押切もえの「人生の転機」は?“誰にも認められていないようなモデル”時代からの変化・成長を振り返る<インタビュー>
2022.03.16 10:00
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「不安に思っている暇がなくなったというか。自分のこじらせていた部分が解消されました」。家族ができたことによる変化を振り返るのは、人気モデルとして2000年代における日本のファッション界をリードした押切もえ(おしきり・もえ/42)。蛯原友里や山田優とともにモデルとして一世を風靡し、2016年に結婚。現在は2人の子どもを育てながら、モデルの仕事だけでなく、執筆業やアパレル、マンションのプロデュース業を手がける押切に、20代から40代にかけての変遷、人生における転機、「夢を叶える秘訣」について語ってもらった。
2012年からこれまでに8棟のマンションをプロデュースしている押切。第9弾となる今回は、世田谷区上野毛で都心を身近に感じられる好立地。
押切:“おうち時間”が長くなって、家で過ごす時間がより大切になってきたので、住まいに重きを置く人も多いと思います。その中で快適な暮らしができるようなデザインを目指しました。専門的なところはヴェリタスの社員の皆さんとご相談させていただたいていますが、コンセプトから全体のデザイン、雰囲気づくりを心がけました。
― 自己採点すると何点ですか?
押切:今さっそく内覧しましたが、120点です(笑)。100点を超えます。すごく素敵で綺麗で、かっこよくて可愛らしさもあるマンションになったなと思います。植栽はまだ背丈が低いですが、これがもっと伸びて、春になる頃には見た目も空気感もより良い雰囲気になるのではと思います。
― 今回のマンションは単身者向けということですが、普段暮らしている家から反映した部分はありますか?
押切:清潔感や色から受ける印象と明るさです。1棟目からずっと変わらないことですが、キッチン周りやクローゼットのところはいつも最新のものを考えさせていただいています。ご相談させていただいてできるだけ新しいもの、他にないものを心がけています。
― セキュリティ面も含めて安心して暮らせそうな印象がありますが、子を持つ母親として意識した部分はありますか?
押切:以前、お客様たちとお話させていただく機会があって、その時にあるお父様が「いずれ娘のために」と仰っていたんです。親心で、このような安心・安全で住みやすい環境に住ませてあげたいという気持ちを聞いたので、そういったところも考えてあります。その方々のお嬢さんの気持ちになった上で、学校が近いからここに通う方も多いかなとか。
押切:20代は憧れだった職業のモデルになれたのですが、最初は仕事もゼロに近いくらい(笑)。オーディションもほとんど落ちて、誰にも認められていないようなモデルでしたが、段々と応援してくれる方も増えていき、自分とすごく向き合って自分の強みや何が得意と言えるかを探していました。模索しながらもとにかく前に進む、無我夢中で前に進んでいったという印象です。
― では、結婚や出産を経験した30代はいかがでしょうか?
30代に入って、モデルの仕事ももちろん大切ですが、他の仕事も経験させていただくようになりました。マンションのプロデュースも今から10年くらい前から始まって。プロデュースの仕事や自分が求められているところで何ができるかなど、他の分野でも勉強や習い事をしながら、色々な方と関わって仕事以外の場でリフレッシュしたり、学んだりということが多かったです。それはすごくいい経験でした。
30代半ばで小説も書かせていただいたのですが、それまではメイクをして、照明を当てて、撮影していただくという、割と受け身な状態でした。そこで自分のベストを尽くすというだけでなくゼロから何かを作ってみることや絵を描くなど、そういう自己表現もしていきたいなと思った時期に入りました。でも、不安や心配なことは常にありました。今振り返ると、20代~30代半ば頃まではやっぱり不安もあったから他に目を向けたり学んだりできたと思います。
押切:「この仕事をずっと続けられるのかな?」とかですね。
― それは、モデル活動についてということでしょうか?
押切:そうですね。20代で始めた時もずっと抱いていましたが、今思うともっと素直に楽しんでおけばよかったのにと(笑)。もともと、仕事がなかった時期も経験していたので、いつもすごく節約してパーっと遊ぶことがなかったんです。エンターテイメントや芸術を楽しむ旅とか勉強には投資していましたが、洋服をたくさん買い過ぎるとかもなく…。すごく倹約していました(笑)。将来のことを考えすぎていた部分があったので、当時は若かったからもっと色々してもよかったかなという思いはあります。
― その不安な思いに変化は生まれましたか?
押切:結婚して子供や家族、大切なものができたということで不安に思っている暇がなくなりました。自分のこじらせていた部分が解消されたという感じです。「大事なものはわかった。そのために頑張る!」みたいな。頑張るというか楽しむ。30代は無理したこともありました。時代的にもそうだったんですよね。仕事が入ったら断らない、休まない。休んでいると、サボっているように思われる気がして。昔は休みができるとすごく不安だったのですが、今は休みができたら思いきり楽しんで、それをまた仕事に活かせたらいいなと思えるようになりました。
押切:結婚は大きかったですね。36歳で結婚しましたが、「なんでこの仕事をやっているのだろう?」というくらい本当に自分に自信がなくて(笑)。自信がなかったから、すごく体を鍛えたり、好きな部分を毎日探すようにして自信がないというのをあまり表に出さないようにしていたんです。夫と出会ったくらいの時に、自分の弱いところも受け入れられるようになりましたし、子供ができてから、より人に甘えられるようになりました。頼れないというか甘えるのが下手だったのですが、どうしたってお世話になってしまうんですよね。ベビーカーを押して、バスに1回乗るだけで周りの人が気を遣って下さることもあるので。その中で、自分だけでできることなんて本当に限られているということを理解して、心からきちんと感謝をするようになりました。
押切:すごく地味なことですが、目標を小さく低めに設定しておくことです(笑)。それで、達成感をできるだけ味わうというのがいいかなと思います。「今日1日、すごく笑って帰って来られたらオッケー」みたいにするとか。できるだけ感謝の気持ちを誰かに伝えることや子育てしながら、子供の笑顔をいっぱい見ることを目標にしています。今は、夢=大きい目標ももちろんありますが、すぐには叶えられなさそうだとそれまでの道のりが辛いじゃないですか(笑)?「今日何もできなかったな」「夢に繋がったのだろうか?」とか。今はやっぱり優先順位として家庭・家族というものがあるので、小さい目標をたくさん叶えて「あ~今日も楽しかった。よかった。ありがとうございます」といつも感謝して眠るという感じです。
― ちなみに、大きい夢とは何ですか?
押切:本を書きたいです。
― 小説ですか?
押切:小説ですね。1人目の子供ができた時から長編の物語は書けていないので、書きたいなと思いながらも今はまだ赤ちゃんが小さいから(書けていない)。2人とも毎日成長して楽しいですし、見守りたい気持ちもあるんです。子育ての瞬間や家族との時間を1番大事にしながら、少しずつでもまた物語が書けるような自分になっていきたいなと思います。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
押切もえがプロデュースしたマンションのこだわりとは?
― 「世界のどこよりもほっとできる場所」「ほっとできるような、落ち着きのある空間」を目指されたとのことですが、どんな魅力が詰まったマンションになりましたか?押切:“おうち時間”が長くなって、家で過ごす時間がより大切になってきたので、住まいに重きを置く人も多いと思います。その中で快適な暮らしができるようなデザインを目指しました。専門的なところはヴェリタスの社員の皆さんとご相談させていただたいていますが、コンセプトから全体のデザイン、雰囲気づくりを心がけました。
― 自己採点すると何点ですか?
押切:今さっそく内覧しましたが、120点です(笑)。100点を超えます。すごく素敵で綺麗で、かっこよくて可愛らしさもあるマンションになったなと思います。植栽はまだ背丈が低いですが、これがもっと伸びて、春になる頃には見た目も空気感もより良い雰囲気になるのではと思います。
― 今回のマンションは単身者向けということですが、普段暮らしている家から反映した部分はありますか?
押切:清潔感や色から受ける印象と明るさです。1棟目からずっと変わらないことですが、キッチン周りやクローゼットのところはいつも最新のものを考えさせていただいています。ご相談させていただいてできるだけ新しいもの、他にないものを心がけています。
― セキュリティ面も含めて安心して暮らせそうな印象がありますが、子を持つ母親として意識した部分はありますか?
押切:以前、お客様たちとお話させていただく機会があって、その時にあるお父様が「いずれ娘のために」と仰っていたんです。親心で、このような安心・安全で住みやすい環境に住ませてあげたいという気持ちを聞いたので、そういったところも考えてあります。その方々のお嬢さんの気持ちになった上で、学校が近いからここに通う方も多いかなとか。
押切もえ、20~30代を振り返る
― モデルとして駆け抜けた20代はご自身にとってどんな時代ですか?押切:20代は憧れだった職業のモデルになれたのですが、最初は仕事もゼロに近いくらい(笑)。オーディションもほとんど落ちて、誰にも認められていないようなモデルでしたが、段々と応援してくれる方も増えていき、自分とすごく向き合って自分の強みや何が得意と言えるかを探していました。模索しながらもとにかく前に進む、無我夢中で前に進んでいったという印象です。
― では、結婚や出産を経験した30代はいかがでしょうか?
30代に入って、モデルの仕事ももちろん大切ですが、他の仕事も経験させていただくようになりました。マンションのプロデュースも今から10年くらい前から始まって。プロデュースの仕事や自分が求められているところで何ができるかなど、他の分野でも勉強や習い事をしながら、色々な方と関わって仕事以外の場でリフレッシュしたり、学んだりということが多かったです。それはすごくいい経験でした。
30代半ばで小説も書かせていただいたのですが、それまではメイクをして、照明を当てて、撮影していただくという、割と受け身な状態でした。そこで自分のベストを尽くすというだけでなくゼロから何かを作ってみることや絵を描くなど、そういう自己表現もしていきたいなと思った時期に入りました。でも、不安や心配なことは常にありました。今振り返ると、20代~30代半ば頃まではやっぱり不安もあったから他に目を向けたり学んだりできたと思います。
押切もえ、モデル仕事に抱いていた不安を吐露
― どんな不安を抱いていたのですか?押切:「この仕事をずっと続けられるのかな?」とかですね。
― それは、モデル活動についてということでしょうか?
押切:そうですね。20代で始めた時もずっと抱いていましたが、今思うともっと素直に楽しんでおけばよかったのにと(笑)。もともと、仕事がなかった時期も経験していたので、いつもすごく節約してパーっと遊ぶことがなかったんです。エンターテイメントや芸術を楽しむ旅とか勉強には投資していましたが、洋服をたくさん買い過ぎるとかもなく…。すごく倹約していました(笑)。将来のことを考えすぎていた部分があったので、当時は若かったからもっと色々してもよかったかなという思いはあります。
― その不安な思いに変化は生まれましたか?
押切:結婚して子供や家族、大切なものができたということで不安に思っている暇がなくなりました。自分のこじらせていた部分が解消されたという感じです。「大事なものはわかった。そのために頑張る!」みたいな。頑張るというか楽しむ。30代は無理したこともありました。時代的にもそうだったんですよね。仕事が入ったら断らない、休まない。休んでいると、サボっているように思われる気がして。昔は休みができるとすごく不安だったのですが、今は休みができたら思いきり楽しんで、それをまた仕事に活かせたらいいなと思えるようになりました。
押切もえ、人生の転機を語る
― いい変化があったんですね。そんな押切さんの人生における転機とは何ですか?押切:結婚は大きかったですね。36歳で結婚しましたが、「なんでこの仕事をやっているのだろう?」というくらい本当に自分に自信がなくて(笑)。自信がなかったから、すごく体を鍛えたり、好きな部分を毎日探すようにして自信がないというのをあまり表に出さないようにしていたんです。夫と出会ったくらいの時に、自分の弱いところも受け入れられるようになりましたし、子供ができてから、より人に甘えられるようになりました。頼れないというか甘えるのが下手だったのですが、どうしたってお世話になってしまうんですよね。ベビーカーを押して、バスに1回乗るだけで周りの人が気を遣って下さることもあるので。その中で、自分だけでできることなんて本当に限られているということを理解して、心からきちんと感謝をするようになりました。
押切もえが考える「夢を叶える秘訣」
― これまで色々な目標や夢を実現してきたと思いますが、押切さんが考える「夢を叶える秘訣」は何ですか?押切:すごく地味なことですが、目標を小さく低めに設定しておくことです(笑)。それで、達成感をできるだけ味わうというのがいいかなと思います。「今日1日、すごく笑って帰って来られたらオッケー」みたいにするとか。できるだけ感謝の気持ちを誰かに伝えることや子育てしながら、子供の笑顔をいっぱい見ることを目標にしています。今は、夢=大きい目標ももちろんありますが、すぐには叶えられなさそうだとそれまでの道のりが辛いじゃないですか(笑)?「今日何もできなかったな」「夢に繋がったのだろうか?」とか。今はやっぱり優先順位として家庭・家族というものがあるので、小さい目標をたくさん叶えて「あ~今日も楽しかった。よかった。ありがとうございます」といつも感謝して眠るという感じです。
― ちなみに、大きい夢とは何ですか?
押切:本を書きたいです。
― 小説ですか?
押切:小説ですね。1人目の子供ができた時から長編の物語は書けていないので、書きたいなと思いながらも今はまだ赤ちゃんが小さいから(書けていない)。2人とも毎日成長して楽しいですし、見守りたい気持ちもあるんです。子育ての瞬間や家族との時間を1番大事にしながら、少しずつでもまた物語が書けるような自分になっていきたいなと思います。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
押切もり(おしきり・もえ)プロフィール
モデル・文筆家。高校1年の時にスカウトされ、ティーン誌の読者モデルに。女性誌「CanCam」の専属モデルを経て、TV、ラジオなど、幅広く活躍。2013年には小説家デビューし、文筆活動も行う。私生活では2016年にプロ野球・涌井秀章投手と結婚。現在2児の母。
【Not Sponsored 記事】
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