工藤遥、モー娘。から映画主演女優へ飛躍 伊藤健太郎から受けた刺激「みんながいなかったら乗り越えられなかった」<「のぼる小寺さん」インタビュー>

『のぼる小寺さん』で映画初主演を務める、モーニング娘。OGで女優の工藤遥にインタビュー。本作に挑戦し、刺激を受けたことを聞いた。
工藤遥/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
工藤遥/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
本作は、珈琲原作の人気漫画『のぼる小寺(こてら)さん』を実写化。クライミング部に所属するボルダリングに夢中な女子高生・小寺さん(工藤)をきっかけに、“頑張ること”に一生懸命になれない若者たちが、自分の夢に向かって一歩踏み出そうとする瞬間を切り取った青春映画だ。

小寺に密かに惹かれる卓球部の近藤役を伊藤健太郎、小寺と同じくクライミング部の四条役を鈴木仁、小寺と仲を深めていく同級生の倉田梨乃役を吉川愛、小寺に憧れを抱くクラスメイトの田崎ありか役を小野花梨が演じ、どこまでも真っ直ぐな“小寺さん”と、彼女に惹かれていく仲間たちの“青春のもどかしさ”を、今後の日本映画界を担っていくであろう若手俳優たちの繊細な演技で表現する。

工藤遥、初主演映画挑戦の思い 特訓期間の秘話も

工藤遥、伊藤健太郎/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
工藤遥、伊藤健太郎/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
― 初主演映画となりますが、プレッシャーはありましたか?

工藤:プレッシャーはもちろん感じましたし、「私が主演ですか?」という驚きもありました。モーニング娘。を卒業して、1年ぐらいのときにいただいたお話だったので、まさか映画の主演をする日がこんなに早くやってくるとは想像してもいなかったんです。マネージャーさんからお話を聞いたときはとにかく驚きましたし、でもそれと同時にやっぱり嬉しさもあって、ニヤニヤしながらお話を聞いた記憶があります(笑)。

― 撮影前から数カ月間に渡って、ボルダリングの特訓をされたそうですね。そちらは大変ではありませんでしたか?

工藤:大変でしたが、それ以上にボルダリングというスポーツに完全にハマってしまいました。クライミング部のメンバーもそれぞれハマっていて、4人で楽しんでいたので、大変というよりも楽しいと思う瞬間の方が多かったです。

― そうなんですね!これからも趣味になりそうですか?

工藤:やりたいのですが、お仕事に支障をきたさない程度にやろうかなと思っています(笑)。やっていて手の皮がベロンと向けてしまったり、慣れないうちは練習が終わったあとお箸を持つのもしんどかったり、結構手のダメージがあって。練習をしているときに指が太くなっていたり、手もボコボコになっていたりしたのですが、その合間に握手会があったんです。ファンの方に対して「気づかれないかな?」と心配になることもあったので、できる範囲で趣味程度に楽しめたらと思います(笑)。

撮影現場は「遅れてきた高校生活のようでした」

鈴木仁、工藤遥/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
鈴木仁、工藤遥/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
― 話を聞いたときはプレッシャーも感じたと思いますが、実際に撮影に入ってみていかがでしたか?

工藤:クランクインをしてからは現場の雰囲気のおかげもあり、緊張することなく、ただその場で小寺さんとして生きていたという感覚でした。キャストの皆さんともすぐに仲良くなれましたし、自分が心配していたようなことは起きることなく、スムーズに撮影できたのでほっとしました。

― 現場では皆さん和気あいあいと?

工藤:そうですね。歳が近い方が多かったので和気あいあいとしていました。みんなアクティブで、クライミング部は撮影をしていないときもずっと壁を登っていたり、そこに健太郎さんが「ちょっと登らせて」と遊びに来てくれたり、私も卓球をやらせてもらったり。お互いに全然やったことないから上手くできないんですけど、体験してみて「やっぱりすごいんだなぁ」と声をかけ合ったりしていました(笑)。みんなでギュッと濃縮された青春を過ごしたみたいだったんです。撮影は2、3週間だったのですが、その中で「青春ってこういうことなんだな」と感じたくらいでした(笑)。

― 本当に高校生のような時間を過ごしたんですね。

工藤:そうですね。高校生のときはお仕事をしていたこともあって、学校行事や部活ではなかなか深い思い出がないので、今回の経験は、本当に遅れてきた高校生活のようでした(笑)。クライミング部は撮影が無い日も集まって、みんなでジムに行ったこともあったし、岩場のシーンでは、私が撮影しているときに、全然違うところで先生と男子3人が登っていたり、すごく自由に過ごしていて、仲の良さも作品に出ていると思います。文化祭のシーンとかも、「こんな文化祭あったらみんな来たいだろうな」と思いながら撮影していました。

工藤遥、同世代の伊藤健太郎たちから受けた刺激

小野花梨、工藤遥/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
小野花梨、工藤遥/『のぼる小寺さん』(C)2020「のぼる小寺さん」製作委員会(配給:ビターズ・エンド)
― 近藤や四条との繊細な会話シーンも印象的でした。演技の面で同年代の伊藤さんたちに刺激を受ける部分はありましたか?

工藤:本当に今いろんな方面で活躍されている俳優さん、女優さんと一緒だったので、撮影現場にいるときは常に勉強で、常に刺激を受けて、すごく素敵な時間を過ごさせていただきました。健太郎さんと2人でお芝居させていただいたときも、目や手の動き1つ1つ、何かを発する前の口の動きなど、細かい繊細なお芝居を見ていて、私も影響される部分が本当にたくさんありました。一緒に演じていてすごく楽しかったですし、勉強になりました。

― クライミング部仲間の鈴木さんとはいかがでしたか?

工藤:仁くんは、本当に四条くんみたいだったんです。始めたときは“できないかも”くらいの雰囲気だったのですが、コツを掴んだらメキメキと上達して、あっという間にスイスイ登れるようになっていて。私たちができない課題も、仁くんはできることもありました。長い手足を使って登っている姿、成長していく姿が、四条くんそのものだったので、こんなにキャラクターにマッチするんだと思っていました。

クライミングシーンの苦労「みんながいなかったら乗り越えられなかった」

― クライミング部のエース的な役柄ですが、技術的な部分で難しかったことはありますか?

工藤:大会のシーンの課題は本当に難しかったです。最初に課題を見たときは「絶対できない」と思ったのですが、監督の「これでいきたい、どうしても登ってほしい」という熱い想いに応えたかったですし、今まで練習してきた時間を思うと、登りきらなかったら頑張ってきた時間が報われないような気もして。撮影の前の日に練習をして、本番に臨んで、そのときはキャスト、スタッフのみなさんに声をかけていただいて、助けてもらいました。あのシーンは、本当にみんながいなかったら乗り越えられなかったと思います。

― 本番はスムーズに成功したのですか?

工藤:比較的スムーズだったとも思うのですが、やっぱりしんどくなってきて、登れなくて、もう1度やらなくてはいけないときも何回かありました。そのときに健太郎さんとかが率先して声をかけてくださったので、とにかく頑張ろう、とにかく登りきろうという一心で登っていました。

人気漫画実写化への思い 点数をつけるなら?

『のぼる小寺さん』(C)珈琲/講談社
『のぼる小寺さん』(C)珈琲/講談社
― 漫画原作ということで、実写化にあたって意識した点はありますか?

工藤:小寺さんは原作だと金髪×ツインテールで、クラスでも目立つようなビジュアルなのですが、映画では茶髪ですし、そういった点で結構違うんです。ただ見た目が違っても、原作ファンの方々にも小寺さんの不思議ちゃんな空気感を伝えられるように、1つ1つの仕草や、ボルダリングに夢中になりすぎて視野が狭くなったときのレスポンスの遅さなどは意識しました。マイペースな雰囲気を心がけて演じていましたね。

― ファンも多い作品ですが不安はありませんでしたか?

工藤:プレッシャーを感じた面で言えば、やっぱりクライミングのシーンです。見る人が見て、成立しているクライミングシーンでありたいというのは最初からみんなで言っていましたし、経験者の方や選手の方、原作を読んでクライミングを知った方にも嘘がないようにしなくてはいけないというところでやはりプレッシャーは感じていました。クライミングシーンはとにかくドキドキしながら撮っていましたし、出来上がりは大丈夫かな?と思ったところでもあります。

― 自分で映像を見ていかがでしたか?

工藤:もちろん私の力だけでなく、カメラマンさんやスタッフのみなさんのお力もあって、クライミングができる人に見えるように撮れていると思えたので、良かったです。

― 点数をつけるとしたら?

工藤:頑張ったというところにも多少点数をあげるとして、90点くらいはあげたいです(笑)。

工藤遥、“小寺さん”から受けた刺激

― 小寺さんはすごく真っ直ぐな女の子ですよね。演じていて影響を受けた部分はありましたか?

工藤:小寺さんのボルダリングに対する情熱や、「クライマーになりたい」という思いを貫く強さや、志の高さ、単純に「ボルダリングが好きだからです」とあんなに胸を張って言える芯の強さは、よっぽどの強い思いや、勇気があるからこそだと思います。誰しも1度は現実を見て、悩んだり考えたりしてしまうのに、彼女にはそういうところがないんです。「好きなので!」というただそれだけで頑張れる強さは、演じていて、本当に尊敬できると思いました。

私もこれからこのお仕事をやっていく上で、彼女くらいの芯の強さというか、「好きだから」という思いを大事にしていこうと思いました。私もこの仕事をやりたいと思ったのは“好きだから”ただそれだけで、今続けているのも“好きだから”それだけだなと思うので。それを自信を持って言える自分でありたいと思います。

― これからの女優としての目標や、次に挑戦してみたい役柄はありますか?

工藤:今、20歳なので、これから先一瞬一瞬、たくさん変化していく時期だと思うんです。なので、今だからこの役ができるという一瞬の色や、自分の特徴を最大限に発揮できる女優さんになりたいなと思っています。そして、私は割とハキハキしていて活発なタイプなので、今回の小寺さんみたいに、自分とは真逆の、大人しかったり、ちょっと変わった言動や行動が多かったり、実は心に傷があったりとか、そういう女の子を演じてみたいです。

工藤遥(C)モデルプレス
工藤遥(C)モデルプレス
― 最後に、モデルプレス読者にご自身が考える“夢を叶える秘訣”を教えてください。

工藤は:私は、その夢を口に出すことが、叶える秘訣だと思っています。すごく言霊を信じているんです。ある意味自分に負荷をかけるという部分もあるんですが、誰かに言ってしまった以上、叶えなければいけないと思えるので。だから、多少馬鹿にされそうなすごく大きい夢でも、口に出すようにしています。

― そうすることで実際に夢が叶ってきたのですか?

工藤:そうすることで叶ってきた部分が大きいです。それこそ、アイドルになってモーニング娘。になるというのも、すごく大きい声で言ったことがあります(笑)。それに、小さいときからすごく戦隊モノが好きで、戦隊モノに出たいと言いつづけていたら、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に出ることができました。アイドルから女優になると決めた卒業公演では、「自分が主演する作品の主題歌をいつかモーニング娘。に歌ってもらいたい」という夢を、日本武道館という大きな舞台で言ってしまったので、叶えなきゃいけないと自分に言い聞かせつつ、それに向かって頑張ろうと思っています。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

工藤遥(くどう・はるか)プロフィール

工藤遥(C)モデルプレス
工藤遥(C)モデルプレス
1999年10月27日生まれの埼玉県出身。モーニング娘。10期として活躍し、2017年12月にモーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業した。

その後、スーパー戦隊シリーズ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(テレビ朝日系)のヒロインに抜擢され、女優デビューを果たす。『のぼる小寺さん』で初主演を飾り、さらなる飛躍が期待される。
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