山田蒼士朗&内田紅多からなる「人間横丁」(プロダクション人力舎公式Xより)

今“男女の笑い”がアツい! 2024年さらにブレイクしそうな男女お笑いコンビ4選

2024.01.01 12:03
提供:ENTAME next

ここ数年、お笑い界で男女コンビの活躍が目立ってきている。2017年あたりからブレイクした「にゃんこスター」を始め、「蛙亭」「ゆにばーす」「ラランド」「パーパー」などなど……。また今後開花しそうな“ネクストブレイク”の男女コンビも、数多く控えているようだ。

例えばプロダクション人力舎所属の「人間横丁」は、独特の空気感をまとった山田蒼士朗と内田紅多の2人による漫才コンビ。2022年には『ゴッドタン』(テレビ東京系)で「この若手知ってんのか!? こいつは天才だ部門」第1位に選ばれ、一躍注目を浴びた。

基本的にボケの内田がおっとりとした口調で突拍子もないことを言い出し、山田が脱力系のツッコミを入れる形でネタが進行していくのだが、ここで注目したいのが2人の表情。終始ニコニコしていてなんだかとても楽しそうなのだ。「人間横丁です!」と名乗る際に、必ず2人で顔を見合わせるところも見ていてほっこりする。

これまで世に出てきた男女コンビといえば、相手を異性としてイジったり、イジられたりすることで笑いをとる芸風が多かった印象。しかし「人間横丁」の場合は性別の違いを意識させるような場面がほとんどなく、トゲトゲとした男女間の小競り合いなども縁がない。ある意味、男女コンビという括りで紹介することすらためらわれるほどだ。

その武器はあくまでシュールな言動や、浮世離れしたキャラクター性などにあり、まるでマンガのような世界観を作り上げている。“安心して笑える漫才”として、これからも幅広いファン層を開拓していくだろう。

ちなみにボケ担当の内田はかなり多趣味のようで、ゲームや漫画、ロリータファッションなどが好きなのだとか。今時の芸人はYouTubeなどでバズるパターンも多いので、ひょっとすると賞レース以外で人気が爆発する可能性もあるかもしれない。

またライジング・アップ所属のお笑いコンビ「ワンドール」は、人形のような無表情でひたすらボケを重ねるゆきんこと、常識人っぽいツッコミの相模将が作り出す不思議な温度差が個性的な男女コンビだ。とにかくゆきんこのキャラが強烈で、自身のYouTubeチャンネルに投稿している動画などでもほとんど無表情。もっとバラエティ番組への出演が増えたら、ポスト鳥居みゆきの座でも狙えそうな勢いだ。

他方で、男女コンビに向けられる偏見や色眼鏡を逆手に取り、「男女の関係」を積極的にネタにしようとする芸人も存在する。マセキ芸能社に所属する「ニッキューナナ」は、まさにその代表格と言える注目コンビだ。

峯シンジとこっちゃん選手の2人によるコントが主な活動で、お互いに「男であること」「女であること」を徹底的にネタにしていく。そのハマリ方は尋常ではなく、まるで人生を賭けて「“男女”というお題のコント」を演じているようにすら見えてしまう。

「シモネタGP2021」(ABEMA)で準優勝に輝いたこともあり、コント中には下ネタやセクハラネタが嵐のように飛び交う。さらにボディタッチにすらためらいがなく、令和とは思えないような芸風と言えるだろう。といっても、笑いのセンスはしっかり現代に合わせてチューニングされており、「そう来たか!」と言ってしまいそうになる独創的な角度のネタを披露してくれる。

YouTubeでの活動が強く、12月14日時点でチャンネル登録者数は約43.7万人。今のところ「めっちゃ性欲強いやつの部屋」というコントを収録した動画がもっとも再生数が多いようで、約379万回を記録している。コンプラの時代だからこそ、下ネタに特化した“反時代的コンビ”が求められているのかもしれない。

最後は、吉本興業のお笑いコンビ「たまゆら学園」。ちょっと冴えない雰囲気の植木おでんと容姿端麗な“わたあめりな”による異色のコンビで、「妄想では付き合ってるカップルチャンネル」という体で開設されたYouTubeチャンネルでの活躍で話題を呼んでいる。

絶妙にセクハラのラインに触れない程度のアプローチを繰り返す植木おでんと、嫌悪感をむき出しにしてそれを拒絶するわたあめりなの距離が独特で、トムとジェリーさながらの安定感を漂わせている。地上波ではクレームが殺到しそうな企画の動画も多く、現在のチャンネル登録者数は35万人を突破済みだ。

さまざまな男女コンビが花開きつつある現在のお笑い界。ちなみに「蛙亭」の中野周平は、「ニューヨーク」のYouTubeチャンネルに投稿された「ニューヨーク×蛙亭 30分ノーカットトーク」のなかで、男女コンビの意外な実情を明かしたことがある。吉本興業の養成所であるNSC大阪校では、ある世代まで男女コンビが禁止されていたというのだ。

価値観の移り変わりによるものなのか、今はお笑いも“多様化”が進んでいる時代。男女カップルのさらなる躍進に期待せざるを得ない。

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