なのだと、実感したはずだ。
この人と自分は”血”でつながっているのだと、ただ事実を事実として受け入れる。決して母親面をせず「スズ子さん」と自分を呼ぶキヌを、スズ子はやっと母にしてあげることができた。
大切な我が子と離れる苦しみ、苦しいと言いながらも離れるという選択をした後ろめたさ…そんな感情を経験したから今だからこそ、スズ子はキヌのことを母として認め、自分はキヌの子なのだと認められたのだろう。
それはただ時間が解決してくれたのではなく、スズ子がこれまでの人生で、血のつながりに関わらず自分を家族と認めてくれる人に出会えたからだ。誰かの子であり、妻であり、親になることが、どれほど喜ばしく尊いことなのか。家族と毎日顔を合わせられることが、どれだけ幸せであることか。スズ子は自分の身をもって痛いほど感じてきた。
これまで物語を通して描かれてきた”血のつながらない家族との心のつながり”は、”血はつながっているが心をつなげられなかった家族”であるキヌへと続く大きな伏線だったのかもしれない。スズ子はやっとキヌという終着点にたどり着き、心をつなげられたのだ。
菊三郎、ツヤ、六郎、愛助、トミ、梅吉を亡くしたスズ子だが、まだ確かな家族の輪がもう一つある。近くにいても遠くにいても、その事実は変わらない。スズ子がそのことに気づき、キヌに歩み寄ったあの瞬間は、今後も語り継がれる”母娘”の名シーンになったことだろう。
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