欅坂46の葛藤「逃げるという選択肢はなかった」グループを諦めなかった理由は?<インタビュー前編>
2020.08.29 08:00
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欅坂46初のドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 DOCUMENTARY of 欅坂46」(9月4日公開)。欅坂46の“いま”と活動の裏で何が起こっていたのか──メンバーの小池美波、小林由依、菅井友香、原田葵、守屋茜、渡邉理佐がモデルプレスのインタビューに応じ、活動の中での葛藤やグループの変化を語った。<前編>
欅坂46の“快進撃”デビュー直後から現在に至る姿
2015年8月に結成され、翌年4月「サイレントマジョリティー」でデビューを飾った欅坂46。鬼気迫るパフォーマンス、卓越した表現力。彼女たちの誕生は“笑わないアイドル”“型破りのアイドル”として世の中に衝撃を与えた。デビュー1年目での紅白歌合戦出場、全国で大規模アリーナツアーや異例のロックフェス参戦、3年半でたどり着いた東京ドーム公演など欅坂46の道のりは、まさに“快進撃”の歴史。2019年9月に初の東京ドーム公演2daysを成功させて迎えた2020年。絶対的なセンターでカリスマ的存在の平手友梨奈が突然脱退。映画では、激動の中で4月6日にデビュー4周年を迎えたいま、欅坂46と真正面から向き合い、今まで映像化されてこなかった数々のライブパフォーマンスを再編集。これまで公の場には一切出ることのなかった貴重な記録映像の数々とともに、デビュー直後から現在に至る姿を映し取っている。
監督は、映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』や乃木坂46『おいでシャンプー』、『いつかできるから今日できる』MVなど映像作品を手掛けてきた高橋栄樹氏。
射抜くような目つき、躍動する身体、控えめな仕草、一筋の涙、喜びと苦しみ…。“伝えること”に対してストイックなまでに追求してきた彼女たちは、いったい何と戦っていたのだろうか。アイドルという枠には収まらない“表現者”たちの本音に迫った。
※インタビューは当初の公開日(4月3日)に向けて3月に実施したが、新型コロナウイルスの影響で公開が延期。その後、欅坂46は7月16日に開催した無観客配信ライブ「KEYAKIZAKA46 Live Online,but with YOU!」にて、10月のラストライブをもって5年間の歴史に幕を下ろし、改名して再出発することを発表した。3月に一度は完成した本作だが、それから約4ヶ月の間に起こった欅坂46の決断に合わせ、シーンを追加している。
欅坂46の本当の姿…“新たなアイドル像確立”の裏にある葛藤
― 新たなアイドル像を確立した欅坂46さんは、かっこいいイメージが強いですが、そのイメージが先行していることに対して悩みはありますか?守屋:欅坂46の楽曲の“かっこいい”というイメージが先行している中、楽屋などでは感情豊かに笑っているけど、なかなかそういう場面を前面に見せる機会が少なくて…。なので、メンバーとはすごく仲が良くて、素も出せるくらいの信頼関係を築いているのに、“不仲”と言われてしまうこともあって、本当の姿を伝えられないことがもどかしい部分はあります。
― 本当はどんなグループだと伝えたいと感じていたのですか?
菅井:欅坂46は良い意味ですごくギャップのあるグループだと思うので、かっこいい曲や反骨心を持った力強い曲を歌っているけど、メンバーは至って普通の年頃の女の子なんだよということを、もっとたくさんの人に知って頂けたらなと思います。
小林:私もステージに立っている時は、楽曲に込められた思いをみなさんに伝えることを頑張っていますが、ステージを降りたら区切りをつけて、等身大でいられています。
欅坂46を諦めなかった理由と原動力「逃げるという選択肢はなかった」
― 活動する中で、いろんな葛藤もあったと思います。その時にみなさんにとって支えとなっていたものはなんですか?菅井:いろいろと起こるグループですが、それでも欅坂46を求めてくれる声がずっと支えになっています。こんな私たちでも応援してくれる人がいるなら頑張りたいと思いましたし、純粋に、みんなと一緒に活動を続けていたいという思いが強いです。
渡邉:私も、すごく悩んだ時期もありましたし、これからどうしようかなと考えたこともありました。でも、応援してくれている方にパフォーマンスを通して思いが響いたり、私たちの存在で元気になってくださる方がいたりすると思うと、もう少しこのメンバーと一緒に頑張りたいなと思いました。本当にメンバーやファンの方、周りで支えてくれるみなさんのおかげで頑張れています。
― 苦しいことがあっても、欅坂46を応援してくれる方の存在がグループを諦めなかった理由となっているのですね。
菅井:挫折や悲しいことがあっても、それを乗り越えるためには、その挫折が過去のことになるように現実を塗り替えるしかないと思ったので、逃げるという選択肢はなかったです。何が起きたとしても、それでもファンの方やメンバーのみんなが一緒にいてくれたから、悲しみたくないという気持ちが原動力になっています。
「個々が頑張らないと欅坂46はダメになっちゃう」意識の変化
― 映画では、守屋さんが「1人ひとりの覚悟が変わった瞬間がある」とおっしゃっていましたが、そう感じた理由はなんですか?守屋:最初からずっとセンターを際立たせる振り付けでやってきて、平手のために踊ろうとか、平手がいるから頑張れると思っていました。でも正直平手のことがわからない、何をしているんだろうと思ってしまう瞬間もあって、マイナスに考えることもなくはなかったです。だけど、活動していくうちに、そういうことではなくて、全員で作り上げる楽しさとか、自分がここにいるからできるという思いが芽生えてきて、グループや作品にかけるそれぞれの意志も強くなっているのを感じました。
― 2018年5月から1年ほど学業専念のため活動休止していた原田さんは、戻ってきた時にグループの変化を感じましたか?
原田:復帰したばかりの時は、1年もグループを離れていたので、メンバーともどう接したら良いのかわからずいっぱいいっぱいだったのですが、平手が不在になったツアーや、初めての東京ドーム公演を通して、これまでは21人で頑張ろうという気持ちが強かったところから、個々が頑張らないと欅坂46はダメになっちゃうかもしれないという意識がありました。2期生ちゃんも入ってきて、全員1人ひとりがもっと頑張らなきゃいけないと思っているのかなと感じます。
高橋栄樹監督の印象
― 高橋栄樹監督とのやり取りで印象に残っていることはありますか?小林:高橋監督は優しい方でした。話を聞き出すという感じではなく、自然と出てくる言葉を大切にしてくれたので、すごく話しやすかったです。
菅井:ずっと一緒にいてくださったので、監督もいろいろと一緒に喜んだり悲しんだりしてくれました。最後のインタビューの時も、勘違いじゃなければ涙ぐんで話を聞いてくれたので、欅坂46のことを思ってくださったのが嬉しかったです。
小池:私は自分の気持ちを伝えるのが苦手なので、うまく伝えられるかわからなかったですし、自分が思っていることをすべて伝えられるかなと思っていたのですが、「今からインタビューをします」という感じではなくて、本当に他愛もない話から欅坂46の話になって、いつの間にかインタビューになっていた感じでした。聞き出す感じではなく気づいていたら話していたので、自分の思いもちゃんと言葉にできていたと思います。
(modelpress編集部)
小池美波(こいけ・みなみ/21)プロフィール
生年月日:1998年11月14日/出身:兵庫県/身長:158.5cm/星座:さそり座/血液型:B型小林由依(こばやし・ゆい/20)プロフィール
生年月日:1999年10月23日/出身:埼玉県/身長:161cm/星座:てんびん座/血液型:A型菅井友香(すがい・ゆうか/24)プロフィール
生年月日:1995年11月29日/出身:東京都/身長:165cm/星座:いて座/血液型:AB型原田葵(はらだ・あおい/20)プロフィール
生年月日:2000年5月7日/出身:東京都/身長:156cm/星座:おうし座/血液型:AB型守屋茜(もりや・あかね/22)プロフィール
生年月日:1997年11月12日/出身:宮城県/身長:163.5cm/星座:さそり座/血液型:A型渡邉理佐(わたなべ・りさ/22)プロフィール
生年月日:1998年7月27日/出身:茨城県/身長:167cm/星座:しし座/血液型:O型
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