大島優子、11年ぶり日曜劇場で感じた不安 “尻を叩かれたような気持ちに"なった瞬間明かす【「アンチヒーロー」インタビュー】
2024.06.11 12:00
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俳優の長谷川博己が主演を務めるTBS系日曜劇場『アンチヒーロー』(毎週日曜よる9時~)に出演している女優の大島優子(おおしま・ゆうこ/35)。モデルプレスのインタビューでは、撮影現場の雰囲気や、物語の考察のヒントなどを語ってくれた。
長谷川博己主演「アンチヒーロー」
本作は「弁護士ドラマ」という枠組みを超え「殺人犯をも無罪にしてしまう」“アンチ”な弁護士・明墨正樹(長谷川)が視聴者に「正義とは果たして何なのか?」「世の中の悪とされていることは、本当に悪いことなのか?」を問いかけ、常識を覆していく。日常の小さなことがきっかけで正義と悪が入れ替わり、善人が悪人になってしまう逆転パラドックスエンターテインメント。大島は明墨法律事務所で働くパラリーガル・白木凛を演じる。大島優子、11年ぶり日曜劇場出演への思い
― 11年ぶりの日曜劇場かつ、久しぶりの連続ドラマ出演となりましたが、どのような心境でしたか?大島:「大丈夫かな?」「できるかな?」と漠然とした不安がありましたが、本読み、顔合わせのときのみなさんの気合いの入り方や、思いが込もったスピーチを聞いたときに、「やるしかない」と背中を押されたような、尻を叩かれたような気持ちになって、緊張や不安よりも白木凛として役を担えたらと思うようになりました。
― 反響はいかがですか?
大島:最初は誰からも連絡がなかったんです(笑)。いつも連絡をくれる親からもなくて 「え!?連絡ないの?」と思っていたくらい反響がなくてびっくりしたのですが、2、3話くらいから「観てるよ」と友達が連絡をくれました。ほかの現場に行ったときや、プライベートで会った人はみんな自分なりの考察を教えてくれるので、考察して楽しんでくれているんだなと思いました。
大島優子、パラリーガルの役作り
― 白木凛というキャラクターをどのように解釈していますか?大島:事務所のみなさんは個性が強いので、一番バランスを取っている存在なのかなと思っています。明るく、陽気に見えますが、事件を一つずつわかりやすく自分の言葉にしていて、視聴者の方に一番近い感覚で物事を発している立場だと思って演じています。
― パラリーガルを演じるうえで意識していることはありますか?
大島:実際の捜査に関与するよりも、事務手続き的なことが多いと思うので、きっとこの捜査資料を(私が)作ったんだろうなと勝手にいろいろ思っています(笑)。たまにロケで、捜査に参加するときは、その資料が役に立っているなと思いながら楽しんで撮影しています。
― 役との共通点はありますか?
大島:勝手な想像ですが、明るく陽気な裏にもいろいろな経験をしてきて、明墨法律事務所に入る前にも何社か受けて断られてきたと思うんです。弁護士を目指していたのにパラリーガルをやっているのは挫折をしていると思うので、彼女の明るさや陽気さは過去の経験から培って生まれたキャラクターなのかな、とすごく通ずるものがあります。
大島優子「アンチヒーロー」一番緊張したシーン
― 今までで印象的だったシーンはありますか?大島:9話の最後に伊達原泰輔さん(野村萬斎)と対面するシーンがこの作品に入って一番緊張しました。あまり対峙して話すシーンがなかったのですが、最後の最後になってこのシーンが出てきたんです。そういったこともあって緊張しましたし、萬斎さんとのシーンだったというのも、緊張した理由の一つです。役としても緊張が出ていたからこそ良いシーンになったと思っているので、功を奏しているんじゃないかなと緊張を受け入れながら演じました。
大島優子、撮影現場で感じたこと
― 現場の雰囲気はいかがですか?大島:現場のスタッフさんや共演者のみなさんの気合いの入り方がすごいです。プロデューサーが4年間温めて大切に作ってきた企画というだけあって、良いものを作ろうと一致団結していて質の高い現場だと感じています。
― 特に一致団結している空気を実感した場面はありますか?
大島:すごく細かい設定でも、みんなが意見を出し合って作っているので、疑問や腑に落ちないことを、一緒に解決して納得することができるんです。それを口に出して言えることは空気感が良くないとできないことだと思うので、すごく良い環境だと思いますし、それぞれがプロフェッショナルだからこそ成り立っていると思います。
大島優子、長谷川博己の主演としての背中
― 長谷川さんの印象を教えてください。大島:長谷川さんはすごく面白いです。役を作ってから現場に入る方が多いですが、長谷川さんはその場で明墨というキャラクターをどんどん作っていて、ドライ、テスト、段取り、本番と出来上がっていく過程を目の前で見せてくれるので、現場にいるだけで楽しいです。長セリフは場を持たせるのが難しいのですが、長谷川さんはすごく考えながら長セリフのシーンを作っていくので、動きにも言葉にも新鮮味があって、その新鮮さが保たれたまま放送されていると感じます。主演としての立ち振る舞いや、長セリフをどのように言っているか、セリフがないときにどうしているかなどを見て学んでいます。
― 堀田真由さんが、大島さんは「包容力がすごい」とおっしゃっていましたが、事務所のメンバーとの裏話を教えてください。
大島:私と林さん(林泰文)もロケ後に事務所に戻ると居心地が良いと感じるくらいなので、ミルも入れて6人のメンバーでいることが心地良いんだろうなと最初から感じていました。私と林さんはずっとプライベートの話しかしていないので、それが和む理由なのかな(笑)。真由ちゃんは、普段はニコニコしていて、いろいろなことにも反応してくれるんですが、紫ノ宮はクールで笑わない役なので真逆なんです。クールでポーカーフェイスな紫ノ宮の繊細な表情を目と眉毛で表現されていて、紫ノ宮としてちゃんと存在していましたし、そこが彼女の芝居の魅力的な部分だと思いました。
大島優子、裁判傍聴で「アンチヒーロー」という言葉に納得
― 大島さんが思う本作の魅力を教えてください。大島:実際の裁判を傍聴しに行ったのですが、こんなにたくさんの事案を取り扱い、1日中裁判をやっているんだと驚きました。正義と悪は表裏一体で、いつの間にか魔が差して罪を犯してしまうことは誰にでもあることなのかなと思ったので「アンチヒーロー」という言葉に納得できたんです。アンチだけどヒーローになり得ますし、ヒーローでもアンチになり得るし…というところがこの作品が謳っている部分でもありますし、「あなたには何の正義がありますか?」という誰にも判断できないラインを突きつけられているのが魅力です。
大島優子「アンチヒーロー」考察のヒント明かす
― 視聴者へ考察のヒントを教えてください。大島:今まで1話1話観てきて「うわ、緋山~!」「伊達原~!」とか最後の10分くらいで毎回叫んでいたのですが、9話でようやく「白木~!」となったのが嬉しいです(笑)。10話は9話とは展開がガラッと変わっていくので、みなさんの感情がどんな風に動かされていくのか、すごく楽しみです。
― 振り返っておくべきシーンはありますか?
大島:1話から全部(笑)。1話冒頭の明墨先生の接見室のところから伏線が散りばめられていますし、白木に関しては7話くらいから「あれ?」と思うところがあります。
― 最後に視聴者へメッセージをお願いします。
大島:観ていただけたら分かります(笑)。最後の最後にみなさんがびっくりするような展開が繰り広げられていくので、本当に最後まで気が抜けないですし、ギアが上がりっぱなしで終わるのでみなさんには準備しておいてほしいです。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
大島優子(おおしま・ゆうこ)プロフィール
1988年10月17日生まれ、栃木県出身。2006年から2014年までAKB48の第一線で活躍。卒業後はNHK連続テレビ小説『あさが来た』(2016)、『スカーレット』(2019)、日本テレビ系『東京タラレバ娘』(2017)、NHK大河ドラマ『青天を衝け』(2021)、映画『紙の月』(2014)、『生きちゃった』(2020)など、女優として様々な作品に出演してきた。7月期は、日本テレビ系『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』で月本真を演じる。「アンチヒーロー」第10話あらすじ
明墨(長谷川博己)を証拠隠滅罪に問う裁判が始まる。担当検事は伊達原(野村萬斎)。法廷で因縁の対決が繰り広げられる。12年前の事件、志水(緒形直人)の冤罪は証明されるのか。
正義とは何か?アンチヒーローの結末は?すべての真相が明かされる。
【Not Sponsored 記事】
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