提供:ママスタセレクト

謎解きクリエイター・松丸亮吾さんインタビュー!「考えることが好き」になるために親ができることは?

2025.03.16 10:25
レゴランド3-1第1回から読む。
前回からの続き。人気謎解きクリエイターとして、多くのメディアやイベントで活躍されている松丸亮吾さん。今回親子で夢中になれるおすすめ施設として紹介した「レゴランド®・ディスカバリー・センター東京」で行われている「謎解きチャレンジイベント」でも、監修を務めています。

謎解きを通して「考えることの楽しさ」を伝え続ける松丸さんに、ママスタセレクトが特別インタビューを行いました。

試行錯誤して生み出す楽しさは、レゴ®も謎解きも同じ


──今回レゴランド®とのコラボということですが、松丸さんご自身が幼少期にレゴ®から影響を受けた経験、今の仕事に繋がっている学びなどはありますか?
レゴランド3-2松丸亮吾さん(以下、松丸さん):学校の勉強とか、いわゆる塾のような頭を使う習い事に関しては、答えがあって、問題を解く方法を学ぶみたいなことが多いと思うんです。でも、レゴ®ブロックは答えがないし、「自分のオリジナルでゼロから生み出せる」というところが僕自身すごく勉強になりましたね。

そういう意味でいうと、謎解きを作ることはレゴ®と通じるものが多いかもしれません。実は謎解きの作り方や問題にも、正解はないんですよ。その作り方に明確な正しさはないので、本当に自分がやりたいように、自分が叶えたいところに向かっていろいろな困難を突破していく、自分で試行錯誤する……そういったところはレゴ®から学んだなと思います。

最初から答えを出さず、「まずやってみよう」という姿勢



ー幼少期のレゴ®体験と謎解き、実は深い結びつきがあったんですね。今の仕事でいうと、具体的にどのあたりに活かされていると感じますか?
レゴランド3-3松丸さん:クリエイティブな仕事なのでアイディア出しを行う会議をよくするのですが、最初から答えを出そうとせず、意見を出し合いながら周囲とじっくり話し合えるところですかね。
僕が代表を務めるRIDDLERの社員も、みんな小さいときに何かつくる体験をしている人たちが多くて……。「わからないけど、まずやってみよう!」という感覚は、幼少期につくる体験をしたかどうかが大きいような気がしますね。

つくるという体験をしないまま大人になると、答えがないものに対してどう向き合い行動すべきか、ためらってしまう場面が多くなると思うんです。答えが出なくてもまず挑戦してみようという前向きな姿勢は、過去の体験が活かされている気がします。

楽しみながら想像力を極限まで高められる


ー今回の「謎解きチャレンジイベント」も、子どもにとって貴重な経験になると思うのですが、最大の魅力と親子で楽しむコツを教えてください
レゴランド3-4松丸さん:レゴ®ブロックには2つの想像力が存在していると思っています。1つ目が作ること、2つ目が頭の中でイメージすること。この2つの想像力って、実は謎解きでもかなり親和性が高いんです。

今回の「謎解きチャレンジイベント」は瞬間的なひらめきだったり、答えをイメージしたり、垂直に答えを出すんじゃなくて、さまざまな角度から考えることが可能です。そこをフル活用して、子ども自身がイメージする力を究極まで高められるところが最大の魅力だなと思っています。
あとは、勉強っぽく楽しむんじゃなくて、「謎解きを使うことでより楽しく学べる」というのも良い面ですよね。

親子で楽しむコツでいうと、もし親御さんが気づいても、あるいはお子さんが気づいた場合でもすぐ答えを言わず、お互いがわかるまで秘密にしておくと、よりコミュニケーションを取って楽しめるんじゃないかなと思っています。

「バツをマルに変える」これこそが最大の学び



ー頭を使って考えることが楽しい、好きだと子どもに感じてもらえる体験をさせたい親は多いと思います。「考えることを好きになってもらう」ためのきっかけとして、親の立場で子どもにできることはありますか?
レゴランド3-5松丸さん:まずは、とにかく強制をしないこと。失敗をプラスに変えられるような成功体験を、なるべく多く積ませてあげることが大事かなと思います。例えば学校の勉強とかを例に出すと、「バツが悪いことでマルがたくさんあるというのは良いこと、バツをとるのはよくないこと」だと子どもが認識してしまうと、間違えること自体が怖くなっちゃうんですよね。

なのでなるべく「バツになったとしても、これをマルに変えることが大事なんだよ」、「決して悪いことじゃない」と教えるのが大切だと思います。バツだったものがマルに変わる瞬間が、何より大きな学びになると思うんです。

まさに「勉強というのは、バツをマルに変えることだ」というのが親の格言でして……。それが今でも自分の中で、一番心に残っている言葉です。
親御さんには「バツがつくのを恐れないで挑戦しよう」という姿勢でぜひ、お子さんと接してほしいですね。

親から褒められ承認されることは、子どもにとって最高の成功体験


ー最後に、この記事を読んでいるママスタセレクト読者にメッセージをいただけますと幸いです
レゴランド3-6松丸さん:「考えることを楽しんでほしい」という思いで謎解きを作っているので、謎が解けなかったからといって、別にそれが悪いことだとは思わないでほしいです。ヒントを見たとしても自分で発見する瞬間や、考えた先にある答えに自分でたどり着くという体験は、かけがえのないものです。そこを大事にしてもらいたいなと思っています。

なので親御さんにはぜひ、できるだけお子さんをたくさん褒めてあげてほしいです。
一番作りやすい成功体験というのは、母親や父親から褒められ、承認してもらえることなので。子どもが頑張ったときに、「そんなのできて当然じゃん」となるんじゃなくて、ちゃんといっぱい褒めてあげて、親子の絆をさらに深めてもらえたら嬉しいです。

――――
(取材後記)

松丸さんは「謎解きチャレンジイベント」を楽しむコツだけでなく、ご自身が幼少期にレゴから影響を受けた体験や、ご両親からの教えなどを交え、子育てに対するアドバイスを終始丁寧に語ってくれました。

「考えることを楽しんでほしい」という、まっすぐな思いが込められているからこそ、松丸さんが生み出す謎解きは常に多くの方を魅了する力があるのだと感じます。

松丸さんが監修、RIDDLER(株)が考案する「謎解きチャレンジイベント」は、「考えることが楽しい、好き」と子どもが感じられるきっかけになるかもしれません。ぜひ興味がある方は、親子で足を運んでみてくださいね。

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取材、文・編集部

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