TikTok発新世代アーティスト・Яu-aとは? 新曲「BLACK DOLL」で伝えたい“ルッキズム”がもたらすリアル
2025.05.19 18:15
5月14日にデジタルシングル「BLACK DOLL」をリリースしたアーティスト・Яu-a(ルウア)。「摂食障害」「身体醜形恐怖症」と踏み込んだテーマとなっている本作品は、容姿を商売とする女性を主人公とし、現代の問題をストレートに歌う。自身の経験からこのテーマにたどり着いたという彼女が、この曲に込めた思いとはー。
Z世代に支持されるЯu-aとは?
Яu-aは2023年に音楽活動を開始し、翌年には「ネオンサイン」「お前の彼氏寝取ってやったの。」で連続SNSバイラルヒットを記録。活動から1年足らずでSpotify Daily Viral ChartのTop3、TikTok音楽チャートにチャートインするなど若年層を中心に支持を集めるアーティスト。高いSNSセルフプロモーションスキルも持ち合わせ、再生回数300万近くに達する動画も。Яu-a自ら楽曲の選定や歌詞、コンテンツ制作を手掛け、恋愛や自身の人生をテーマに率直な思いを歌詞に込めている。さらに言葉の裏や伏線を仕掛け、リスナーに様々な解釈をしてもらえるような歌詞を作り、多くの女性から反響を得ている。
Яu-a「次もバズらせなきゃ」連続ヒットの焦り
― 「BLACK DOLL」リリースおめでとうございます!まずは、Яu-aさんご自身のことをお聞きしたいのですが、2023年にアーティスト活動を本格的に行い、音楽の道に進んだきっかけを教えてください。幼い頃から、自立したシンガーソングライターの女性が頭の中にいたんです。アーティストになりたいという気持ちはありましたが、内気で周りと馴染めない自分とは正反対の存在だなと感じていたので、自分はアーティストになれないだろうなと諦めていました。ですが、当時付き合っていた人にふられたことを機に、長年抑えていた感情が溢れ出し、吹っ切れたことでアーティストの道に進もうと決めました。
― 音楽活動以前から、Яu-aさんの中にはアーティストとしての潜在的な意識があったのですね。活動から1年足らずで「ネオンサイン」「お前の彼氏寝取ってやったの。」が連続してSNSバイラルヒットを記録しましたが、このヒットは予測されていましたか?
「ネオンサイン」は元々16歳の頃に書いていたものを改めて形にしたので、特に予測していませんでしたが、「お前の彼氏寝取ってやったの。」は、ヒットさせることを目指して制作しました。TikTokでリップシンクの動画を投稿している地雷系やギャルの子たちに口パクしてもらいたいなと思って。
― Яu-aさん流のSNSのリサーチ方法はありますか?
そうですね。SNSのコメント欄は、様々な人が正直に書く批判や意見を目にできるので、そこから楽曲制作のヒントを得ることも多いです。
― 動画ではなく、コメント欄を見ているんですね。Яu-aさんは“型にはまらない独自の世界”でジャンル問わず楽曲を制作されているとのことですが、楽曲が生まれる過程で大切にしていることを教えてください。
ビートを聴いた時に、どういう情景が浮かんでくるか、どういう色なのかを意識して、第一印象を大切にしています。楽曲のアイディアは散歩中に生まれることが多く、そこで得たアイディアをもとに、家に帰って制作に取り掛かります。
― 楽曲リリースのスパンはかなり短いですが、意識的に行っているのでしょうか?
正直なところ、焦ってリリースしていました。作りたいから作るというより、チャンスを逃さないように、忘れられないようにと急いで制作していましたね。特に連続でヒットしていた時は、「次もバズらせなきゃ」という気持ちが強かったです。今は自分のペースで制作できています。
― ジャケットのアートワークもЯu-aさんのこだわりが詰まっているのでしょうか?"独自の世界観"が感じられる個性的なものになっていますよね。
イメージや色合いは自分で決めて、あとはイラストレーターさんに楽曲を聴いていただいて、その方のインスピレーションにお任せしています。私の音楽の世界観にはアニメのようなイラストが合うのかなと思い、イラストをベースにしたものが多いです。
Яu-a「身体醜形恐怖症」をテーマに歌い上げた「BLACK DOLL」
― 5月14日にリリースした「BLACK DOLL」は「摂食障害」「身体醜形恐怖症」がテーマに。Яu-aさんご自身の経験から生まれたとのことですが、改めてこのテーマにたどり着いた理由を教えてください。現代社会における美の基準はものすごく狭く、人形のように細いことが美しいとされる風潮があるなと感じています。SNSを開けばそういった理想的な容姿を持つ方が目に入ってくるので、その結果自分の生まれ持った容姿と比べてネガティブな感情を抱えてしまう方が多いのかなと思っています。
私自身、過去に自分の容姿が原因で日常生活が困難になったり、今思えば明らかに痩せていた時期に「太っている」と思い込んで苦しんだ時期があります。そういった経験から、今のルッキズムに対して何か言えることがあるのではないか、楽曲を通して表現できるのではないかと考え、このテーマにたどり着きました。
― この楽曲をリリースすることに、ためらいや怖さのような感情はありましたか?
私は容姿が原因で失ってしまったものがたくさんあるのでその時の苦しみや、同じような思いをしている人たちに届けたいという気持ちのほうが強かったです。
― では、そんな「BLACK DOLL」で、キーとなっている歌詞を教えてください。
1番のサビは「ミニスカとハイヒールとメイクで私たちは何にでもなれるよ」という前向きなメッセージを込めたんですけど、2番のサビは「痛みも苦しさもまだ足りないの」と、美に取り憑かれて狂っていく様子を描きました。ラストのサビは、「本当の鏡をお願い返して」「壊れるくらいかわいくなりたいの」と、本当の自分を見失っている心情を表現しました。楽曲全体を通して、壊れていく過程を描いています。
― Яu-aさん自身の過去の経験を振り返りながら、リリックを書いたのでしょうか?
実際に過去のことを思い出して書いたりもしましたが、私の好きな映画と重なる部分がたくさんあったので、その映画を参考に、モデルやアイドルといった見た目を仕事にしている方をイメージして制作しました。
― タイトル「BLACK DOLL」にはどんな思いが込められていますか?
表面的な印象は可愛らしくキラキラしていても、心の中は黒く淀んでいる、という意味を込めて「BLACK DOLL」と名付けました。なので、ミュージックビデオはあえてピンクを基調としたキラキラした世界観にしているんです。
― ミュージックビデオのЯu-aさんの姿も印象的でしたが、撮影はいかがでしたか?
「人形感」を出すことに苦労しました。無機質な美しさや、感情が表に出せないような雰囲気を表現したかったのですが、難しかったです。
Яu-aの夢を叶える秘訣
― 今まさに自分に自信が持てなかったり、容姿で悩まれている方がたくさんいると思います。Яu-aさんからそういった方にどんな言葉を届けたいですか?「容姿よりも中身が大切」などといった言葉に、この先何度も裏切られることがあるかもしれません。ですが、つらくても苦しくても、「自分を変えたい」と思える自分を誇りに思ってほしいです。
そして、私は純粋にメイクやおしゃれが楽しめるようになったり、美味しいご飯が食べられる幸せを取り戻せたので、この悩みを抱えている方には希望を失わずに頑張ってほしいと伝えたいです。
― では最後に、夢を追いかけているモデルプレス読者へ向けて、Яu-aさんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。
とりあえず「好き」という気持ちだけで行動してみることです。好きだと思えることは、どんどん挑戦してほしいですし、努力が報われる可能性はあると思うので、諦めないでください。でも、時には諦めることも大事だと思います。私もとりあえずいろんなことに挑戦してみて、「諦めることも素敵なこと」だと思いながら、日々夢を叶えるために頑張っています。
― Яu-aさんの想いが伝わりました!素敵なお話ありがとうございました。
内に秘めた強い思いと、それを表現する音楽への真摯な姿勢が伝わってきた今回のインタビュー。緊張した面持ちながらも、一つ一つの質問に丁寧に、そして率直に答えてくれたЯu-aの言葉は、多くの人々に響くのではないか。Яu-aの音楽は、これからも聴く人の心に寄り添い、共感を生みだすだろう。(modelpress編集部)[PR]提供元:ワーナーミュージック・ジャパン
撮影:藤田亜弓
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